2024年桜花賞は2番人気のステレンボッシュが2番手から抜け出す王道の競馬で初G1制覇を果たしました。
順番こそ逆になりましたが、1着2着は共に阪神JFの1着2着馬。今年もG1からの直行組が強さを見せる形に。
ここでは24年桜花賞のレース回顧をしていきます。次走の参考になれば幸いです。
レース予想結果
着順 | 枠番 | 印 | 馬名 | 重量 | 騎手 | タイム | 通過順位 | 上がり | 人気 |
1 | 12 | ▲ | ステレンボッシュ | 55.0 | J.モレイラ | 1:32.2 | 11-8 | 33.4 | 2 |
2 | 9 | ◎ | アスコリピチェーノ | 55.0 | 北村宏司 | 3/4 | 8-8 | 33.5 | 1 |
3 | 11 | ライトバック | 55.0 | 坂井瑠星 | クビ | 17-18 | 32.8 | 7 |
今週も人気決着ですが▲◎の馬連が的中。それでもイマイチはじけきれなかった。
〇チェルヴィニアは上位評価していたので仕方がないですが、△クイーンズウォークはオッズ的にも中途半端で勇気を持って切っておきたかった。
◎アスコリピチェーノ
〇チェルヴィニア
▲ステレンボッシュ
△スウィープフィート
△クイーンズウォーク
馬連:◎ー〇▲△△△
単勝(当日のオッズを見て):〇
想定ペース:ややハイ
馬連:620円
レース展開
前走後方からで大きく着順を下げたショウナンマヌエラが結果が出ていたころのパターンに持ち込もうとしての逃げ。1400m組のエドヴプレや先行競馬のキャットファイトなどが続く
前半46.3後半45.9で割とフラットなペースとなりました。ちなみに阪神JFが前半46.4後半46.2でかなり今回の流れに似ているのもあったのも今回の結果につながったと言えそうです。
阪神JFと桜花賞かなり似た流れに
阪神JF:12.4 – 10.7 – 11.3 – 12.0 – 11.8 – 11.3 – 11.4 – 11.7(1:32.6)
桜花賞:12.5 – 10.8 – 11.2 – 11.8 – 11.8 – 11.4 – 11.2 – 11.5(1:32.2)
参考までにチューリップ賞は稍重で前半46.0後半47.1で前傾ラップ。今回後方組の追い込みが決まりきらなかったのはこのあたりも無関係ではなさそう。
トラックバイアスは最終的にはやや外差し寄りではあるものの比較的フラット。実力が反映されやすい流れで上位組は基本的に信用していいレースになった。
勝ち時計の1:32.2は過去の桜花賞比較でソダシ、リバティアイランドの年に次ぐ好時計。参考程度だが同週に行われていた阪神牝馬Sと比較してみると以下のような感じ。
桜花賞 | 阪神牝馬S | タイム差 | |
24年 ステレンボッシュ | 1:32.2 (良) | 1:33.0 (良) | -0.8 |
23年 リバティアイランド | 1:32.1 (良) | 1:33.9 (稍重) | -1.8 |
21年 ソダシ | 1:31.1 (良) | 1:32.0 (良) | -0.9 |
ここ最近の桜花賞のレベルの高さもあるが、今年も含めいずれの年もかなり優秀であると言えます。戦前から今年はハイレベルと言われてきましたが、概ね正しいのではないかと思います。
上位入線馬の見解
1着 ▲ステレンボッシュ
スタート後すぐに前にアスコリピチェーノ(以下アスコリ)を置く位置でのレース。枠順で言えばステレンボッシュの方が外だったが、道中はアスコリより内で進める事が出来た。
大きなアドバンテージを取ったのは直線入り口。ここは下手すると外のアスコリに閉じ込められて仕掛けが遅くなる可能性があった場面だが、ここでいち早く進路を主張して出し抜くことに成功。
多少強引ではあるが馬券を買っている人からすれば頼もしいの一言。最終的にここでつけた1馬身差がそのまま結果につながったと言えます。
モレイラ騎手の手腕も大きかったが、ステレンボッシュとしてはもう少し長めの距離でより真価を発揮できそうなので、ここでダイワメジャー産駒のアスコリにリベンジできたのは相当大きい。
直行ローテからの桜花賞→オークスは他馬に比べて余力もあり、距離的にもプラス。オークスは当然最有力候補になります。
2着 ◎アスコリピチェーノ
ジョッキーコメントにもあったようにスタートからいつもの位置に収まるまで少し気合をつけて促す場面があった。
レース展開は阪神JFと似ていてこの馬のスピードの持続力を存分に発揮できそうな流れということもあり、実力は十分出し切れた。
この馬も直線入り口で勝ち馬につけられた差を必死に詰めようとよく頑張ってはいたが残念ながら2着。事前予想でも懸念していたが、前走がほぼ完璧な乗り方で今回はステレンボッシュが完璧な乗り方。この分着順は入れ変わった形。
ベスト条件ではあったのでなんとしても勝ちたかっただろうが今回はリベンジされる形に。
馬体重も増えていい成長曲線を描いていると思います。
次走オークスを選ぶのかマイル路線にいくかはまだわからないですが、優等生なレースぶりで、ベスト条件ではないにせよオークスでそこまで大きく着順を下げるとは考えにくいと思っています。
3着 ライトバック
気性的な荒さもあるので後方から得意の末脚に賭ける賭ける競馬。
同じような戦法のスウィープフィートより枠順が外だったこともあり、スムーズに外に出すことができた。
18番手追走とは言え上がり3F32.8は流石の切れ味。もう少し流れが激化していれば更に際どかったかも。
折り合い面を気にしなければいけず、後方からの競馬になるので多少展開には左右されるのがネックだが、この馬もトップレベルと遜色ない強さ。
その他注目馬の見解
13着 〇チェルヴィニア
今回大敗してしまったのはチェルヴィニア。
結果論にはなるがポジションがやや中途半端な印象は受けた。わりと外差し馬場になったとはいえ道中から外々を回るとなると大外枠が響く。もう少し行ききるか、思い切って下げるかしてより内側でレースを運びたかったと思う。
直線挟まれている場面もあったがそれ以前にもう脚がなかったようにも見えた。臨戦過程で順調度の差も考えられるが、懸念として挙げていたG1レベルでの流れを経験していなかったのも勝負所で応えた形。
アルテミスSを見てもここで見限るのは早計かなと感じています。オークスがスローの流れ→瞬発力勝負の流れになった時に好位に収まっているなら浮上する可能性は大いにある。
5着 エドヴプレ
フィリーズレビューを逃げて押し切ったようにスピードのある馬。初めての1600m戦となったが思いのほか綺麗に2番手で収まることができたのは収穫。
勝ち馬とは0.2の差は立派で思いのほかこの距離この坂でも粘り腰を見せた。短距離路線での活躍が大いに見込めそうで期待は高まる。
中京2歳Sは初めての左回りで外に張っていて勝ち損ねたが慣れが見込めるならNHKマイルも出走してくるなら注目の1頭になりそう。
レース総括
- 内外極端な差はなくフラットな馬場
- 前半46.3後半45.9は阪神JFと似た流れ。実力勝負で上位2頭は前走の経験も活きた。
- 1着2着は直線入り口での攻防が明暗を分けた形。
- 勝ち時計の1:32.2は過去10年でソダシ、リバティアイランドに次ぐ時計でかなり優秀
最後まで読んでくださりありがとうございました。
来週は3歳牡馬クラシック皐月賞です。牝馬のレガレイラが出走してくるのもおおきな注目ポイントになりそうですね。