得意の雨で豪脚一閃!ブローザホーンが初G1制覇! レース回顧はこちら

競馬の「コース替わり」や「開幕週」とは?その影響やいつ替わるのかを解説

当ページのリンクには広告が含まれています。
コース替わりとは?

競馬の予想をする上で「開幕週だから枠順が大切!」とか「今週から東京競馬場はCコースに替わる」なんて言葉を耳にした事はありませんか?

競馬では同じ競馬場の同じ距離でも開催日によって、AコースやBコースといったように微妙に使用するコースが変わってきます。

こういったコースの変更はトラックバイアス(コースの有利不利)に大きな影響を与え、時に馬の能力を覆すことにもなる、重要な予想ファクターです。

Keibit

今回はコース替わりや開幕週が競馬に与える影響や、具体的にいつ替わるのかや、その確認方法を解説・紹介していきます。

目次

コース替わりとは

競馬のコース替わりとは、競馬場の芝コースが開催毎や開催途中に変更されることです。

トラック競技ではカーブがあるため最短距離を走れるインコースが有利です。そのため内側を優先的に馬が走るので、どうしても内側の芝から痛みが集中していきます。

芝が痛んでくると、どんどん荒れて走りにくくなり、内側を走行する馬は極端に不利になっていきます。また芝生の生育や保全も難しくなります。

この措置として考えられたのが「移動柵」です。

移動柵は開催が進むにつれて、内柵の設置箇所を数メートルずつ外側にずらしていくというものです。これにより特に傷んだ内側の芝をカバーする事ができます。

一番内側に柵を設置したコースを「Aコース」、1つ外側に内柵をずらしたコースを「Bコース」、さらに外にずらしたのを「Cコース」というようにアルファベット順に呼称しています。

開催によってAコースからBコースというように使用するコースが切り替わる週を一般的に「コース替わり」と呼んでいます。

Aコース
最初はAコースを使用
Bコース
開催が進んでBコースに変更
Cコース
更に開催が進んでCコースに変更

コースの種類は競馬場によって変わります。東京競馬場や京都競馬場ではA~Dまで4コースが使い分けられていますが、阪神競馬場や中京競馬場ではA・Bの2コースとなっています。

コースの種類(東京競馬場の場合)

  • Aコース(内から0m地点に内柵を設置したコース)
  • Bコース(内から3m地点に内柵を設置したコース)
  • Cコース(内から6m地点に内柵を設置したコース)
  • Dコース(内から9m地点に内柵を設置したコース)

その他競馬場のコースの種類はこちら

Keibit

競馬場だと日曜日の全レースが終わった後に、従業員の方が内柵を分解しているという光景を見ることができます。

コース替わりが競馬に及ぼす影響は?

では「コース替わり」が競馬に及ぼす影響は何でしょうか。

コース替わりの週は内側の芝の状態が比較的良いため、インコースを通った馬が有利になります。

そのため「内枠の馬」や、馬場のいい所を優先的に走れる「逃げ・先行馬」が活躍しやすくなります。

またコース替わりは展開にも大きく関係してきます。馬場のいい内側を騎手も積極的に狙ってくるため、それを考慮した予想をする必要があります。

例えば「外枠のあの馬はBコース替わりで外々を回りたくないだろうから思い切って逃げるかも…」といった感じです。

特に注目されるのは「開幕週」

コース替わりと同じく内前が有利になるのが「開幕週」です。

開幕週とは競馬場の開催が始まった週のことです。中央競馬では競馬場が入れ替わりながらレースが開催されています。(これも芝生の保全のために行われています)

競馬場の開幕週はAコースから使われるので、まっさらな芝の状態でのスタートになります。内外どちらも芝の状態がいいので当然最短距離を走れる内枠の馬が有利になります。

コース替わりや開幕週の注意点

コース替わりや開幕週を予想に組み込む上でいくつか注意点もあります。

注意点1 メジャーな予想ファクターのため人気になりやすい

コース替わりや開幕週は予想のファクターとしては比較的メジャーで重視されやすいものになります。

そのため皆が注目して狙うので、必然的に内枠の馬や逃げ・先行馬は人気になりやすくなります。中には過剰人気になる馬もいるので注意が必要です。

反対に外枠の馬や後方からの馬は嫌われやすく、人気が下がりがちです。こうなってくると逆に狙いたくなってきたりして予想の迷路に迷い込む事もよくあります。

Keibit

とはいえ、開幕週やコース替わりでスタートの上手い実力馬が内枠に入った場合は人気でもあまり逆らわない方がいいでしょう。

注意点2 必ずしも有利になるとは限らない

特に気をつけたいのが当日のトラックバイアス(コースの有利不利)です。コース替わりでも週中の雨の影響などで蓋を開けてみれば、思ったより内外の差がないフラットな馬場状態ということは珍しくありません。

そのため当日のレースをよく見て判断する必要があります。

また、外枠の馬が必ずしも外を回り続けるとも限らず、上手く内に潜り込んで好走する馬も珍しくありません。

エスキース

コース替わりだからと狙った内枠の先行馬が出遅れて後方で、結局外々を回ってくるなんて事も…

コース替わりはいつ?使用コースやスケジュールの確認方法

コース替わりが競馬に与える影響は解説しましたが、そうなってくると気になるのが「コースが替わるのはいつなのか?」とその確認方法です。

コース替わりのタイミングは概ね規則的に行われていますが、他競馬場の改修工事などの兼ね合いによっても微妙に変わってくるため、こまめに確認しておく必要があります。

「現在どのコースが使用されているか」、「どういったスケジュールでコースが替わるのか」についてはJRAの公式ホームページから確認することができます。

JRA公式ホームページの「競馬メニュー」→「馬場情報」から現在の使用コースをはじめ、芝のクッション値や含水量、芝の状態なども知ることができるので便利です。

使用コース

ただ、これだけだとコース替わりかは確認できないので、馬場情報ページ(上画像の赤枠部分)の「第〇回○○競馬場 馬場概要」をクリックすることでその開催で使用されるコースのスケジュールの確認ができます。

使用コースのスケジュールの確認

この上の画像ならば「第2回東京第7日からBコース替わり」、「第2回東京第11日からCコース替わり」、「第3回東京後4日からDコース替わり」と少し先までの使用コースのスケジュールを確認する事ができます。

また、現在の開催は第何回で第何日かを知りたい場合は出馬表に記載されています。

Keibit

コース替わりの情報を発信しているSNSの競馬アカウントなどもありますが、確実性を求めるなら公式を確認した方がいいでしょう。

過去議論を呼んだ「グリーンベルト」

グリーンベルト

現在はA→Bコースと内柵を外に移動させるという手法をとっているが、1990年代の前半から後半にかけてはBコースで施行した後に、Aコースで施行されるというケースもありました。

この場合それまでの開催でBコースが使われ内がかなり荒れてきている中、突如として新品同様の芝が最内に出現し「グリーンベルト」になるため、内を通った馬が圧倒的に有利になっていました。

このグリーンベルトが問題視されるきっかけになったのが98年の皐月賞です。

このレースでは2番人気の2枠のセイウンスカイが2番手のインからグリーンベルトを走って鮮やかな勝利。反対に断然1番人気に推された8枠のスペシャルウィークは外々を回る展開で3着に敗れました。

これをきっかけに翌年以降の皐月賞はBコースが継続して使われることになりました。(現在も皐月賞はBコースを使用)

Keibit

現在は馬場管理技術も大幅に向上し、グリーンベルトのような極端なコースの有利不利はほとんど見られなくなりました。

各競馬場のコースの種類

各競馬場のコースを紹介します。A~Dコースまで用意されている競馬場からA・Bの2つを使い分けている競馬場まで様々です。

特に開催期間の長くなる東京や京都では、馬場をできるだけ綺麗に保つためにA~Dの4つのコースが用意されています。

東京競馬場のコース

一周距離幅員
A2083.1m31~41m
B2101.9m28~38m
C2120.8m25~35m
D2139.6m22~32m

中山競馬場のコース

一周距離幅員
A内回り:1667.1m
外回り:1839.7m
内回り:20~32m
外回り:24~32m
B内回り:1686.0m
外回り:1858.5m
内回り:17~29m
外回り:21~29m
C内回り:1704.8m
外回り:1877.3m
内回り:14~26m
外回り:18~26m

京都競馬場のコース

一周距離幅員
A内回り:1782.8m
外回り:1894.3m
内回り:27~38m
外回り:24~38m
B内回り:1802.2m
外回り:1913.6m
内回り:24~35m
外回り:21~35m
C内回り:1821.1m
外回り:1932.4m
内回り:21~32m
外回り:18~32m
D内回り:1839.9m
外回り:1951.3m
内回り:18~29m
外回り:15~29m

阪神競馬場のコース

一周距離幅員
A内回り:1689.0m
外回り:2089.0m
24~29m
B内回り:1713.2m
外回り:2113.2m
20~25m

中京競馬場のコース

一周距離幅員
A1705.9m28~30m
B1724.8m25~27m

札幌競馬場のコース

一周距離幅員
A1640.9m25~27m
B1650.4m23.5~25.5m
C1659.8m22~24m

函館競馬場のコース

一周距離幅員
A1626.6m29m
B1651.8m25m
C1675.8m21~22m

福島競馬場のコース

一周距離幅員
A1600m25~27m
B1614.1m22.5~25m
C1628.1m20~23m

新潟競馬場のコース

一周距離幅員
A内回り:1623m
外回り:2223m
25m
B内回り:1648.1m
外回り:2248.1m
21m

小倉競馬場のコース

一周距離幅員
A1615.1m30m
B1633.9m27m
C1652.8m24m

まとめ

今回はコース替わりや開幕週が与える影響やいつ替わるのかなどを紹介しました。

競馬において馬場の影響は思いのほか大きく、内が有利なのか外が有利なのかは重要な要素になってきます。

あまり固執すると逆効果にもなりますが、今がAコースで行われているのかBコースで行われているのか、コース替わりなのか2週目なのか3週目なのかといった事は知っておいて損はありません。

もし、今まであまり気にしていなかったという方は新しく予想に取り入れてみてはいかがでしょうか。

Keibit

最後まで読んで下さりありがとうございました。

[スぺシャルインタビュー] 福永祐一「これからも名馬とともに」
¥1,760 (2024/05/15 15:23時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
  • URLをコピーしました!
目次