近年特にトップクラスのメンバーが揃う「天皇賞秋」。
今年も3冠牝馬のリバティアイランド、千両役者の武豊ドウデュース、素質開花で急上昇のレーベンスティールなど古馬最強を決定するにふさわしいメンバーが揃いました。
ここでは2024年の天皇賞秋のレース予想をしていきます。
2023年はイクイノックスが1分57秒5の衝撃レコードでの勝利。
当日はドウデュースの武豊騎手が怪我で乗り替わるというアクシデントも。
2024年天皇賞秋のコース形態
東京芝2000mのポイント
- スタート位置は1コーナー奥のポケット地点からわずか130mほどしかなく外枠は不利
- アップダウンを繰り返す起伏の激しいコース
- ABCDと4つのコースを使い分けるため馬場が傷みにくくタイムが出やすい
- 最後の直線の長さは525.9mでスピードの持続力や瞬発力など総合力が問われる
より詳しい東京芝2000mの特徴は以下の記事で解説しているのでよければ参考にしてみて下さい。
天皇賞(秋)過去10年のデータと傾向
以下は過去10年の天皇賞秋の1~3着馬の枠順と人気です。
年 | 着順 | 枠 | 馬名 | 人気 | オッズ |
23年 | 1着 | 7 | イクイノックス | 1人気 | 1.3 |
2着 | 6 | ジャスティンパレス | 6人気 | 35.1 | |
3着 | 9 | プログノーシス | 3人気 | 11.4 | |
22年 | 1着 | 7 | イクイノックス | 1人気 | 2.6 |
2着 | 3 | パンサラッサ | 7人気 | 22.8 | |
3着 | 5 | ダノンベルーガ | 4人気 | 7.3 | |
21年 | 1着 | 5 | エフフォーリア | 3人気 | 3.4 |
2着 | 1 | コントレイル | 1人気 | 2.5 | |
3着 | 9 | グランアレグリア | 2人気 | 2.8 | |
20年 | 1着 | 9 | アーモンドアイ | 1人気 | 1.4 |
2着 | 6 | フィエールマン | 5人気 | 17.4 | |
3着 | 7 | クロノジェネシス | 2人気 | 4.4 | |
19年 | 1着 | 2 | アーモンドアイ | 1人気 | 1.6 |
2着 | 9 | ダノンプレミアム | 3人気 | 9.5 | |
3着 | 5 | アエロリット | 6人気 | 20.0 | |
18年 | 1着 | 4 | レイデオロ | 2人気 | 3.1 |
2着 | 9 | サングレーザー | 4人気 | 9.6 | |
3着 | 10 | キセキ | 6人気 | 12.8 | |
17年 | 1着 | 7 | キタサンブラック | 1人気 | 3.1 |
2着 | 2 | サトノクラウン | 2人気 | 4.0 | |
3着 | 8 | レインボーライン | 13人気 | 59.6 | |
16年 | 1着 | 8 | モーリス | 1人気 | 3.6 |
2着 | 12 | リアルスティール | 7人気 | 13.0 | |
3着 | 14 | ステファノス | 6人気 | 11.2 | |
15年 | 1着 | 8 | ラブリーデイ | 1人気 | 3.4 |
2着 | 14 | ステファノス | 10人気 | 34.3 | |
3着 | 16 | イスラボニータ | 6人気 | 11.7 | |
14年 | 1着 | 4 | スピルバーグ | 5人気 | 11.0 |
2着 | 1 | ジェンティルドンナ | 2人気 | 4.7 | |
3着 | 15 | イスラボニータ | 1人気 | 2.8 |
馬番1桁台は過去10年で10勝!内優勢は揺るがない
- 1枠(1-3-0-11)
- 2枠(1-1-0-15)
- 3枠(1-0-2-14)
- 4枠(4-0-1-13)
- 5枠(1-2-1-15)
- 6枠(1-2-1-15)
- 7枠(1-2-3-17)
- 8枠(0-0-2-21)
「4枠」は過去10年で4勝している大注目の枠です。なお4勝の人気の内訳は以下になります。
- 「1番人気」→ イクイノックス・キタサンブラック・ラブリーデイ
- 「2番人気」 → レイデオロ
やはりというべきか皆かなりの実力馬達です。過剰に信頼するのは禁物ですが、それでも順当に力を発揮できる好枠と見る事もできます。また13番人気のレインボーラインも4枠から3着と善戦しています。
反面、大外枠である「8枠」が(0-0-2-21)と大苦戦。
8枠から3着に食い込んだステファノスとイスラボニータはいずれも中団から後方からの競馬でした。前に行く馬が大外枠に入った場合は、最初のコーナーまでのポジション争いがかなり辛くなることには注意しておきましょう。
また枠だと小頭数の場合があるので馬番でも見てみると以下のようになります。
- 1番~9番(10-8-6-65)(10-8-6-65)
- 10番~18番(0-2-4-62)(0-2-4-56)
馬番1桁台は過去10年で10勝、2着も8回と内優勢は揺るがない。完全に内側に好走馬が偏っていることがわかります。
外枠が厳しいイメージがある天皇賞秋ですがまさにその通りの結果となっています。
極端な小頭数でなければ、外は素直に割り引き材料と考えてよさそう。
1番人気が勝てないは過去の話!上位人気馬の信頼度が高い
天皇賞(秋)は過去に1番人気が勝てないというジンクスがありました。(87年ニッポーテイオーから00年テイエムオペラオーまでの間の12連敗)
それも今や昔の話で、現在の天皇賞(秋)はG1の中でも上位人気馬が強いレースになっています。
- 1番人気(7-1-1-1)
- 2番人気(1-2-2-5)
- 3番人気(1-1-1-7)
- 4~6人気(1-3-5-21)
- 7~9人気(0-2-0-28)
- 10番人気~(0-1-1-59)
1番人気は過去10年で7勝、連対率なら80%、3着以内なら90%で逆らうのは危険です。
ちなみに1番人気で唯一馬券外に敗れた18年スワーヴリチャードは大きく出遅れての10着。またその時も2番人気のレイデオロが優勝しています。
天皇賞(秋)傾向まとめ(過去10年)
有力馬ピックアップ
◎リバティアイランド
リバティアイランド今まで数多くのとんでもないパフォーマンスを見せつけてきた。
桜花賞はイン有利のトラックバイアスで、不可能に近い位置から上がり最速の32.9の脚で差し切り勝ち。
オークスは2着に1.0秒差をつける6馬身差の圧勝。持続力勝負になったレースのラスト3ハロンを12.0 – 11.6 – 11.5の加速ラップで締めるという圧巻のパフォーマンス。
ジャパンカップではスタートも決まって4番手の絶好位からレースを進めるもイクイノックスには及ばずの2着。相手は史上最高クラスの名馬だっただけに、ドウデュースやスターズオンアース、タイトルホルダーといったその他強豪相手に先着している事に目を向けたい。
ドバイはスローで先行した2頭でのワンツー。最後は鋭い脚を使っているが展開に泣いた。
個人的に現役馬の中では一番強いと思っているのでここは逆らわずに本命。
ここ最近は2400mのレースが多くなっているが、体型的にはもう少し短い方がよさそう。東京2000mという舞台はほぼベストの条件に見える。
外枠を引いた点と怪我明けが不安ではあるが、怪我自体は軽傷で早い段階から秋はここを目標に。印を覆すほどではないと判断した。
〇ジャスティンパレス
イクイノックス相手に宝塚では3着、去年の天皇賞秋では2着と4歳になってから一気に古馬のトップレベルまで実力をあげてきたジャスティンパレス。
有馬記念では出遅れが響いて最後突っ込んでくるものの4着、宝塚記念は重馬場に泣いて10着とここにきてやや精彩を欠いている。
今回はルメール騎手もレーベンスティールに乗るという事もあってやや人気を落としているが、有馬記念では1番人気だったように能力的には2番人気、3番人気になってもおかしくない馬。
この馬に関してはゲートの不安がつきまとう。去年はペースが流れたの恩恵も大きく、本来あのスタートなら厳しい。ドバイシーマクラシックのようにスタートさえ出れば中団あたりでレースも予想されるので、なんとしてもスタートは決めたいところ。
▲ドウデュース
ドウデュースは日本ダービー、有馬記念を含むG1・3勝と実績は十分でここ一番での決定力は侮れない。
去年の天皇賞秋は折り合いを欠いての7着。流れ的には後ろに向いた中で力尽きたもので、実力的にはJCの4着あたりを参考にした方がいいかも。
宝塚記念は外に出したいタイミングで蓋をされ、内に進路を取らざるを得なかったなかでの6着。かなり特殊な条件のレースだったので当然ここは見直しができる。
ピッチ走法と瞬時に加速できる脚があるのでどちらかと言えば最後の有馬記念でこそとは思うが、ダービーでも好走しているように東京で必要以上に軽視するのも危険。
スタートに関しては宝塚記念では出てはいるものの依然として不安。そもそも武豊騎手がこの馬の末脚を活かすような競馬を選択する可能性が高い。
今回はペースがそこまで早くなることも考えにくいので、前有利の展開になった時は不安を残す。
その他の注目馬
☆べラジオオペラは前目を取りきれるなら絶好枠といっていい最内枠を引いた。上位人気ははやや外に寄っていたり、後方からの可能性も高く、去年のようなハイペースは考えにくい。あまり瞬発力で勝負というタイプではないので、早めにセーフティーリードを広げるような競馬ができれば絶好枠を活かしてあっと言わせるかも。
×レーベンスティールは現役でも1、2を争う好きな馬だが、4番人気から大きく差をつけた3番人気で馬券的な妙味はない。更に大外枠を引いたこともあり抑え評価に。ただリバティアイランドを内に見ながらレースを進めれるのは悪くないし、何よりスローの瞬発力勝負になれば現役でもトップクラスの脚を持っている。もし3連単などで買うなら流石に相手に入れておきたい。
天皇賞秋レース前日予想(土曜夜時点)
印の順番はつけましたが、前日時点ではリバティアイランドの単勝や3連単も考えているのでオッズ次第になりそう…
あまりにオッズが下がってくるようなら買い方から見直したいので、今回は最終的な買い目は日曜お昼ごろに追記したいと思います。
◎リバティアイランド
〇ジャスティンパレス
▲ドウデュース
☆べラジオオペラ
×レーベンスティール
想定ペース:ややスロー
最後まで読んでくださりありがとうございました!