冬の中山芝2200mというタフな舞台で行われるAJCC。今年も古豪のボッケリーニや紫苑Sでアッという末脚を見せた4歳牝馬モリアーナといった個性的なメンバーが揃いました。
当日の中山は雨予報という事もあり、先週までのスピード馬場から一転してタフなレースになりそうな予感です。
ここでは2024年のAJCCのレース予想をしていきます。
去年の勝ち馬ノースブリッジは今年はカタールのアミールT(G1)に出走予定となっています。
AJCCの過去10年のデータと傾向
まずはAJCCの過去10年のデータから簡単な傾向を探っていきます。
以下はAJCCの過去10年の1着~3着馬の前走・前走着順・中山実績です。
年 | 着順 | 馬名 | 前走 | 前着順 | 中山実績 |
---|---|---|---|---|---|
2023 | 1着 | ノースブリッジ | 天皇賞秋 | 11着 | 1-0-0-1 |
2着 | エヒト | チャレンジC | 3着 | 0-0-0-1 | |
3着 | ユーバーレベーン | JC | 10着 | 0-0-1-0 | |
1着 | キングオブコージ | 中日新聞杯 | 5着 | 2-0-0-1 | |
2着 | マイネルファンロン | 中日新聞杯 | 17着 | 2-1-2-2 | |
3着 | ボッケリーニ | 中日新聞杯 | 4着 | 0-0-0-0 | |
2021 | 1着 | アリストテレス | 菊花賞 | 2着 | 0-0-0-0 |
2着 | ヴェルトライゼンテ | 菊花賞 | 7着 | 0-2-0-1 | |
3着 | ラストドラフト | アルゼンチン | 2着 | 1-0-1-2 | |
2020 | 1着 | ブラストワンピース | 凱旋門賞 | 11着 | 1-0-0-0 |
2着 | ステイフーリッシュ | チャレンジC | 10着 | 0-1-1-0 | |
3着 | ラストドラフト | 中日新聞杯 | 2着 | 1-0-0-2 | |
2019 | 1着 | シャケトラ | 有馬記念 | 6着 | 1-0-0-1 |
2着 | フィエールマン | 菊花賞 | 1着 | 1-0-0-0 | |
3着 | メートルダール | 中日新聞杯 | 5着 | 1-0-1-1 | |
2018 | 1着 | ダンビュライト | サンタクロー | 1着 | 0-0-2-0 |
2着 | ミッキースワロー | 菊花賞 | 6着 | 2-0-0-1 | |
3着 | マイネルミラノ | 中山金杯 | 11着 | 4-1-0-9 | |
2017 | 1着 | タンタアレグリア | 天皇賞春 | 4着 | 0-0-0-2 |
2着 | ゼーヴィント | 福島記念 | 2着 | 2-1-0-0 | |
3着 | ミライヘノツバサ | 迎春S | 1着 | 4-1-1-0 | |
2016 | 1着 | ディサイファ | 金鯱賞 | 2着 | 0-2-2-3 |
2着 | スーパームーン | ディセンバー | 2着 | 0-2-1-2 | |
3着 | ショウナンバッハ | JC | 12着 | 0-0-0-2 | |
2015 | 1着 | クリールカイザー | ステイヤーズ | 3着 | 4-3-1-6 |
2着 | ミトラ | 福島記念 | 1着 | 4-0-0-0 | |
3着 | エアソミュール | 金鯱賞 | 3着 | 1-0-0-1 | |
2014 | 1着 | ヴェルデグリーン | 有馬記念 | 10着 | 4-1-0-3 |
2着 | サクラアルディート | 中山金杯 | 9着 | 0-0-0-2 | |
3着 | フェイムゲーム | ディセンバー | 6着 | 2-0-0-4 |
前走G1組が6勝と堅実な活躍
別定戦の古馬G2だけあって前走別の成績を見るとG1組が過去10年で6勝と堅実な活躍を見せています。その他は横一線の印象ですがG3組の連対率も高めで注意したい臨戦過程となります。
- G1【6-3-2-27】
- G2【2-0-2-22】
- G3【1-6-4-28】
- OP【0-1-1-21】
- 3勝【1-0-1-13】
この影響もあってか前走2桁着順からの巻き返す馬も目立ちます。過去10年の1~3着馬で前走2桁着順だった馬は13/30と多く、条件好転での巻き返しはしやすいレースとなります。
24年AJCC出走馬でG1出走組
・モリアーナ(秋華賞)
・ショウナンバシット(JC)
・カラテ(宝塚記念)
中山実績馬が穴を開けやすい
また中山実績のある馬にも注目しておきたいレース。22年マイネルファンロンは【2-1-2-2】11番人気で2着、18年マイネルミラノは【4-0-0-9】8番人気で3着、15年ミトラは【4-0-0-0】7番人気で2着と人気薄でも好走ケースが目立ちます。
中山巧者は人気薄でも一定の注意は払いたいレースとなります。
24年AJCC出走馬で中山芝実績のある馬
・クロミナンス(2-0-0-1)
・アドマイヤハレー(2-2-1-5)
・カラテ(3-1-0-4)
・ラーグルフ(2-1-1-3)
有力馬ピックアップ
24年のAJCCに出走するメンバーの中から、高評価の馬や気になる有力馬について何頭かピックアップして紹介していきます。
◎ボッケリーニ
とにかく安定感のある馬で以下はG2G3の成績です。
- G3(2-1-0-3)
- G2(1-4-1-0)
- G1(0-0-3)
中でもG2は通算6回走って連対率は8割以上、3着より下の着順になった事は一度もないというのは驚くべき成績。
レースにいっての柔軟性があり、先行~差しと流れにあった戦術がとれるのも安定した成績に1役買っている。反面決め手には欠けるため2着3着が多かったりG1を勝つまでには至っていない。
年が明けて既に8歳だが成績に陰りが見えない以上軽視は禁物。週末は雨模様だが重い馬場でも結果を出しているのも頼もしい。
大外12番枠にプラス要素はないが阪神内回りの鳴尾記念でも12番枠で結果を出しているように枠に合った乗り方をしてくれるのではないかと期待しています。
〇マイネルウィルトス
こちらも8歳と高齢ながらG3やG2の舞台を中心に健闘している。
- G3(0-1-0-4)
- G2(0-3-1-3)
- G1(0-0-0-0)
ボッケリーニと比較すると流石に物足りないが、このレベルの重賞ならいつ勝ってもおかしくないという状況までは来ている。
後方で足を溜めれば23年函館記念のようなあっと言わせる末脚も使えたりもするが、基本的には決め手不足なので何かしら馬場や展開の恩恵が欲しいところ。
そういう馬なので週末の雨は決め手不足を補う最後の一押しになる可能性がある。
ここ最近ほぼ月一で使われ続けている事だけは多少気がかり。またこちらはボッケリーニとは反対に最内という極端な枠。小頭数なのでそこまで心配はいらないかもだが動きづらい位置にはいたくない。
▲カラテ
今回高齢馬の出走が多いと予想していて改めて思うがこちらも8歳馬。
一応かなり雨が降る想定でここまで評価を上げたが実際に重馬場での成績がいい。特に不良馬場だった23年の新潟大賞典は3着以下に8馬身差をつけた勝利。
また普通にG3も3勝としておりこのメンバーでも普通に胸を張れる実績。
- G3(3-1-1-2)
- G2(0-1-0-1)
- G1(0-0-0-5)
一方で前走宝塚の敗因に距離を上げていたのは若干の不安点。
△チャックネイト
チャックネイトの通算成績は【4-1-7-2】で最低着順でも5着と安定感抜群。
非根幹距離のレース経験も豊富で、スタミナを問われる2200mも難なくこなしそう。
前走アルゼンチン共和国杯は初の重賞挑戦ながら今までと変わらず3着と健闘。軽視している人でも紐では押さえておきたい1頭。
☆ショウナンバシット
ショウナンバシットはここ最近の成績が振るわないが、重馬場想定でスタミナの問われるここでもう一度だけ見直したい。
皐月賞はハイペースで重馬場の中、早めに前にとりつく競馬で5着と見所があったし、シルバーステート産駒は上がりがかかるようなタフなレースも得意で血統面での後押しもある。
菊花賞は正直に言うと案外だったが、ジャパンカップは外枠が響く立ち回りで、ハイレベルかつ求められている条件も合わなかった。
G1での2桁着順で人気が下がって妙味はあるだろうし、少し買っておきたい1頭。
AJCCレース予想
一応重馬場想定で予想を組みましたので、思ったより雨が降らない場合は若干評価を下げる馬は出てくるかも(カラテ、マイネルウィルトスあたり)
基本的には◎を中心に馬券を組みたいと思います。
◎ボッケリーニ
〇マイネルウィルトス
▲カラテ
△チャックネイト
△ラーグルフ
△モリアーナ
☆ショウナンバシット
想定ペース:スロー
馬連 ◎→〇▲△△△☆