チャンピオンズカップは1番人気のレモンポップが、不利と言われる大外枠も心配されていた距離も克服して、見事逃げ切りました。フェブラリーSとチャンピオンズCを同一年度に制覇したのは史上4頭目の快挙です。
ここでは2023年チャンピオンズカップのレース回顧をしていきます。次走の参考になれば幸いです。
レース予想結果
着順 | 馬番 | 印 | 馬名 | 重量 | 騎手 | タイム | 通過順位 | 上がり | 人気 |
1 | 15 | △ | レモンポップ | 58.0 | 坂井瑠星 | 1:50.6 | 1-1-1-1 | 37.3 | 1 |
2 | 7 | ウィルソンテソーロ | 58.0 | 原優介 | 1 1/4 | 13-13-13-13 | 36.6 | 12 | |
3 | 5 | ドゥラエレーデ | 57.0 | B.ムルザバエフ | クビ | 2-2-2-2 | 37.5 | 9 |
馬券は残念ながらハズレ
「タフな舞台はスタートからのポジション取りの上手さが王者への道」というタイトルをつけてレース予想をしたのですが…
こういうレースになればこういう馬が来るだろうという基本からずれていた感じがしました
◎クラウンプライド
〇テーオーケインズ
▲ハギノアレグリアス
△レモンポップ
×メイショウハリオ
×セラフィックコール
×グロリアムンディ
馬連 ◎ー〇▲△×××
馬連 〇▲
ハズレ…
レース展開
レースはレモンポップが好スタートからハナに。ケイアイシェルビーも出鞭を入れて前に行こうとするがスピードの違いでハナ争いは最初のコーナーを回るまでに決着。
前半60.9で時計がかかる今の中京ダートでは淀みのないペース。ただスタートこそスピードを活かして飛ばしているが道中では上手くペースコントロールしている。
中京1800mらしいタフなレースに。最後後方から飛んできたウィルソンテソーロを除けば勝ったレモンポップが上がり2位。追いかける方も大変な競馬になった。
外を回らされた馬は全滅。
1着馬~3着馬の評価
1着 △レモンポップ
このメンバーではスピードが抜けているので枠は気にしていなかったのですが、中京ダート1800mへのパワー適正は心配していた馬。
レースが終わってみればそれも杞憂に終わったと言える完勝でただただ脱帽です。
勝利インタビューでも言っていたようにこの馬にしては止まっているということで、ベストの条件ではなかったのは確かだがポテンシャルの高さがこのメンバーでは抜けていたという印象です。陣営の強気の挑戦が実を結びました。
もう一つ心配していた距離による消極的な乗り方にならないかどうかも完全に杞憂に終わった。坂井瑠星騎手の馬の能力を信じた腹を括った騎乗で勝ちを引き寄せました。
パワー寄りの中京1800mでこのパフォーマンスならスピードが問われるレースなら敵はいないように感じました。実際に南部杯では後続に2秒差をつける圧勝なので、ここで書くのも今更感はありますが…汗
2着 ウィルソンテソーロ
この馬も勝ち馬とは違った方法で腹を括った騎乗。
ゲートはイマイチで後方からだったが、道中はずっと最内を回っており最初から最後まで一切ロスをしていない。
その分直線だけで勝ち切る必要があったが、今回多くの騎手が距離ロスをしている中で非常に上手い騎乗だったと思います。ただそれを差し引いてもこの馬だけ抜けた36.6秒で走っているのは素晴らしい。今後もタフな展開で注目したい1頭。
前走が案外で一気に人気を下げたが、12番人気は完全に盲点と言えましたね。
3着 ドゥラエレーデ
「好枠ですんなりポジションを取れる馬」「UAEダービーでデルマソトガケの2着」だったことを考えると軽視したのは完全に失敗でした。今回この馬に印をつけれていなかったのは大きな反省点。
追走もスムーズで歴戦のダート馬と言ってもいいようなレースぶり。実力上位の勝ち馬や2着馬の一気の末脚には屈したものの、同じくロスのない競馬をしていたテーオーケインズに競り勝っているのだからこの馬も実力十分。
2歳時に芝でもG1を勝っている事から、この1年は路線選びに苦労してきた印象だがこれで方向性は決まった感じがしますね。
その他の注目馬
11着 ◎クラウンプライド
この馬にとってはケンタッキーダービー以来の2桁着順のレースとなってしまった。
スタートは良かったが収まったポジションが最悪。中京ダートではタブーともいえる終始外々を回る位置になってしまい見せ場なくバテてしまった。
そもそもこういう中途半端な競馬になったのは、状態面で微妙だったことも十分考えられる。いつもはスッと好位置につけれる馬が状態面の不調から苦労するというのは珍しくない。
プラス15キロに加え、失礼な言い方になるが調教のような楽なレースになったコリアカップから一転して厳しい競馬だったのも大敗に繋がっていそう。同じコリアカップ組のグロリアムンディも結果的に大敗しているので調整の難しさはあったのかも。
次どこかで買うにしてもまずは状態面を気にしておきたい1頭。
4着 〇テーオーケインズ
好スタートから前目の内での先行策で、好枠を活かしてやりたい競馬は出来た。今回一番理想的な競馬ができた1頭といっても過言ではないと思う。
それでもこの結果になったのはやはりピークアウトしつつあるのかな…と。ただメイショウハリオやハギノアレグリアスといったメンツには先着しているし、ここは上位馬を素直に称賛するしかない。
すでに引退発表をしているがタイミングとしては理想でしたね。悔いのない競馬はできたと思います。
レース総括
- 決してベストとは言えない条件でレモンポップが完勝。陣営の強気の挑戦が実を結んだ
- 成績不振の8枠も持ち前のスピードとジョッキーの思い切りで好枠に変えた
- 中京ダートらしいタフな競馬、ロスなく回った馬達が上位独占
来週は2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ!話題になったボンドガールも出走予定。
また香港国際競走にも日本の有力馬が数多く参戦し、こちらも大いに注目です!