【阪神JF2024】既に完成されたメンタル！前走最も余力のあったあの馬に注目【レース予想】

今週は2歳女王決定戦となる「阪神ジュベナイルフィリーズ」。

今年はアメリカからデットーリ騎手騎乗のメイデイレディも参戦といつになく見所のありそうなレースになりそうです。

ここでは2024年の阪神ジュベナイルフィリーズのレース予想をしていきます。

阪神JF過去10年のデータと傾向

以下は阪神JFの過去10年の1着～3着馬の前走とキャリアです。

こちらは簡易的なデータなのであくまで参考程度に見て頂ければ幸いです。

年	着順	馬名	前走	前走着順	キャリア
23年	1着	アスコリピチェーノ	新潟2歳Ｓ	1	2戦2勝
	2着	ステレンボッシュ	赤松賞	1	3戦2勝
	3着	コラソンビート	京王杯2歳Ｓ	1	4戦3勝
22年	1着	リバティアイランド	アルテミスＳ	2	2戦1勝
	2着	シンリョクカ	新馬	1	1戦1勝
	3着	ドゥアイズ	札幌2歳Ｓ	2	3戦1勝
21年	1着	サークルオブライフ	アルテミスＳ	1	3戦2勝
	2着	ラブリイユアアイズ	京王杯2歳Ｓ	3	3戦2勝
	3着	ウォータナビレラ	ファンタジーＳ	1	3戦3勝
20年	1着	ソダシ	アルテミスＳ	1	3戦3勝
	2着	サトノレイナス	サフラン賞	1	2戦2勝
	3着	ユーバーレーベン	アルテミスＳ	9	3戦1勝
19年	1着	レシステンシア	ファンタジーＳ	1	2戦2勝
	2着	マルターズディオサ	サフラン賞	1	3戦2勝
	3着	クラヴァシュドール	サウジアラビアＲＣ	2	2戦1勝
18年	1着	ダノンファンタジー	ファンタジーＳ	1	3戦2勝
	2着	クロノジェネシス	アイビーS	1	3戦2勝
	3着	ビーチサンバ	アルテミスＳ	2	2戦1勝
17年	1着	ラッキーライラック	アルテミスＳ	1	2戦2勝
	2着	リリーノーブル	白菊賞	1	2戦2勝
	3着	マウレア	赤松賞	1	2戦2勝
16年	1着	ソウルスターリング	アイビーS	1	2戦2勝
	2着	リスグラシュー	アルテミスＳ	1	3戦2勝
	3着	レーヌミノル	京王杯2歳Ｓ	2	3戦2勝
15年	1着	メジャーエンブレム	アルテミスＳ	2	3戦2勝
	2着	ウインファビラス	アルテミスＳ	5	4戦1勝
	3着	ブランボヌール	ファンタジーＳ	3	3戦2勝
14年	1着	ショウナンアデラ	からまつ賞	1	3戦2勝
	2着	レッツゴードンキ	アルテミスＳ	2	3戦1勝
	3着	ココロノアイ	アルテミスＳ	1	3戦2勝

前走アルテミスS組は過去10年で5勝とかなり優秀

	成績	勝率	連対	3着内
アルテミスS	【5-3-3-17】	17.86％	28.57％	39.29％
ファンタジーS	【2-0-2-30】	5.88％	5.88％	11.76％
1勝クラス	【1-4-1-46】	1.92％	9.62％	11.54％
OP・リステッド	【1-1-0-11】	7.69％	15.38％	15.38％
新潟2歳Ｓ	【1-0-0-4】	20.00％	20.00％	20.00％
京王杯2歳Ｓ	【0-1-2-2】	0.00％	20.00％	60.00％
新馬	【0-1-0-13】	0.00％	7.14％	7.14％
札幌2歳S	【0-0-1-2】	0.00％	0.00％	33.33％
サウジアラビアRC	【0-0-1-2】	0.00％	0.00％	33.33％
デイリー杯	【0-0-0-3】	0.00％	0.00％	0.00％
未勝利	【0-0-0-9】	0.00％	0.00％	0.00％

阪神JFの過去10年の成績を見てみると、前走アルテミスＳ組は5勝で連対率は28.57％、3着以内率も38.29％とかなり好走率が高くなっています。

理由としては広い東京コースのマイルという事もあって実力馬が集まりやすいというのが一番大きくなっています。過去10年の勝ち馬だけで見てもサークルオブライフ、ソダシ、ラッキーライラック、リスグラシューなど名馬がズラリ。

今年で該当するのはアルテミスS1～3着のブラウンラチェット・ミストレス・ショウナンザナドゥが該当します。

他にも出走頭数は少ないが好走率の多い新潟2歳Ｓ組やOP組（ただし好走したのはアイビーＳ組のみ）も注目です。

2024年阪神JF出走馬で前走アルテミスＳ、新潟2歳Ｓ、OP・リステッドの馬

・ブラウンラチェット：アルテミスＳ1着
・ミストレス：アルテミスＳ2着
・ショウナンザナドゥ：アルテミスＳ3着
・コートアリシアン：新潟2歳Ｓ2着

キャリアは2戦or3戦に好走歴が集中

	成績	勝率	連対	3着内
1戦	【0-1-0-13】	0.00％	7.14％	7.14％
2戦	【5-3-3-38】	10.20％	16.33％	22.45％
3戦	【5-5-6-48】	7.81％	15.63％	25.00％
4戦	【0-1-1-28】	0.00％	3.33％	6.67％
5戦以上	【0-0-0-21】	0.00％	0.00％	0.00％

キャリアは2戦か3戦に好成績が集中しています。キャリア4戦以上で好走したのはウインファビラスの2着とコラソンビートの3着がそれぞれ1回あるのみ。

理由としては「ここを目標に定めて順調に使ってこれたか」という事に集約されていると思っています。

近代競馬において有力馬がここまでで4戦5戦と使うことは珍しく、反対に1戦というキャリアは除外の可能性もあるので、ローテーションの組み方としてはやや行き当たりばったり。

今回キャリアが1戦、もしくは4戦以上の好走率の低い馬は以下の6頭。

2024年阪神JF出走馬でキャリア4戦以上の馬

・モズナナスター 4戦
・リリーフィールド 4戦
・スリールミニョン 4戦
・メイデイレディ（海外） 4戦

勝利数別成績では2勝馬が8勝と大半を占める

	成績	勝率	連対	3着内
1勝	【1-3-4-65】	1.37％	5.48％	10.96％
2勝	【8-7-4-80】	8.08％	15.15％	19.19％
3勝	【1-0-2-3】	16.67％	16.67％	50.00％

勝利数別の成績は2勝馬が8回優勝と最も多い。

3勝馬はこの時期だけにそもそもあまりいないが、出てくれば好走率は高め。

1勝馬は出走頭数も多い割にほとんど勝ておらず、過去10年で唯一勝利したのがリバティアイランド。相当な素質馬や不利があっての1勝でないなら割引は必要かも。

2024年阪神JF出走する2勝馬

・ビップデイジー 　2戦2勝
・テリオスララ　3戦2勝
・ダンツエラン　3戦2勝
・ジャルディニエ　3戦2勝
・カワキタマナレア　3戦2勝
・ブラウンラチェット　2戦2勝
・クリノメイ　　2戦2勝
・ランフォーヴァウ　3戦2勝
・リリーフィールド　3戦2勝
・スリールミニョン　4戦2勝
・ミーントゥビー　3戦2勝

有力馬ピックアップ

◎ブラウンラチェット

ブラウンラチェットは2戦2勝で陣営の評価がとにかく高い。

管理する手塚貴久調教師はＧ1競走11勝の名調教師だが「牝馬でここまで性格がレースに向いているような馬はいない」と言わしめる程。乗っているルメール騎手も同じで「ずっと落ち着いていて完璧なレースをすることができる」とそのレースセンスをべた褒め。

新馬戦はスローながら全くかかるそぶりも見せずラストは「11.8 – 11.6 – 11.2」と絵に描いたような加速ラップ。続くアルテミスステークスも好位3番手から「11.5 – 11.1 – 11.0」と同じく加速ラップ。特にアルテミスＳはゴール後の映像を見ても2着、3着馬より伸びておりまだまだ余力を感じさせる。

いずれも展開や馬場が向いた面もあるが、ウイニングポジションにすんなり収まれるのは立派な長所。

京都に良績のあるキズナ産駒というのも背中を後押しする。

5枠10番と比較的レースをしやすい枠に入ったし、2歳牝馬戦なので評価は割れ気味。1番人気でも積極的に狙いたい。

一方カイ食いの心配があるらしく、当日の体重については気をつけておきたい。

〇ショウナンザナドゥ

こちらも阪神JFと相性のいいアルテミスＳ組の3着馬。

上位2頭とは違って外々を回る形になったし、折り合いに専念した位置取りになって追い上げも厳しかった。33.2の脚を使っているのでこれ以上を望むのは酷という内容。

新馬戦は京都芝1600ｍで今年の期待馬ダノンフェアレディと2頭で後続を7馬身突き放して1:33.9とタイムも上々の2着。折り返しの未勝利戦は1:33.5で後続を5馬身突き放したし能力はあると見て間違いなさそう。

詳しい事情までは分からないが、鞍上の池添謙一騎手も香港に出走するお手馬のプラダリアより、9分の2の抽選待ちだったこちらを優先した可能性がある。池添騎手は大舞台でのここぞという時の強さは周知のとおりでここも期待が高まる。

前走は増えていた体重が結局プラス2キロにとどまったことから、輸送への影響にも言及していたし、条件は好転すると見る。

▲コートアリシアン

コートアリシアンは新潟2歳Sの2着馬。そこまで出走数は多くない中、昨年のアスコリピチェーノやハープスターなど好走馬も多く悪くないローテ。

道中折り合い面で苦労したこともあり、1度は先頭に立ちかけるも最後は勝ち馬トータルクラリティに差し返される形になった。

抜け出す時の脚は1級品で、今回エスコートする戸崎騎手が上手く折り合いをつける事ができれば、前走以上の脚を使える可能性は高い。

京都はロングラン開催で外差しが決まる可能性も十分。徹底的に脚を溜めて爆発させてほしい。

その他の注目馬

△ミストレルは逃げてアルテミスＳ2着。スタート後のダッシュ力は目を見張るものがあったし、展開利があったとはいえ、今回◎と〇に指名した馬に割って入っているのは立派。新馬戦も6馬身差で圧勝しているように実力面で疑う余地はない。これで前日オッズで単勝7番人気は侮られていると言ってもいい。

加速ラップでブラウンラチェットを評価するなら△ビップデイジーも軽視できない。
紫菊賞のラストは11.4 – 11.2 – 11.0と伸び続けたし、キャリア2戦だが、ＨペースとＳペースどちらにも重農して見せた。最内枠から脚を溜めて直線上手く外に持ち出すことができれば無敗でのＧ1勝利も十分考えられる。

2024阪神JFレース予想

◎ブラウンラチェット
〇ショウナンザナドゥ
▲コートアリシアン
△ミストレル
△ビップデイジー

馬連：◎ー〇▲△△

想定ペース・・・ミドル