【2025スプリンターズS/全頭評価】枠順確定で大きく浮上した激走候補は?

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2025スプリンターズS 全頭評価

秋のG1シリーズがいよいよ開幕。第一弾は、スプリント王者決定戦「スプリンターズS」。

2年前このレースを優勝したママコチャは初G1挑戦にしていきなりの優勝。その後スプリント路線も一気に層が厚くなりました。

今年は2連覇を狙うルガルや、春秋制覇がかかるサトノレーヴ、悲願のG1制覇まであと一歩のナムラクレアなど、秋の開幕G1に相応しいメンバーが集結しました。

ここでは「2025年スプリンターズSの枠順発表後の出走馬全頭を紹介・評価していきます。

Keibit

2024年は9番人気ルガルが高松宮記念10着の大敗、故障を乗り越え初G1制覇を果たしました。

目次

【2025スプリンターズ】レースのポイント

中山芝1200m コースの特徴・傾向
コース形態
中山芝1200m(外回り)高低図 右
高低図

まずは「2025年スプリンターズS」のレースポイントから軽く見てみましょう。

  • 中山芝1200mはスタート地点から下りが続くためハイペースになりやすい。
  • 最後には高低差2.2m、最大勾配2.24%の急坂が待ち構える。
  • 野芝主体の9月の中山は高速決着も多くスピードが問われる1戦。
  • 過去10年では先行【4-4-2-26】がトップの好走率。前目でロスなく立ち回りたいレース。
  • 年齢別では4歳が【4-3-4-23】でトップも、6歳、7歳の活躍も他G1よりは目立つ。
  • 枠順では4枠が【3-2-0-15】でトップ。1枠の好走率も高めで内寄りの枠に良績が多い。
  • 脚質転換のピューロマジックが最内枠に入った事で逃げの可能性もでてきた。ペースに注意。
Keibit

更に詳しいコース傾向を知りたい場合は以下の記事を参考にしてみて下さい。

【2025スプリンターズS】全頭評価【枠順発表後】

「評価S」
ママコチャサトノレーヴナムラクレア

評価A+」
ルガルラッキースワイネス

評価A」
トウシンマカオ

評価B+」
ピューロマジックジューンブレアカピリナカンチェンジュンガヨシノイースター

評価B」
ウインカーネリアンダノンマッキンリーペアポルックスドロップオブライトヤマニンアルリフラ

・妙味については前日オッズを参考にしています。
・土曜日時点の馬場を参考にしています。

【1枠1番】ピューロマジック【評価B+】

昨年スプリンターズSでは前半11.8 – 9.9 – 10.4という超高速ラップを刻んでそのスピードを見せつけたものの、最後に力尽き0.5秒差の8着。

それまでそのテンのスピードを武器にほとんどのレースを逃げてきたが、今年サウジのアルクオーツスプリント(G1)で後方から驚異の追い上げを見せて5着。

これを機に前走アイビスサマーダッシュでも差し競馬を見せて見事1着。持ち前のスピードを末脚に活かす方向性が見えてきた。

ここも陣営は引き続き中団からの競馬を匂わせていたのだが、1枠1番に入った事でコメントにも変化が…

この枠を踏まえてジョッキーと相談しますとのことで、枠順を利した逃げや先行策も想定しておきたい。

B+評価
評価

【1枠2番】ヨシノイースター【評価B+】

7歳馬ながら着実に力をつけてきたヨシノイースターがついにG1の舞台に登場。

今夏の北九州記念では8枠18番で外々を回らされながらも2着と、このレースで一番のパフォーマンスを見せた。

ただ、24年中京でのセントウルS(8着)、25年阪神でのセントウルS(7着)とそこまで大きな差はないものの、G2の壁には跳ね返されているのが現状。

一方で24年春雷S(3着)では勝ったサトノレーヴに0.1差でカンチェンジュンガ(5着)にも先着しており、中山芝1200mの舞台適性の高さも伺わせる。

1枠2番と好枠を引いたのは追い風で、これでどこまで上位陣との差を縮められるか。

B+評価
評価

【2枠3番】ダノンマッキンリー【評価B】

ファルコンSではソンシ、ロジリオンなど破っての優勝。また3歳時のスワンSで、オフトレイルやウインカーネリアンなど骨っぽい相手に勝利するなど早い時期から活躍してきた本馬。

上手く脚を溜めることができれば素晴らしい脚を使ってくれる反面、かかりやすい面もあり成績は不安定。

肝心のスプリント戦が【0-0-0-4】で行きたがるとはいっても、この距離だとまだ実力を発揮できていない。

プラス材料としてはここにきての横山典弘騎手の起用。この手の難しい馬を乗りこなしてアッと言わせる場面も見てきただけに侮れない。

2枠3番は差し競馬のこの馬にとってはプラスには働きづらいかも。

B評価
評価

【2枠4番】ママコチャ評価S】

ママコチャは安定した先行脚質が魅力。6歳となったが成績の下降もみられず、これまで年5~6戦をコンスタントに使い続けてきたのは感心させられる。

23年スプリンターズSは内の一番人気ナムラクレアを抑え込みながらの競馬で見事1着。

寒い時期は苦手にするなど好不調はそれなりにあるものの、9月のスプリンターズSならその心配も無用。中山コースも立ち回りの上手いこの馬にとってはプラス材料。

ただ、去年のように「状態も良く全力の走りをしてくれた」というコメントもありながらの僅差の4着。他の上位陣と比べてマイナス材料が少ないが、誰かにベストな競馬をされた場合は善戦で終わる可能性も。

2枠4番は前目で立ち回れるこの馬にとっては絶好枠で、これで大きく浮上した1頭。

S評価
評価

【3枠5番】カンチェンジュンガ評価B+】

後方から極限に溜めた爆発力のある末脚が魅力。近10走で上がり最速が6回という数字もそれを証明している。

後方故に上手く展開が向かずに敗戦しても、この馬の素晴らしい伸び脚が注目され、次こそは…と毎回密かに狙っている競馬ファンも多い。

実際、25年阪急杯(7番人気)や25年セントウルS(8番人気)で見事に勝利するなど、充実期に入って結果もついてき始めた。

ただ、スプリンターズSの舞台となると追い込みは、20年グランアレグリア(1着)22年ナランフレグ(3着)あたりの好走馬がわずかにいるのみで、スピードの違いで好位からの馬に押し切られる場面が多い。

前回同様展開がバチっと嵌る必要がありそう。枠に関しては追い込むのならどこでも問題ない。

B+評価
評価

【3枠6番】ナムラクレア【評価S】

これまでのスプリントG1での成績は【0-3-2-1】でG1級の能力は誰もが認めるところ。特に昨年の高松宮記念では、マッドクールにタイム差なしの2着で運にも見放された。

近3走のG1では全て上がり最速(33.2〜33.3)を記録しており、末脚の確実性ならこの馬が1歩抜けている。

反面、スタートが課題で近走は以前にも増してゆっくりしたスタート。

23年スプリンターズSでは内枠もあって序盤にある程度出していった分いつもの脚が使えず3着(上がり34.4)。現状はじっくり脚を溜める競馬がベターに見える。

前走函館スプリントS(8着)はスタート後に寄られる不利、道中故障馬の影響を受ける不利、最後の直線は前が壁になる不利と三重苦で参考外。

中山の短い直線だけに、最近のスタートは心配だが、差し有利の展開になれば浮上してくる筆頭馬。

中間は調教量を1.5倍に増やして熱心にゲート練習も行っているのでこれがいい方向に転べば。枠順は3枠6番とやや内目の偶数枠。スタートが鍵のこの馬にとっては偶数枠というのがプラス材料。

S評価
評価

【4枠7番】サトノレーヴ【評価S

通算成績14戦8勝【8-3-1-2】が示す通り、安定感と勝負強さを兼ね備えた実力馬。

昨年のスプリンターズS以降は、全てG1レースに出走し【1-2-1-0】と全て馬券圏内。

特に3走前の高松宮記念では、好位スタートから中団で脚を溜め、余裕十分に差し切る完璧なレース。このレースからコンビ結成となったモレイラ騎手も、大レースで非常頼りになる存在。

唯一の不安は昨年のスプリンターズS(7着)での敗戦。

このレースはスタートが一息で外々追走。前32.1後34.9の超ハイペースもあって終始流れに乗り切れなかった。

これまでも函館、札幌、シャティンの洋芝や、中京のタフなコースを中心に結果を出してきただけに、高速馬場のスピード勝負となると他馬にもつけ入る隙はありそう。

ただ、去年は出遅れによる部分が大きく、レースの流れも幾分マシになりそうなので着順はしっかり上げてきそう。

好成績の「4枠」で去年より内目の枠を引けた。前進が期待できる。

S評価
評価

【4枠8番】ペアポルックス【評価B】

24年オパールSでは、出遅れ+直線残進路が無くなる痛恨のレースながら、1着ビッグシーザー相手に0.1差の3着と勝ちに等しい内容だった。

今回と同舞台のラピスラズリSはスタート決まりそのまま押し切り。この時の勝ちタイム1:07.2はここに入っても遜色のないもの。

一方で今年の高松宮記念(18着)では大外枠もあり大敗。その他にも北九州記念やシルクロードSの大敗など安定感には乏しい面も。

スタート面でも不安が残るため、G1の舞台でとなるとやや手が出しづらさも。

B評価
評価

【5枠9番】ドロップオブライト【評価B】

前走京成杯オータムハンデキャップでは11番人気ながら2着と存在感を示した牝6。

条件を選ばずに健闘している印象で、今年の高松宮記念では17番人気ながら8着。手綱を取った幸騎手も「4角まで手応えは良かった。そんなに負けていないし、内枠なら違っていたと思う」というように、感触も悪くない。

気になる点としては、前走1600mを使っていたように、ここを目標に…と言うよりは状態面を見ながら使えるところを使っているイメージ。

ここに照準を絞ってきた上位馬と比較すると、やや候補には挙げにくい。

B評価
評価

【5枠10番】ラッキースワイネス【評価A+】

短距離大国香港からの刺客はかつて一時代を築いたラッキースワイネス。

23年にはセンテナリースプリントC、クイーンズシルヴァージュビリーC、チェアマンズSP、更に暮れの香港スプリントと、香港の主要スプリントG1をことごとく制覇した怪物。

本来ならこのメンバーに入っても上位人気確実なのだが、24年の球節の骨折で今年の春に1年ぶりの復帰。既に7歳ということもあって23年の全盛期の力があるかは疑問が残る。

とはいえ9月のバリアトライアル(模擬レース)では現王者カーインライジングの2着と復調気配を見せており、怖い存在であることは間違いない。

輸送後10キロ程度体重が減ったということなので。当日の馬体重にも気を配りたい。

蓋を開ければ格が違う可能性もあり、単勝がつくようなら買っておきたい。

評価

【6枠11番】トウシンマカオ【評価A】

2年前の京阪杯では当時3歳のルガルに2キロ差で2馬身差の快勝。24年セントウルSや25年京王杯スプリングCではママコチャを破るなどスプリント界のトップクラス相手にも互角以上に渡り合ってきた。

特に今年春の京王杯スプリングCは、超高速馬場だったこともあって1:18.3という驚異的な勝ちタイム。

去年のスプリンターズS(2着)もしかり、速いタイムでの決着に自信をのぞかせる。

前走セントウルS(3着)はパドックでのトラブルに加え状態面も微妙だったようで、鞍上の横山武史騎手も「まず無事に(レースを)終えられてよかったです。」という程。

一回レースを使ったここは上がり目を見込める舞台。強烈な末脚が武器だが、展開に応じて中団前目の位置も取れるなど柔軟な競馬ができるのも強み。

一方で、去年は内枠からかなり理想的な競馬をしての2着。今回は枠順的には正攻法の外差しが予想される。

A評価
評価

【6枠12番】ヤマニンアルリフラ【評価B】

ダートと芝両方を器用にこなし、脚質も先行から差しまでこなす自在性が強みの一頭。

初重賞制覇となった北九州記念はまさにこの馬の自在性が活きた内容で、不利を受ける馬が多かったゴチャゴチャしたレースをスッと抜け出してくる優等生のレース。

ただ、前走CBC賞はスローの前有利にしても12着と物足りない内容。G1級の舞台でのトップスピード勝負となると不安が残る。

枠順としては立ち回りやすいところを引いて、良さを活かせそう。

B評価
評価

【7枠13番】ジューンブレア【評価B+】

今年一気に重賞戦線まで上り詰めたのは武豊騎手が騎乗するジューンブレア。

戸崎騎手が乗った2勝クラス、3勝クラスはすんなりと前につけての連勝。レース後コメントでもすんなり前目につけれるスピード能力を高く評価されていた。

初重賞挑戦となった函館スプリントSはレコード決着ながらカピリナのハナ差の2着。続くCBC賞はスローでのごちゃつきに巻き込まれる形で勝ち損じともいえる内容での2着。既にG3ならいつ勝ってもおかしくないレベル。

スムーズに前でレースを進めたい馬だけに、7枠13番は正直嬉しくない。

マイペース逃げからの粘りこみも期待できそうだったが、快速馬のピューロマジックが1枠に入ったことで、多少雲行きが怪しくなってきた。

B+評価
評価

【7枠14番】カピリナ【評価B+】

カピリナはダートから芝に路線変更して【3-0-2-1】と絶好調。

同コースの南総S(3勝クラス)は躓き出遅れ+直線は進路が空くまで我慢を強いられた中での完勝だった。

この時点で既に重賞まで手が届きそうだったが、ようやくというべきか前走函館スプリントSで待望の重賞初制覇。

これまで4着以下はないという安定感と、4歳秋という充実期もあってG1でも軽視できない1頭。

内枠希望の馬だったが、7枠14番とかなり外目の枠を引いてしまった。戸崎騎手のエスコートも重要になってきそう。

B+評価
評価

【8枠15番】ルガル評価A+】

このレース連覇がかかっているのは本馬。

昨年のスプリンターズSは骨折で高松宮記念(10着)以来のぶっつけで7枠13番と外枠。高松宮記念では1番人気に支持されていたにもかかわらず、9番人気まで人気を落としていた。

勝因はなんといってもこの馬の持ち味でもあるロケットスタート。超ハイペースの3番手追走だったものの、逃げたピューロマジック、2番手のウイングレイテストから程よく離れたポジションからの抜け出し。最後はトウシンマカオにクビ差まで迫られたものの完勝といえる内容だった。

24年のシルクロードSでも同様のロケットスタートから3馬身差の勝利。このパターンに持ち込めば無類の強さを発揮する。

反面、香港でのレースや高松宮記念では脆さも見せており、人気上位馬と比較すると安定感の面では1枚落ちる。

チェアマンズSPから引き続き手綱をとる川田騎手は、23年ママコチャでの見事な立ち回りが記憶に新しい。非常に怖いタッグ。

昨年同様オッズ妙味が出れば積極的に狙いたい1頭。

枠順に関しては去年より更に外でプラス材料とは言えず。ただ、この馬に関してはロケットスタートさえ決めれれば、外枠の不利もチャラにできる。

評価

【8枠16番】ウインカーネリアン評価B

既に8歳ではあるがメイダンのアルクオーツスプリント(G1)は僅差の2着。勝ち切るレースまでは長らく見せれていないが、年齢的な衰えはまだまだ感じさせない。

以前は1600mも守備範囲だった馬で、ある程度マイペースで行って粘りこむ競馬が理想。

今回は最内枠にピューロマジックがが入った事、8枠16番を引いたしまった事で、かなり難しい状況に立たされてしまった。

B評価
評価
Keibit

最後まで読んで下さりありがとうございました。

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