今週は春のG1も一休み。それでも安田記念への重要なステップレースとなるマイラーズカップが行われます。
マイルG1を渡り歩いてきたセリフォス、ソウルラッシュを中心に上り馬なども多数出走で楽しみな一戦となりました。
ここでは2024年のマイラーズカップのレース予想をしていきます。
昨年は改装が終わったばかりの京都開催。
シュネルマイスターが大接戦を上がり32.9の脚を見せて勝利しました。
マイラーズカップのコース形態
マイラーズカップは京都の外回りコースを使用します。
「外回り」はシンプルに「内回りコース」のスケールを1段階大きくしたようなものです。大きくゆったりしているので、器用さはあまり要求されません。
ワンターンのレースで、スタートから3コーナーまでの距離は700mとかなり余裕があるため、自然と隊列が決まりやすくなります。基本的にゆったりとしたペースで進みますが、メンバーレベルが高くなるとスパート位置も早まるため実力がものをいいます。
直線の長さは403.7mとかなり長め。平坦なこともありスピードの持続力が問われやすいコースです。
またマイラーズカップは開幕週に行われるので基本的に「先行・逃げ」が有利。ただ直線が長いため差し決着になるケースも(23年など)。
マイラーズカップ過去10年のデータと傾向
以下はマイルチャンピオンシップの過去10年の1~3着馬の上がり3Fと前走です。なお21年、22年は阪神での開催となっています。こちらはあくまで簡単な傾向になるので、軽い気持ちで読んでいただければと思います。
年 | 着順 | 馬名 | 上がり | 前走 | 前着順 |
---|---|---|---|---|---|
京都 | 23年1着 | シュネルマイスター | 32.9 | 中山記念 | 4着 |
2着 | ガイアフォース | 33.2 | AJC | 5着 | |
3着 | ソウルラッシュ | 33.5 | MCS | 4着 | |
阪神 | 22年1着 | ソウルラッシュ | 34.1 | 春興S | 1着 |
2着 | ホウオウアマゾン | 35.3 | 東京新聞杯 | 12着 | |
3着 | ファルコニア | 35.1 | 六甲S | 2着 | |
阪神 | 21年1着 | ケイデンスコール | 33.8 | 中山記念 | 2着 |
2着 | アルジャンナ | 33.7 | 洛陽S | 5着 | |
3着 | カイザーミノル | 34.6 | オーシャン | 5着 | |
20年 | 1着 | インディチャンプ | 33.0 | 中山記念 | 4着 |
2着 | ベステンダンク | 34.1 | ディセンバー | 12着 | |
3着 | ヴァンドギャルド | 32.7 | 東京新聞杯 | 6着 | |
19年 | 1着 | ダノンプレミアム | 32.2 | 金鯱賞 | 1着 |
2着 | グァンチャーレ | 32.5 | 洛陽S | 1着 | |
3着 | パクスアメリカーナ | 32.1 | 京都金杯 | 1着 | |
18年 | 1着 | サングレーザー | 33.2 | 阪神C | 3着 |
2着 | モズアスコット | 34.2 | 阪急杯 | 2着 | |
3着 | エアスピネル | 33.9 | マイルCS | 2着 | |
17年 | 1着 | イスラボニータ | 32.9 | 阪神C | 2着 |
2着 | エアスピネル | 32.9 | 東京新聞杯 | 3着 | |
3着 | ヤングマンパワー | 33.6 | 東京新聞杯 | 6着 | |
16年 | 1着 | クルーガー | 34.0 | 中日新聞杯 | 6着 |
2着 | ダノンシャーク | 34.2 | 阪急杯 | 7着 | |
3着 | クラレント | 34.6 | ダービー卿 | 14着 | |
15年 | 1着 | レッドアリオン | 32.9 | 洛陽S | 1着 |
2着 | サンライズメジャー | 33.2 | スワンS | 2着 | |
3着 | フィエロ | 32.5 | 香港マイル | 6着 | |
14年 | 1着 | ワールドエース | 33.2 | 白富士S | 5着 |
2着 | フィエロ | 33.2 | 六甲S | 1着 | |
3着 | エキストエンド | 33.2 | 東京新聞杯 | 2着 |
前走G1組よりG2組が好調
以下は阪神開催だった21年・22年を除いた過去8年の前走クラス別成績です。
成績 | 勝率 | 連対 | 3着内 | |
G1 | 【0-0-3-3】 | 0.00% | 0.00% | 50.00% |
G2 | 【5-2-0-6】 | 38.46% | 53.85% | 53.85% |
G3 | 【1-3-5-34】 | 2.36% | 9.30% | 20.93% |
OP | 【2-3-0-35】 | 5.00% | 12.50% | 12.50% |
3勝 | 【0-0-0-3】 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
安田記念へのステップレースでもあるマイラーズカップ。G1馬の参戦も目立つため前走G1組が有力かと思いきや、前走G2組の好走率がかなり目立つのが特徴です。
中山記念や阪神カップからの出走してくる馬が入れば注意が必要です。
24年マイラーズカップの出走馬で前走G2出走の馬
- ソーヴァリアント【中山記念】
高速馬場での瞬発力が鍵となる開幕週の京都でのレース
マイラーズカップが行われるのは開幕週になります。下り坂からの平坦な直線ということも合わさって、決め手が求められる舞台となります。
阪神開催だった21年・22年を除いた過去8年の上がりを見てみると…
- 32秒台【10回】
- 33秒台【9回】
- 34秒台【5回】
1~3着に入線した馬24頭中19頭が32秒台か33秒台の上がりを使っており、かなりの瞬発力が必要なレースとなっています。
24年マイラーズカップの出走馬で32秒台の上がりを使った事のある馬
- セリフォス【新潟2歳S:32.8 上がり1位】【安田記念:32.8 上がり2位】
- エアロロノア【リゲルS:32.6 上がり1位】【安田記念:32.6 上がり1位】
- ビーアストニッシド【安土城S:32.8 上がり3位】
- コレペティトール【秋色S:32.5 上がり2位】
- セッション【キャピタルS:32.8 上がり2位】
- ボルザコフスキー【秋色S:32.6 上がり3位】【3歳2勝クラス:32.7 上がり2位】
有力馬ピックアップ
◎セリフォス
全12戦中8戦がG1でマイルの第一線で常に勝負してきた馬。数少ないG2は2戦2勝と実力は上位の存在。
近走の成績が振るわないが、昨秋は富士Sからの予定が夏負けの影響でぶっつけマイルCS→香港マイルというローテになってしまった。
その香港マイルはゲートがイマイチだったし、シャティンの洋芝で持ち前の瞬発力を活かせなかった可能性が高い。本来は東京のような高速馬場でこその馬。当然今回の開幕週の京都も大きなチャンス。
陣営のコメントは休み明けという事で慎重気味だが、中内田厩舎×川田騎手の黄金タッグでコメントがイマイチだったプログノーシスが圧勝したように、今回もG1馬の格好をつけれるだけの仕上げになっていると考える。
〇ソウルラッシュ
高速馬場適性や瞬発力勝負ではセリフォスには劣る代わりに、スピードの持続力勝負での強さは現役でもトップクラス。
マイルチャンピオンシップは11.7 – 11.6 – 11.5 – 11.2と後半に連れて徐々に早くなっていく4Fのスピードの持続力勝負と少し荒れた馬場ということもあってクビ差の2着。G1制覇までもう少しだった。
開幕週の京都はあまり向いているタイプではないが、去年も高速馬場を不安視されながらも0.1差の3着に来たように地力がそもそも高い。週末の雨予報もこの馬にとっては大きく、道悪になるようなら本命と印をチェンジする事も視野に入る。
久々であるが、休み明けでもきっちり仕上げて出してくるタイプなのでそこの不安はない。ただ前日の落馬で騎手が乗り替わっておりここは普通に割引き。
▲エアロロノア
7歳馬。長年マイル路線で戦って未だ重賞制覇はないが、安田記念やマイルCSで見せた末脚はいつ重賞を勝ってもおかしくないものだった。
32秒台の脚を使えるこの馬にとって京都の高速馬場はもってこいの舞台。昨年の8着も外々を回ってのもので言い訳が立つ。
今年は上位2頭を除けばレベル的にはそこまで高くないので、前が流れるようならこの馬の瞬発力で上位に食い込んでも全く驚かない。
去勢、長期休養明けと大きな信頼は寄せれないが、前日オッズ10番人気は魅力的。
マイラーズカップレース予想
日曜は雨予報が出ていてこれが予想を難しくしている。
土曜日が予想通りかなりの高速馬場だったので、どちらにしろ高速馬場適性は問われそうですが、ギリギリまで買うのは待っておいたほうがよさそうです。
◎セリフォス
〇ソウルラッシュ
▲エアロロノア
△コレペティトール
△ソーヴァリアント(道悪傾向が強いなら追加)
☆ボルザコフスキー
馬連:◎ー〇▲△☆
馬連:〇ー▲
想定ペース:ややハイペース
最後まで読んでくださりありがとうございました!