阪神競馬場は外回りの1周の長さは2089mにもなり東京競馬場を上回る日本最大距離の競馬場です。
この記事では阪神競馬場の芝1200mの特徴や傾向をコース図を交えて解説していきます。
阪神芝1200mのコースの特徴
最後の急坂まで下り坂が続くスピードが乗りやすいコース
阪神芝1200mは内回りコースを使用します。
向こう正面半ばからのスタートとなり、250m程度ですぐに3コーナーを迎える事になります。
「3~4コーナーから直線半ばにかけて緩やかな下り坂が続くこと」と「内回りからの直線は356.5mと短いこと」の2つのポイントから逃げ・先行馬がスピードに乗って押し切りやすいコースです。
なおゴール前には阪神競馬場の名物でもある高低差1.8mの急坂があります。高低差はそれほどではありませんが、勾配は1.5%とかなりきつめです。
コース | 右・内回り |
一周距離 | Aコース:1689m Bコース:1713.2m |
直線距離(内回り) | Aコース:356.5m Bコース:359.1m |
高低差(内回り) | Aコース:1.9m Bコース:1.9m |
コースレコード | 1:06.7(タワーオブロンドン 2019 セントウルS) |
阪神芝1200mで注目の枠順・脚質
枠順は「2枠」と「5枠」成績が優秀で、複勝率ならば「3枠」も優秀。また外枠は不利となっています。
脚質は下り坂でスピードが乗りやすく「逃げ」・「先行」の早め押し切りが強いコースとなっています。
ただ上のクラスになると、外から差してくるパターンも見受けられます。そのため重賞などでは差しを軽視するのは危険です。
枠順 | 2枠・5枠 |
脚質 | 先行・逃げ |
上のクラスで差しが台頭してくるのは、多くの競馬場に共通する傾向でもあります。
阪神芝1200mで開催される代表的なレース
- セントウルS(G2)
- マーガレットS(リステッド)
- タンザナイトS(OP)
阪神芝1200mで開催される代表的なレースはセントウルSです。セントウルSはサマースプリントシリーズの最終戦なのですが、それよりも10月に行われるスプリンターズSの前哨戦という一面のほうが大きいです。
ここ最近の勝ち馬だけ見てもメイケイエール、レシステンシア、ダノンスマッシュ、タワーオブロンドンなど名馬がずらりと名を連ねています。
セントウルSの傾向
年 | 着順 | 枠 | 馬名 | 人気 | オッズ |
2022年 (中京) | 1着 | 4枠 | メイケイエール | 1人気 | 1.7 |
2着 | 8枠 | ファストフォース | 6人気 | 20.7 | |
3着 | 5枠 | サンライズオネスト | 4人気 | 13.4 | |
2021年 (中京) | 1着 | 4枠 | レシステンシア | 1人気 | 1.9 |
2着 | 8枠 | ピクシーナイト | 2人気 | 4.6 | |
3着 | 7枠 | クリノガウディー | 4人気 | 10.3 | |
2020年 (中京) | 1着 | 8枠 | ダノンスマッシュ | 1人気 | 3.0 |
2着 | 2枠 | メイショウグロッケ | 12人気 | 67.6 | |
3着 | 4枠 | ミスターメロディ | 2人気 | 4.1 | |
2019年 | 1着 | 5枠 | タワーオブロンドン | 1人気 | 2.7 |
2着 | 5枠 | ファンタジスト | 7人気 | 17.8 | |
3着 | 4枠 | イベリス | 3人気 | 5.2 | |
2018年 | 1着 | 8枠 | ファインニードル | 1人気 | 3.4 |
2着 | 2枠 | ラブカンプー | 2人気 | 3.9 | |
3着 | 7枠 | グレイトチャーター | 7人気 | 20.0 | |
2017年 | 1着 | 5枠 | ファインニードル | 1人気 | 3.1 |
2着 | 4枠 | ラインミーティア | 6人気 | 19.3 | |
3着 | 8枠 | ダンスディレクター | 4人気 | 8.2 | |
2016年 | 1着 | 1枠 | ビッグアーサー | 1人気 | 2.1 |
2着 | 7枠 | ネロ | 2人気 | 4.8 | |
3着 | 7枠 | ラヴァーズポイント | 9人気 | 53.5 | |
2015年 | 1着 | 3枠 | アクティブミノル | 10人気 | 48.0 |
2着 | 8枠 | ウリウリ | 1人気 | 3.4 | |
3着 | 4枠 | バーバラ | 5人気 | 15.3 | |
2014年 | 1着 | 1枠 | リトルゲルダ | 4人気 | 7.8 |
2着 | 8枠 | ハクサンムーン | 1人気 | 2.5 | |
3着 | 2枠 | エピセアローム | 2人気 | 5.3 | |
2013年 | 1着 | 8枠 | ハクサンムーン | 2人気 | 4.4 |
2着 | 6枠 | ロードカナロア | 1人気 | 1.4 | |
3着 | 4枠 | ドリームバレンチノ | 3人気 | 10.5 |
セントウルSの傾向で最もわかりやすいのが1番人気の好走率が高いという事です。
- 1番人気(7-3-0-0)
- 2番人気(1-3-2-4)
- 3番人気(0-0-2-8)
過去10年で1番人気は完全連対。ここ7年でみると7連勝という驚愕のデータです。中京開催だった年を除いても(4-3-0-0)とその優位性は変わらず、1番人気を軽視するわけにはいかないレースです。
次に枠番での傾向ですが、2020~2022年は中京での開催だったので2013~2019年までの7年間のデータで見ると…
- 1枠(2-0-0-6)
- 2枠(0-1-1-8)
- 3枠(1-0-0-11)
- 4枠(0-1-3-10)
- 5枠(2-1-0-11)
- 6枠(0-1-0-13)
- 7枠(0-1-2-11)
- 8枠(2-2-1-10)
1枠と8枠の勝率の高さが魅力になります。特に「8枠」は連対率や複勝率も優秀なので要注目の枠となります。