秋の牝馬最強決定戦はブレイディヴェーグが1番人気に応え優勝。キャリア5戦目での古馬G1制覇はイクイノックスの天皇賞秋に並ぶ史上最少タイ記録という快挙でした。
レース予想結果
着順 | 馬番 | 印 | 馬名 | 重量 | 騎手 | タイム | 通過順位 | 上がり | 人気 |
1 | 1 | ▲ | ブレイディヴェーグ | 54.0 | C.ルメール | 2:12.6 | 5-5-5-5 | 34.4 | 1 |
2 | 2 | × | ルージュエヴァイユ | 56.0 | 松山弘平 | 3/4 | 7-7-8-8 | 34.3 | 5 |
3 | 3 | × | ハーパー | 54.0 | 川田将雅 | クビ | 3-3-3-3 | 34.8 | 2 |
馬券は完敗。1番2番3番で決まったように「実力+立ち回りの上手さ」が重要となったレースでした。
◎サリエラ
〇ディヴィーナ
▲ブレイディヴェーグ
△ジェラルディーナ
△マリアエレーナ
△ライラック
穴アートハウス
×ルージュエヴァイユ
×ハーパー
×イズジョーノキセキ
馬連:◎ー〇▲△△△穴×××
単勝:◎と穴
想定ペース・・・スロー
実際のペース・・・スロー
ハズレ…
実力は拮抗していただけに位置を取る騎手や機動力のある馬を軸に据えるべきだったかも
レース展開
逃げ馬不在の中ハナに立ったのはアートハウス。前半はかなりゆっくり入って前半61.1。
2番手ローゼライトがつかず離れずということもあってアートハウスが少し行きたがり5ハロン目6ハロン目が12.1 – 11.9。緩みそうな箇所でややペースが上がる。2番手グループは無理に追いかけずに依然ゆったりとしたペースを保ったまま。
坂の下りから11.8 – 11.6 – 11.5 – 12.0とエリザベス女王杯でよくある後半4F勝負に。
馬場が雨の影響で緩めだったことも1つポイントで、4コーナーから直線で内のいいところを選んで上がってこれた内枠3頭での上位決着。
1着馬~3着馬の評価
1着 ▲ブレイディヴェーグ
飛び上がるようなスタートにこそなったが2番手グループの5番手追走。実力馬ハーパーを前に見る形の安牌のポジション。
ローズSが後方からの競馬になってしまったので、今回この位置にいち早く収まれたのが最大の勝因。
この勝てるポジションに難なくつけるのがルメール騎手の一番の上手さですね。「他の騎手もやればいいのに」と見ている人は思うのですが、簡単にはいかないところを見ると馬の実力に加え技術や思い切りも必要ということでしょう。道中はインでジッと脚を溜めて、直線は馬場の良い所に出して走らせていた。
馬自体も前につけても素晴らしい伸び脚を見せたようにシンプルに能力も高かった。古馬相手にキャリア5戦目でここまでスムーズな競馬をするのだから恐ろしい。
使い分けとの非難の声も一部あったが、陣営が早々に秋華賞を避けてここを目標にしたのはファインプレーだと思います。その馬にあったローテというものはありますからね。
2着 ×ルージュエヴァイユ
こちらも松山騎手の上手さが光ったレース。ルメール騎手が川田騎手の後ろで脚を溜めていたのと同様に、勝ち馬の後ろで脚を溜めて通ったコースも一ミリもロスしていない競馬。
前走出遅れていただけにスタートを決めれたのも上手く流れに乗れた要因。
勝ち馬の脚にこそ屈しましたがインから突き抜けての勝利となっていてもおかしくなかった。近走のパフォーマンスを見るに完全に本格化と見てよさそうです。
3着 ×ハーパー
元から立ち回りの上手い馬なのですが、今回も離れた3番手での先行で理想的な位置。追い出しタイミングも完ぺきだった。今回は上位馬みんな似たような振り返りになるが、やはり内枠からのロスのない競馬が一つの大きなポイントだったのかなと。結果的に勝ち馬のいい目標にされましたがこれは仕方ありませんね。
どうしても決め手に欠けるので強い馬には先着されてしまうんですが「秋華賞」「エリザベス女王杯」ともに好走できたのは誇ってもいい。
次がどこになるかはわかりませんが、G2かG3あたりでスカッと勝ち切って勢いをつけたいですね。距離適性が長めでこれからは相手も強くなっていくので大変だが、まだまだ成長途上で可能性は感じさせる。
どことなくカレンブーケドール味を感じさせる良馬。
その他の注目馬
5着 △ジェラルディーナ
昨年とは違い京都開催ということで若干評価は下げたが、前日・当日のひと雨で馬場がソフトになっており好走できる条件は揃っていた。
今回はやはり出遅れに尽きるかと思います。どうしてもリカバリーで脚を使ってしまう。それでも近走前半やる気を見せなかったのに、すかさず中団まで押し上げたのはさすがムーア騎手。
後はどうしても他人任せになるが、前半もう少しペースが流れて消耗戦になって欲しかったでしょうね。勝つまでは大変だが、有馬記念でも好走できる要素を十分持った馬。
6着 ◎サリエラ
心配していた後方から届かずのレースで6着。「ポジション取りの意識の高い外国人ジョッキーなら…」と本命にしたがちょっと希望的観測だったかなと反省。
今の京都と展開で13番手で直線勝負というのは流石に難しかった。インを器用につけるタイプでもなく、後方からになるとどうしても外を大きく回して距離ロスになるリスクが大きい。
ただ最後よく伸びてきての負けというのは目黒記念なんかもそうで、今後はもう少し器用な立ち回りができるかが一皮むける上での課題になってくる。
次回のレース選択や乗り方も含めて要注目の1頭。
9着 穴アートハウス
逃げる形になったのは誤算だが見所のあるレースだったのはアートハウス。
好スタートが逆に仇となった印象で、本来逃げる予定だったローゼライトを先に行かせて番手だったなら面白いところまで行けてたのではないかと想像する。
行きっぷりが良すぎて道中少しオーバーペースになったし、距離も1ハロン長かったかも。骨折の影響も感じさせなかったしこの先行力が活きるレースは必ずやってくると思います。
レース総括
- 上位が1番2番3番でロスなく立ち回れた馬が上位独占
- 全体的にスローで後半4F勝負、ソフトな馬場状態だった点も覚えておきたい
- 勝ち馬以外は展開一つで着順も変わりそうなレース
- ジェラルディーナ・サリエラは不器用な面が出て弱点が露呈してしまった
来週は秋のマイル王決定戦マイルチャンピオンシップ。
一番人気想定のシュネルマイスターにはルメール騎手が予定されておりG1連勝記録を伸ばせるかにも注目が集まります。