G1馬8頭が顔を揃え上半期のG1を締めくくるにふさわしいメンバーが揃いました。
何より注目なのは現役最強の呼び声高いイクイノックスの参戦。今回出走する強豪達のほとんどを有馬記念で一蹴しており、ここも逆らえないように見えますが一筋縄ではいかないのが宝塚記念というレース。
多くの予想家達によって不安点も指摘されており、「切るならここしかない」のか「それでもイクイノックスを信じる」のか競馬ファンにとって見逃せない1戦になりそうです。
宝塚記念のレース傾向
宝塚記念は6月後半の梅雨の時期と出走馬のレベルの高さも相まってタフな消耗戦になることが多いレース。
また、内回りコースを使用するため3コーナーから一気にペースが早くなりロングスパート戦になることもタフなレースの要因になってる。
こういった傾向からか、過去の勝ち馬や連対馬を見ても東京コースなどの瞬発力勝負ではやや劣る非サンデー系の馬の活躍が目立つレースになっている。
年 | 勝ち馬 | 父親 | タイム | ペース | 上がり | 馬場 |
2022 | タイトルホルダー | ドゥラメンテ | 2:09.7 | 57.6/H | 36.1 | 良 |
2021 | クロノジェネシス | バゴ | 2:10.9 | 60.0/S | 34.4 | 良 |
2020 | クロノジェネシス | バゴ | 2:13.5 | 60.0/M | 36.3 | 稍重 |
2019 | リスグラシュー | ハーツクライ | 2:10.8 | 60.0/S | 35.2 | 良 |
2018 | ミッキーロケット | キングカメハメハ | 2:11.6 | 59.4/H | 35.8 | 稍重 |
2017 | サトノクラウン | Marju | 2:11.4 | 60.6/S | 35.4 | 稍重 |
2016 | マリアライト | ディープインパクト | 2:12.8 | 59.1/H | 36.3 | 稍重 |
2015 | ラブリーデイ | キングカメハメハ | 2:14.4 | 62.5/S | 34.8 | 良 |
2014 | ゴールドシップ | ステイゴールド | 2:13.9 | 62.4/S | 35.2 | 良 |
2013 | ゴールドシップ | ステイゴールド | 2:13.2 | 58.5/H | 35.2 | 良 |
ただし近年はこの時期の馬場の高速化が目立ち、去年のような高速馬場での消耗戦になる可能性もある。先週の阪神の馬場や今週当日の天気なども踏まえると今年も同じような条件になる可能性は高い。
有力馬ピックアップ
◎ イクイノックス
体質の弱さから大事なレースだけを慎重に選んで使われてきたためレース数こそ少ないが、その多くがG1で色んな展開で結果を出しているのが最大の強み。
特に極限の瞬発力が問われた天皇賞秋、ロングスパート戦になった有馬記念と全く性質の違うレースで連勝したのは抜きんでた力の証明。
今年のドバイシーマクラシックも楽に行けたとはいえ、軽く促しただけでレコード圧勝というのはやはり普通ではありません。2番手追走4着のモスターダフはその後プリンスオブウェールズSを制覇、昨年エリザベス女王杯2着のウインマリリンやJC2着のシャフリヤールなども全く相手にしなかったというのは素直に評価されてしかるべき。
今回イクイノックスの不安点でよく挙げられているものは…
- 瞬発型が多いサンデー系の不振が目立つ宝塚記念
- 前走初めて逃げた影響・かかる心配
- 初の阪神コース
- 海外遠征帰りで栗東滞在といつもとは違う臨戦過程
- 斤量有利だった秋のレース。初の58キロが心配
などがあります。
たしかに宝塚記念は瞬発力が武器のサンデー系は苦戦している舞台です。また今年は去年同様高速馬場になることが予測され、「高速馬場への対応力+消耗戦にも強い持続力」を求められそうです。
これに関しては高速馬場の経験もありロングスパート戦でも結果を出しているイクイノックスならむしろクリアしてくれる可能性は高いとみています。
かかりやすい気性についてはイクイノックスが常に心配されている部分です。シーマクラシックでもその点考慮して先手を取った経緯があります。
イクイノックスがかかってしまったレースとして皐月賞が挙げられます。これは逃げ想定のデシエルトが出遅れペースが落ち着いてしまったこともあるでしょう。さらに大外18番で常に外々を回らされた結果最後に力尽き2着になりました。
今回は逃げ想定のユニコーンライオンが外に、更に外にも前想定のドゥラエレーデがいるためそこまで道中緩まずミドルペースあたりが予想されるので過度な心配はいらないと思っています。
長くなりましたが今回は本命です。
予想ブログ的にはつまらないですが、これまでも色々な不安を一蹴して結果を出してきた本馬に敬意を払おうと思います。
〇 ジャスティンパレス
ジャスティンパレスは3歳春の時点ではトップクラスとの差を感じる馬でしたが、去年の秋から今年の春にかけての成長力は本物。その中で唯一敗れた有馬記念は前が総崩れのレースでやや強引に先行したもの。
天皇賞春は他がバタバタしている中内でジッと脚を溜め、勝負所で上手く外に出すお手本のような勝ち方。どちらかというとルメール騎手の好騎乗に目が行きましたが、前が詰まりながらもきっちり勝ち切った阪神大賞典は非常に高評価。出走馬の中でも理想的な成長曲線を描いており、ここも軽視はできません。
4戦4勝のルメール騎手から替わるのは痛いですが、周りに惑わされずしっかり脚を溜める事ができれば好走できると思います。
▲ アスクビクターモア
かなり悩ましい1頭です。
好ポジションからしぶとさを生かしたレースが特徴でディープ産駒らしからぬ馬。特に菊花賞でのレースは厳しい流れを自分から勝ちにいっての勝利でこの舞台は本来なら向いているはずの1頭。
しかし、ここ最近の2走ではどこか気の抜けたようなレースが続いており、買うにしても強くは推せない。不良馬場+出遅れで終わった日経賞はともかく、天皇賞春は辛いペースに巻き込まれたとはいえもう少し抵抗して欲しかった言うのが本音です。
最後まで悩むことになりそうですが、今回の条件の適正はあるはずなので買う方向で考えています。
△ ディープボンド
タフな流れに強い馬として有名で、G1でも他が脱落するような厳しい流れならしぶとく残っての連対経験も多い。
年齢的には6歳だが具合が良さそうで、今回も消耗戦になりそうで軽視はできない。
一方、去年と同じような高速馬場でのレースが予想されその点は少し気がかり。去年は4着で健闘したともいえるのだが差を感じたのも事実。
連系ではおそらくここまで流せないので買うなら3連系で押さえるにとどまりそう。
△ ジェラルディーナ
1800や2200といった非根幹距離に強く、それらに条件を絞れば(6.0.1.2)という好成績を挙げている馬。今まで勝ったレース全てが非根幹距離という徹底ぶりで2200のここは当然巻き返しの期待が高まります。
とはいえ個人的には非根幹距離実績だけで重い印は打ちたくないのが本音。オールカマーやエリザベス女王杯での勝ちっぷりは見事ではあるがレベル的に少し見劣る気がしている。
また有馬記念は出遅れ3着だが、結果的にイクイノックスが前を一掃した後に突っ込んできたものでそこまで大きな評価はできない。
今春の大阪杯も差しが徹底的に不利なレースではあるが、それにしても目立った脚は使えず。同じく条件的に厳しかったスターズオンアースは意地を見せており、イクイノックス相手に勝ち負けを演じるならあれくらいは走れていないと駄目な気もします。
もし馬場が渋るならもう一度考えたいが、人気もある程度するだろうしあまり食指が動かない。とはいえ有馬記念の再現は十分考えられるので3連系なら押さえてはおきたい1頭
消し ヴェラアズール
特に強いパフォーマンスを見せた京都大賞典、ジャパンCはいずれも33秒台の瞬発力を要求されるレース。ロングスパート戦だった有馬記念では位置取りは悪くなかったものの伸びきれず。
これらのレースを見る限りどうしてもタフな競馬になりやすいここでは疑問が残ります。
消し ドゥラエレーデ
久しぶりの三歳勢の挑戦。斤量利や、宝塚記念に向いてそうな血統、成績のいい大外などもあってか思っているより人気になっているなという印象。
実力がよくわからないというのが本音。参考になりそうなのがホープフルSくらいで正直判断がつかないし世代レベルについても答えが出ていない。ハイレベルだと言われている4歳世代がいるだけに強くは推せない。
イクイノックスから買う以上、そこそこ人気をした本馬にまでは手が届かないです。
2023年宝塚記念暫定予想(金曜日時点)
最終的な予想は土曜日に改めて更新する予定です。
◎イクイノックス
〇ジャスティンパレス
▲アスクビクターモア
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三連系の紐なら
△ディープボンド
△ジェラルディーナ
△ダノンザキッド
△ジオグリフ
想定ペース・・・ミドル
2023年宝塚記念最終予想(土曜更新)
宝塚記念最終予想です。
馬場状態は引き続き良好で明日も晴れ予報で印の順番を大きく変更することはありません。
ただ、◎イクイノックスを除けば天皇賞春組を重視したような予想になったので、3連系なら△ブレークアップまでカバーしておきたいと追加しました。
いよいよ上半期の大一番。楽しんで行きましょう!
◎イクイノックス
〇ジャスティンパレス
▲アスクビクターモア
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三連系の紐なら
△ディープボンド
△ジェラルディーナ
△ダノンザキッド
△ジオグリフ
△ブレークアップ
想定ペース・・・ミドル