2026年の皐月賞は、1番人気に支持されたロブチェンが逃げ切っての勝利。
勝ちタイムの1分56秒5はレースレコードではなくコースレコード。高速馬場と内枠を活かして逃げの手を打った松山騎手の好判断も活きました。
松山騎手は先週のスターアニスに続いて桜花賞・皐月賞のダブル制覇となりました。
この記事では2026年皐月賞を振り返り、ラップの分析・各馬の立ち回り考察。更に日本ダービーに向けた各馬の評価(S〜C)をまとめています。
レース予想結果

| 着順 | 枠番 | 印 | 馬名 | 重量 | 騎手 | タイム | 通過順位 | 上がり | 人気 |
| 1 | 4 | ◎ | ロブチェン | 57.0 | 松山弘平 | R1:56.5 | 1-1-1-1 | 34.2 | 1 |
| 2 | 15 | △ | リアライズシリウス | 57.0 | 津村明秀 | 3/4 | 2-2-2-2 | 34.4 | 4 |
| 3 | 9 | 〇 | ライヒスアドラー | 57.0 | 佐々木大輔 | 3/4 | 10-9-9-8 | 33.8 | 9 |
勝ちタイムは1:56.5はコースレコードではなくレースレコード。
昨年からCコース替わりになり、非常に早い決着が続いています。


レース展開


まずはラップから見ていきましょう。
2026 皐月賞 良 R1:56.5
12.4 – 10.5 – 12.2 – 12.1 – 11.7 – 11.6 – 11.8 – 11.4 – 11.1 – 11.7
前半ややスローからの後半6Fのスピードの持続力勝負
まず今年は昨年に引き続きCコース替わりで非常に高速馬場だったことが最大のポイント。
前58.9 後57.6でかなりの後傾ラップとなっています。
前半58.9は一見するとハイペースですが、今年の高速馬場基準だと前半はややスロー気味で流れています。
「前半スロー気味の後傾ラップ」と聞くと楽な展開を想像しますが、5ハロン目から11.7 – 11.6 – 11.8 – 11.4 – 11.1 – 11.7と11秒台が最後まで連続し、相当なスピードの持続力が求められる展開となっています。
ちなみに参考までに昨年のラップは↓
2025 皐月賞 良 R1:57.0
12.1 – 10.2 – 12.2 – 12.5 – 12.3 – 11.4 – 11.5 – 11.8 – 11.4 – 11.6
前半スローからの後半5Fのロングスパート戦
昨年は今年よりも前半はゆっくり目、ただ途中からファウストラーゼン、アロヒアリイが後半動き出して一気に流れが動きました。
今年は内枠から好スタートを切った人気のロブチェンがそのまま逃げる展開。これを射程圏に入れながらリアライズシリウスが2番手で続きました。
途中からほぼ緩むことがない展開で、11.7 – 11.6 – 11.8からラスト3ハロンは11.4 – 11.1 – 11.7と更にギアアップしています。
後ろから追い上げるのはほぼ不可能だったことがわかります。
また、積極的にこれについていったカヴァレリッツォ、アドマイヤクワッズとマイルで好成績を残した2頭が沈んでおり、前目につけたもののスピードの持続力勝負で最後力尽きた馬がいたことも見過ごせません。
高速馬場適性・スピードの持続力・内前のポジションを取れた馬が結果を残したレースとなりました。
上位入線馬の見解


1着 ◎ロブチェン ダービーでの評価【A+】
前走は中団に控えたロブチェンでしたが、今回は好スタートからそのままハナを奪う展開。
前日・当日の馬場傾向をしっかりと読んでいた松山騎手のファインプレーと言える騎乗でした。
内枠を引けたこと、この馬自体デビュー戦で逃げているなど、脚質に自在性があったことも要因。
共同通信杯で、早い時計勝負や瞬発力勝負に対応できたものの、ホープフルSではラスト3F11.7-11.4-11.4と加速ラップを踏んでおり、持続力のある末脚がこの馬の特徴。
前走のレースも踏まえての選択とも言えるので、これまでの経験が活きた形。
また単なる作戦勝ちではなく、迫ってきたリアライズシリウスを最後もう1度突き放しているなど、この馬の能力があってこその競馬だった事も覚えておきたい。



【ロブチェンのダービー評価 A+】
スタミナもあり2400mという距離に関しては全く問題はなさそう。
行く馬がいなければ自分で逃げる事もできるのは非常に大きなメリット。
東京でありがちな瞬発力勝負にも共同通信杯である程度対応しているし、今回のように自身でペースを作れるなら瞬発力勝負に持ち込まないこともできる。
ただ、より東京適正に特化した馬に遅れをとる可能性は捨てきれません。
2着 △リアライズシリウス ダービーでの評価【B+】
持ち前のスピードの持続力が存分に活きたレース。
戦前はハナに行くことも示唆しており、2番手からのレースも得意なタイプ。
今回はロブチェンを先導役にして伸び伸びと競馬ができていました。
直線入り口では一度先頭に立つ勢いで、立ち回り的には勝っていてもおかしくなかったが、シンプルに相手が一枚上手だったいう内容。
今回のような展開や馬場ならいつでも怖い存在。



【リアライズシリウスのダービー評価 B+】
広いコースに替わる事はプラス。
折り合い面でも不安はないが、2400mは適距離というよりはこなせるという表現が正しいかも。
同世代で強力な同型馬が少なめだったが、今回ロブチェンが前目脚質で台頭してきたことで、目の上のたんこぶになる可能性が出てきた。
共同通信杯のようなレースが理想だが、そのレースで2着だったベレシートを始め、より東京適正の高い馬もスタンバイしており、皐月賞よりはいくぶん苦戦を強いられそうです。
3着 〇ライヒスアドラー ダービーでの評価【A+】
序盤のポジション争いがかなり窮屈で、10番手とやや後ろになったのが痛かった。
道中は身動きできないようなポジションだったので、結構なストレスだったとみる。
課題である折り合い面の難しさが出たとのことで、乗り難しさがあるタイプ。
それでも外目から最後3着まで追い上げてきており、能力のあるところは十分見せた。



【ライヒスアドラーのダービー評価 A+】
苦しい展開になった皐月賞からの巻き返しが狙える1頭。
中山中心に使ってきたが、瞬発力勝負でも強さを見せており東京でも力は発揮できそう。
更に上の着順を狙うには気性の成長が欲しい。
また今回3着となった事で、妙味面の魅力はやや落ちそうです。
その他注目馬の見解


5着 △フォルテアンジェロ ダービーでの評価【A】
痛恨の出遅れ。
出遅れの度合いもかなり大きく、今回の展開と馬場だと巻き返しは厳しかった。
それでも上がり最速の33.4の末脚を見せ5着に食い込んだように、10番人気の低評価を覆す走りを見せた。
ホープフルSの上位馬ロブチェン、アスクエジンバラも同様に好走しているようにレースレベルの高さが証明された。
本来は好位で競馬をしてきた馬だけに、今回上手く前目につけれていれば更に上の着順が狙えたかも。



【フォルテアンジェロのダービー評価 A】
出遅れからの上がり最速に目が行きがちだが、追い上げ自体はインの最短距離をスムーズに上がってきており、皐月賞で外を回ってきた馬達との実力比較は慎重にする必要がありそう。
東京でもしっかり実力は発揮するだろうが、好位につけながらも、しっかり脚を使えるのが魅力なので、やや中山適性の方が高い気もします。
7着 △グリーンエナジー ダービーでの評価【S】
京成杯同様、二の脚が遅く13番手とかなり後方からの競馬。
周りがごちゃついていない分リラックスして走れているが、勝負所のコーナーでは3着のライヒスアドラーより更に外を回して上がり33.6で0.5秒差の7着に終わった。
全周パトロールを見ても右にもたれて追いづらそうな場面も。
あそこまで後ろになってしまうと、今回のレースの性質上厳しかった。



【グリーンエナジーのダービー評価 S】
リズム重視のポジショニングで、あくまでダービーまで見据えた立ち回りという印象。
京成杯後の「ダービーに直行するかも」とのコメントもあったように最大目標に向けての1レースという感じだった。
瞬発力を最大武器としており、今回のメンバーの中では一番ダービーで着順の上昇が見込めそう。
とはいえ、ポジションとしてはもう1つ前の位置には楽につけれる出脚は欲しい。
ダービーでも後方から凄い末脚を見せながら4着~5着に終わってしまう馬は少なくないので、当日のペースや馬場も重要になりそうです。
11着 ×バステール ダービーでの評価【B】
弥生賞も後方からの競馬で、今回も最後方のポジション。
最後も33.6秒と伸びてはいるものの、今回の馬場ではこれ以上はどうしようもなかった。
川田騎手も「今日はあれ以上進んでいけなかったので」と言うように、現状はどうしても後方で流れが向くのを待つしかない状態。



【バステールのダービー評価 B】
ダービーが今回の皐月賞ほど高速馬場になる可能性は低いが、それでも早い時計が要求されやすい競馬場。
今回のような最後方近くからの追い上げとなれば、いくら末脚が強力とはいえ、今回同様に届かない可能性は高そう。
これから成長していく馬とのコメントも弥生賞後は出ていたので、秋~来年まで見据えて長い目で見たい1頭。
前崩れが期待できるレースに出てくれば狙いたいです。
13着 △カヴァレリッツォ ダービーでの評価【C】
1枠1番を活かして内の3番手追走とほぼ理想的なポジション。
ただ、レース中の騎乗フォームからもわかるように終始折り合いに苦労しており、それが最後の失速につながった。
初の2000m挑戦なので、今後改善する余地は残すものの現状この距離は長いとみて良さそう。



【カヴァレリッツォのダービー評価 C】
折り合い面で苦労を見るにマイル路線に回る可能性が高そう。
もしダービーに出走となった場合は、2400mという距離と瞬発戦に不安を残すので苦戦する可能性が高そうです。
14着 ×パントルナイーフ ダービーでの評価【A】
道中はライヒスアドラーの後ろ、グリーンエナジーよりは前の11~12番手のポジション。
肝心の仕掛けどころで、アルトラムスが下がってきた事、横には既に仕掛けたグリーンエナジーがいた事でもろにポジションを下げてしまう形に。
更に直線では前が壁でまともに追えていなったので、参考外のレースと言えそう。
3~4コーナーの手応えは良かったのとの事なので、得意の東京に戻ってどれだけ巻き返せるかが焦点。



【パントルナイーフのダービー評価 A】
今回はまともにレースができていないし、東スポ2歳Sからのぶっつけなので、条件は劇的に改善する。
得意の瞬発力勝負に持ち込むことができれば、東京スポ2歳Sくらいは走れると想定しておいた方が良さそう。
今回の大敗に惑わされないようにしたいですね。
15着 ▲アドマイヤクワッズ ダービーでの評価【B】
8枠17番からじわっと3番手に。
外枠からとれる手段はそう多くないので、今の馬場を考慮しても十分あり得る選択。
内から3列目アスクエジンバラの丁度外。そのアスクエジンバラは最終的に4着に奮闘。
終始1頭分外を回しているとはいえ14着は、やや負け過ぎの印象。
3角~4角でもう手応えが怪しく、途中からの全く緩まない持続力勝負でガス欠になった。
前走弥生賞で接戦を演じたライヒスアドラーは善戦しており、条件が変われば見直しは必要だが慢心できない状況。
個人的には距離適性含め、評価の軌道修正も必要と感じました。



【アドマイヤクワッズのダービー評価 B】
今回の結果をみて、ダービーに出走するかはかなり微妙なライン。
仮に出走したとして、結果が出ていた時のように脚を溜める競馬に変えるなど、なにかしら工夫は必要。
優等生タイプで距離は融通が利くと思っていたが、今回の結果を受けて2400mでは割り引きたいですね。
現時点でのダービーでの評価まとめ
個人的なダービーでの評価をまとめると以下。
あくまで現時点でのもので、また入れ替わる可能性は十分あります。
- S評価 グリーンエナジー
- A+評価 ライヒスアドラー ロブチェン
- A評価 パントルナイーフ フォルテアンジェロ
- B+評価 リアライズシリウス
- B評価 アドマイヤクワッズ
- C評価 カヴァレリッツォ
基本的に上位2頭の能力は評価しつつも、東京の瞬発戦で上澄みが見込めそうな馬達を評価しています。
他には別路線組のベレシートなども東京適正が高く上位に食い込んできそうですね。
レース総括
- Cコース替わりで当日2勝クラスでも1:57.4が出る超高速馬場。
- 前半ややスローからの後半6Fのスピードの持続力勝負。勝ちタイム1:56.5はコースレコード。
- ロブチェンは自在性のある脚質、リアライズシリウスはスピードの持続力と持ち前の特性を生かした強い競馬。
- ライヒスアドラーは苦しい位置からの外回しで3着、同様に7着グリーンエナジーなど後方外差し組には次回注意。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
馬場状態含めかなり特徴的なレースになった印象です。
この結果を受けて日本ダービーはどうなるのか非常に楽しみですね。










