2023年第90回の節目となるダービーは4番人気の皐月賞2着のタスティエーラがソールオリエンスを振り切り見事優勝。
レースはスタート直後にドゥラエレーデが落馬、レース後にスキルヴィングが倒れるなどアクシデントが続きすっきりしない結果に。(スキルヴィングはその後急性心不全で亡くなったと発表されました。ご冥福をお祈りします。)
レース予想結果
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 重量 | 騎手 | タイム | 通過順位 | 上がり3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | 12 | タスティエーラ | 57.0 | D.レーン | 2:25.2 | 4-4-4-4 | 33.5 | 4 |
2 | 3 | 5 | ソールオリエンス | 57.0 | 横山武史 | クビ | 6-6-6-6 | 33.3 | 1 |
3 | 6 | 11 | ハーツコンチェルト | 57.0 | 松山弘平 | ハナ | 16-14-6-6 | 33.4 | 6 |
レース予想
◎ソールオリエンス
〇スキルヴィング
▲タスティエーラ
△ファントムシーフ
△べラジオオペラ
△シャザーン
想定ペース・・・スロー寄りのミドル
レース展開
レースは前を主張する馬がほとんどおらずパスクオトマニカが前半60.4のペース。
この時点まではまだよかったのですが、1000M過ぎあたりからは2番手以降が全くこの緩めの逃げについていかなかったため結果的に想定よりかなり遅い流れに。
レースは瞬発力を問われる競馬になり、4コーナーまでにある程度の位置までこれなかった馬達には厳しいレースになった。
上位入線馬の見解
1着 ▲ タスティエーラ
持ち前の先行力と立ち回りの上手さが生きる展開で、見事1着。
瞬発力勝負は今年の共同通信杯で4着であまりいいイメージは持っていなかったのですが、あの時より直線を向いた時のポジションがよく最後の接戦も皆同じような脚になりしぶとさも生きました。
弥生賞3番人気1着→皐月賞5番人気2着→日本ダービー4番人気1着と人気より成績がいいタイプで、この馬を信じ続けた人はかなりおいしい思いをしているのではないでしょうか。
安定脚質なのも頼もしいですが、この人気で買えるのは最後だったかも…
今年の皐月賞を厳しい流れで粘ったタスティエーラと差し切ったソールオリエンスをどちらを上と見るかがまず鍵だったので、そういう意味では個人的にはやられた感がありました。
2着 ◎ ソールオリエンス
皐月賞のような競馬では東京2400は厳しいと踏んで6番手の中団やや前での競馬。
レース展開からしても横山武史騎手のこの判断は非常に良かったと思います。
上がりは33.3とそれなりによく走ってはいるのですが、タスティエーラも33.5だったので残念ながらこの結果に。
道中少し行きたがったも影響したのかもしれませんが、直線の反応もこの馬にすればそこまでで嬉しくはない2着。
まだまだ成長力には期待できるので、これからも競馬界を賑わしてくれる1頭になって欲しいです。
3着 ハーツコンチェルト
新馬戦での大差勝ちした当時は早くもダービー主役候補に名前が挙がっていたほどの馬。
その後ゲートがよくなかったりで気難しさが出て思うような成績は出せていませんでしたが、青葉賞で持ち直した感はありますね。
今回も最後までわからないレースを演じてくれましたし、当初の評判に違わぬ強さを見せてくれました。
個人的には断然1番人気から買っていたため、穴人気を嫌ってしまい印が届かなかったので直線は冷や冷やものでした。
その他注目馬の見解
1~3着馬以外で気になった注目馬について少し触れておきます。
17着 〇 スキルヴィング
道中は12~13番手でレースを進めていましたがルメール騎手が流れが遅いと見るやポジションを上げていき、直線入り口では前を射程圏に入れて十分勝ち負けできる内容だっただけにやり切れません。
レース直後に倒れ、その後急性心不全で亡くなったとのことでご冥福を祈ります。
4着 △ べラジオオペラ
結果は4着でしたが、9番人気で押さえておいて後悔はなかった1頭。
前走は完全に前崩れに巻き込まれた形で大敗していて、ここは上手く巻き返してきたと言えるでしょう。
中団インで上手く競馬をして上がりはこのレースでの限界に近い最速の33.0。
この馬の特性はまだ掴みかねていますが、そんなに東京の瞬発力タイプという印象もなく、もう1段前で競馬を運べていたらさらに際どかったのではと思わせます。
実力はあるとみて間違いないでしょうね。
レース総括
- 逃げ馬の60.4秒は平均ペースも向こう正面から2番手以降が大きく離れ例年にないスローな流れ
- 瞬発力勝負で4コーナーまでにある程度前目のポジションにいる事が要求された
- 遅くなった箇所で何頭かは位置を押し上げるもレース全体の流れが変わるまでに至らず
- 実力馬同士での決着だが世代レベルに関しての結論は先延ばししたい
よく全馬無事にと言いますが、どこか心の中では「まあ大丈夫だろう」と気が緩んでいる自分がいます。
今回は記念すべき90回目のダービーでしたがモヤモヤする結果になってしまい、やはり「全馬無事に」は大切な事だと再認識しました。
来週安田記念も良いメンバーが揃っており、今度こそ全馬無事の熱いレースを見せてくれることを期待しましょう!