2024年大阪杯は2番人気のべラジオオペラが2番手から抜け出す王道の競馬で初G1制覇を果たしました。
べラジオオペラは23年クラシック世代で期待されていた1頭。この世代は皐月賞のソールオリエンス、日本ダービーのタスティエーラ、菊花賞のドゥレッツァに続いてG1を分け合う形が続いています。
ここでは24年大阪杯のレース回顧をしていきます。次走の参考になれば幸いです。
レース予想結果
着順 | 枠番 | 印 | 馬名 | 重量 | 騎手 | タイム | 通過順位 | 上がり | 人気 |
1 | 11 | △ | べラジオオペラ | 58.0 | 横山和生 | 1:58.2 | 2-2-2-2 | 34.9 | 2 |
2 | 2 | ◎ | ローシャムパーク | 56.0 | 戸崎圭太 | クビ | 13-12-2-2 | 34.9 | 3 |
3 | 13 | ルージュエヴァイユ | 56.0 | 菅原明良 | ハナ | 12-12-11-10 | 34.0 | 11 |
ここは人気決着ですが△◎の馬連が的中。
〇のタスティエーラが好位、◎のローシャムパークが後方になった時は選択ミスが頭をよぎりましたが、戸崎騎手のとっさの判断にも助けられました。
◎ローシャムパーク
〇タスティエーラ
▲ハーパー
△べラジオオペラ
△ソールオリエンス
△プラダリア
馬連:◎ー〇▲△△△
馬連:〇▲
想定ペース:ミドルペース
的中! 馬連:1,930円
レース展開
逃げ争いこそなかったが、意識して前目につけた馬も多く先行馬だが後手を踏んだ馬も多かった。
スタニングローズの逃げで前半60.2というスローな流れ。途中ローシャムパークやソールオリエンスが一気にポジションを上げるが、それでペースが大きく乱れるという感じはなかった。
ただし中盤から11秒台のラップが続いている持続力勝負の側面も
割と内外フラットな馬場状態ではあったが、内前が有利の大阪杯らしく4角で前にいた馬のワンツー。
勝ち時計の1:58.2は過去7年でジャックドールの1:57.4に続く2位タイ。先行力とタフさが求められるレース。
上位入線馬の見解
1着 △べラジオオペラ
スタート後かなり出していっての2番手で、狙っていたポジションを取りきれたのが大きい。
他の馬達も同じく前目の位置は狙っていたと思うが、この馬が一番しっかりと主張していたし、ある程度無理して出していっても折り合える自信もあったように見える。
途中同じポジションまでローシャムパークが上がってきた時はそれなりに苦しかったはずだが、直線はよく凌いだように最後はここ何戦かの叩き合いの経験も活きた形。
去年夏に調子を崩したが、急がず慎重にレースを使ってきた上村調教師の手腕も光りました。
欠点らしい欠点もなく今後も安定した成績を残しそうです。
2着 ◎ローシャムパーク
1枠2番という極端な枠で被せられずに先行できるかが大きな焦点だった馬。残念ながら外側の馬達のほうが行きっぷりが断然良く後方13番手から。
勝ち馬が全て4角5番以内という大阪杯でいかにも厳しい位置取りにはなったが、こういうレースも想定していてなのかいつでも上がっていけるように即座に外に持ち出していたのはお見事。
ハロン通過が「12.6」と最も遅くなったタイミングを見計らって押し上げていって2番手に。最後はべラジオオペラと脚色が同じになっての2着だけに賛否は分かれそうだが、個人的には好判断だったと思います。
戸崎騎手は安全策をとる騎手だと思っていたのでこういった乗り方をしてくれるのはいい意味で想定外でした。
とはいえ前半の行きっぷりはもう少し改善したいところ。
外回りを使う宝塚記念ではもう少しレースがしやすくなるのではないかと思います。
3着 ルージュエヴァイユ
最高のレースができたのはルージュエヴァイユ。
すぐに動き出せるように早めに内から外に持ち出した戸崎騎手とは反対に、内に潜り込んでロスなく徹底的に脚を溜める競馬を選択。これはどちらの騎手も馬の特性を考えたいい判断。
後方から内を選択した時点で外は回せないので、ある程度リスキーにはなるが大阪杯で後方から上位を狙うならこれしかない。
エリザベス女王杯でもインから進めて2着で、この馬ならいけるという狙いもあったでしょうね。結果これが上手く嵌って11番人気ながらタイム差なしの3着。
案外だった京都記念から一気にパフォーマンスを上げてきた。
データ的に大阪杯に良績のある5歳and牝馬。
前に行けるスタニングローズに人気が集まっていましたが、今回好走したのはこちらでしたね。
その他注目馬の見解
11着 〇タスティエーラ
スタートも上手く行き3番手を取れてスムーズにレースができているように見えたが、4コーナーでは既に他馬に比べ手ごたえも微妙で11着。
有馬記念とは違って明確な理由付けができなく不安になる負け方。内が思ったより悪かったとか状態面が良くなかったなどの色んな理由が議論なされているがあまりしっくりこない。
否定するばかりではなんなので自分でも大敗の原因を捻りだしたいが、正直何も浮かばないというのが本音。
安定感が売りでレースレベル的にも足りているはずなので、次は重い印が打ちづらくなってしまいました。
7着 △ソールオリエンス
中山記念がかなり極端な競馬になったこともあって、今回はブリンカーをつけての参戦。
スタート後も気合をつけていつもよりは前目の9番手で、途中から捲っていく作戦もコース特性を考えれば上出来。
溜めていかない分いつものような脚は使えないが、かといって大阪杯でいつもの競馬をするのはかなり無謀。
この辺りは本当に馬の成長力に期待するしかない。調教は3歳春に比べてもかなり良くなっているので、もっと走れても良さそうなイメージはあるのですが…
身も蓋もないことを言ってしまえば大阪杯というレース選択があまりよくなかった。
脚をしっかり溜めきれる広いコースなどは選択肢に入ってくるかと思います。
その他
その他有力馬も何頭かいましたが、概ね最初の先行ポジション争いで後れを取ったというのが大体の馬の敗因に当てはまるかと思います。
今回は特に多くの馬が位置取りに気を使ったでしょうし、席には限りがあるので簡単ではなかったと推測されます。
レース総括
- 今年も4角5番手以内にいた馬の勝利
- レースの流れ自体は速くないがスタート後のポジション争いはきつく明暗が分かれた
- 勝ち時計の1:58.2は過去7年でジャックドールの1:57.4に続く2位タイ
- レース中盤からは11秒台続き先行力とタフさが求められるレース
最後まで読んでくださりありがとうございました。
来週は3歳牝馬クラシック桜花賞です。まずはチェルヴィニアの騎手が誰になるかが気になるところですね。