中京競馬場は左回りの競馬場です。2012年の大掛かりな改修工事によって1周の長さが約1706メートルにもなり、4大主場にも引けを取らない大きな競馬場にリニューアルしました。
いわゆるローカル場なのですが「高松宮記念」や「チャンピオンズC」といったG1も行われる珍しい競馬場です。
ここでは中京競馬場の芝1200mの特徴や傾向をコース図を交えて解説していきます。
中京芝1200mのコースの特徴
中京芝1200mは向こう正面半ばからのスタートで、コーナー2つ回るワンターンのコースです。
最初に約100m緩やかな上り坂、そして直線入り口まで緩やかな下り坂が続いたと思ったら、その後すぐ高低差約2.0mの急坂が待っています。この急坂を上りきって安心したのも束の間、200mあまりの緩やかな上り坂がゴールまで続きます。
つまりこのコースほとんどが坂を走ることになります。
芝コースの高低差は最大3.5mにもなりローカル競馬場の平坦コースをイメージしていると痛い目に遭うかも。タフさも要求されるコースになっているので1400m以上でも活躍している馬の方が望ましい。
長い下り坂が続く事と3~4コーナーのスパイラルカーブでスピードが乗りやすくペースは速くなる傾向にあります。
コーナーの入り口は緩やかで、出口にかけて段々と急で小回りになってくる形状のカーブ。出口で外に膨らみやすいため馬群がばらけ易く、差し馬不利の軽減や枠順の有利不利などの軽減が期待できると言われている。
中京芝1200mデータ詳細
コース | 左回り |
一周距離 | Aコース:1705.9m Bコース:1724.8m |
直線距離 | 412.5m |
高低差 | 3.5m |
コースレコード | 1:06.2(メイケイエール 2022セントウルS) |
中京芝1200mで注目の枠順・脚質
中京芝1200mの枠順では「2枠」の勝率・連対率・3着以内率全てが優秀で、最も注目すべき枠になります。
次いで「1枠」も勝率が良く反対に「8枠」はかなり苦戦傾向。内枠が有利のコースと覚えておいていいでしょう。
脚質は下り坂でスピードに乗ってコーナーに進入していくため、終始内を走れる内枠、逃げ先行がかなり有利なコースとなっています。
枠順 | 2枠・1枠 |
脚質 | 逃げ・先行 |
中京芝1200mで開催される代表的なレース
- 高松宮記念(G1)
- CBC賞(G3)
中京芝1200mで開催される代表的なレースは春のスプリント王を決める高松宮記念、サマースプリント戦第2弾のCBC賞などがあります。
高松宮記念の傾向
高松宮記念の傾向を紹介します。一般的な中京芝1200mとはまた少し違うので注意が必要です。
先行・差しが有利
年 | 1着馬(通過順) | 2着馬(通過順) | 3着馬(通過順) |
2023 | ファストフォース(7-5) | ナムラクレア(10-9) | トゥラベスーラ(10-11) |
2022 | ナランフレグ(15-14) | ロータスランド(7-8) | キルロード(3-3) |
2021 | ダノンスマッシュ(10-9) | レシステンシア(6-7) | インディチャンプ(11-9) |
2020 | モズスーパーフレア(1-1) | グランアレグリア(13-12) | ダイアトニック(4-4) |
2019 | ミスターメロディ(4-4) | セイウンコウセイ(13-4) | ショウナンアンセム(13-11) |
2018 | ファインニードル(6-6) | レッツ―ゴードンキ(8-6) | ナックビーナス(6-6) |
2017 | セイウンコウセイ(4-4) | レッツ―ゴードンキ(13-12) | レッドファルクス(8-6) |
2016 | ビッグアーサー(4-4) | ミッキーアイル(3-3) | アルビアーノ(8-10) |
2015 | エアロヴェロシティ(2-3) | ハクサンムーン(2-2) | ミッキーアイル(4-4) |
2014 | コパノリチャード(2-2) | スノードラゴン(13-13) | ストレイトガール(7-8) |
逃げ・先行が強い中京芝1200mですがG1ともなると途端に逃げは苦しくなります。
過去10年で連対したのは2020年の勝ち馬モズスーパーフレアのみ。勝ち馬のほとんどが好位追走からの先行抜け出しであることがわかります。
3着馬にまで目を向けても先行・差しが中心になります。
後方ポジションから馬券内に来た馬にはいくつか共通点があります。多くは内をピッタリ回ってのイン強襲になります。
- イン強襲…2022年1着ナランフレグ・2019年3着ショウナンアンセム・2017年2着レッツゴードンキ
- 超G1級…2020年2着グランアレグリア
- 道悪Hペース…2014年2着スノードラゴン
G1クラスでも前目につけれるスピードを持った馬や1600mのG1でも連対するような実力馬がいたら素直に買いたい。反対に後方一気のレースが目立つ人気馬や外枠に入った馬は疑ってかかる必要があります。
道悪になりやすい
高松宮記念は道悪になることが異常に多いため道悪適正が問われることも多いレースです。当日の馬場状態をチェックしておきましょう。
過去10年馬場状態