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【サウジカップ】コースの特徴や傾向をわかりやすく解説【キングアブドゥルアジーズ競馬場】

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サウジカップ キングアブドゥルアジーズ競馬場

世界最高賞金額のレースとして世界中の強豪が集まるサウジカップ

2023年には日本馬パンサラッサが優勝し、一夜にして1000万ドル(日本円にして約13億6000万円)を稼いだことでも大きな話題となりました。

今年から日本でもサウジカップの馬券が購入できるようになって、ますます注目が集まります。

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ここではサウジカップが行われるキングアブドゥルアジーズ競馬場のコースの特徴や傾向を中心に詳しく解説していきます。

目次

サウジカップは世界最高賞金額のレース

サウジカップとは

サウジカップはサウジアラビアで2020年に創設された比較的新しい国際競走です。サウジカップデーとしてキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われる8つの競走の中の1つで、最大の目玉となるG1レースです。

サウジカップデーで行われる国際競走

レース発走時刻年齢距離賞金総額
サウジダービー(G3)23時00分3歳ダート1600m150万ドル
リヤドダートスプリント(G3)23時40分3歳上ダート1200m150万ドル
1351ターフスプリント(G2)0時25分4歳上芝1351m200万ドル
ネオムターフカップ(G2)1時10分4歳上芝2100m200万ドル
レッドシーターフH(G3)1時50分4歳上芝3000m250万ドル
サウジカップ(G3)2時40分4歳上ダート1800m2000万ドル

サウジカップ1番の特徴は破格の賞金額総賞金2000万ドル、1着賞金は1000万ドル(約13億6000万円)で世界最高賞金額のレースです。

それまで世界最高だったドバイワールドカップの1着賞金が696万ドルですから、まさに桁違いの賞金だという事がわかります。

そのため歴史の浅いG1にも関わらず世界中の強豪達が集まるレースとなっています。

開催される時期や移動距離の関係でドバイワールドカップにそのまま転戦する馬が多いのも特徴です。

サウジカップ過去の勝ち馬と日本馬の成績

サウジカップは現在までに全4回開催され、米国、欧州、地元サウジアラビア、日本と偏りなく全ての国の馬が活躍しています。

調教国勝ち馬性齢タイム
20年アメリカマキシマムセキュリティ
※後に違法薬物投与が発覚しレース結果は「保留」
牡41:50:58
21年イギリスミシュリフ牡41:49.59
22年サウジアラビアエンブレムロード牡41:50.52
23年日本パンサラッサ牡61:50.80
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ミシュリフやパンサラッサといった芝を主戦場とした馬の活躍も見られるのも大きな特徴です。

馬名性齢着順前走
20年ゴールドドリーム牡76着東京大賞典4着
クリソベリル牡47着チャンピオンズC1着
21年チュウワウィザード牡69着チャンピオンズC1着
22年テーオーケインズ牡58着チャンピオンズC1着
23年パンサラッサ牡61着香港カップ10着
カフェファラオ牡63着南部杯1着
ジオグリフ牡44着香港カップ6着
クラウンプライド牡45着チャンピオンズC2着
ジュンライトボルト牡67着チャンピオンズC1着
ヴァンドギャルド牡711着安田記念15着
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23年には全13頭中6頭が日本馬だったことも話題となりました。

キングアブドゥルアジーズ競馬場の特徴

キングアブドゥルアジーズ競馬場 コース形態
コース形態

米国やドバイのダートに似ているがよりタフでパワーが必要な馬場

キングアブドゥルアジーズ競馬場は左回りの楕円型のコースになります。ダートがメインのコースなので「外側にダートコース、内側に芝コース」というレイアウトになっています。

ダートコースの1周距離は約2000mです。東京ダートコースの1周距離が約1900mですのでダートとしてはかなり広めだという事がわかります。

またダートの性質は米国やドバイに似ているとされています。

これは米国やドバイと同様に砂の他に比率は大きくないがシルト(泥)や粘土を含んでいるためとされています。ただしアメリカ競馬のような芝顔負けのタイムが出るかと言えばそうではありません。

原因としては、米国やドバイのダートとは違ってクッション素材としてウッドチップが含まれている事、そして砂厚自体も深い事などが挙げられます。

このため、米国やドバイのダートに似ているがよりタフでパワーが必要な馬場となっています。

ちなみに日本のダートコースは砂100%で砂厚も深くパワーが必要です。そのためパワー寄りの馬場ならば、日本馬にとってもプラス材料となりやすい傾向にあります。

砂質については現地の調教に乗った騎手などからも情報が得られるので注目しておきましょう。

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「今年の砂質は去年より更に重たくなった」という話も…
芝馬でも活躍できるレースでしたがその傾向は薄れてきた可能性があります。

サウジカップが行われるダート1800mの特徴

サウジカップが行われるダート1800mは2コーナーの長いポケット地点からのスタートになります。3、4コーナーを回ってくるのみのワンターンのコースのため、レースの大半は向こう正面の直線(約900m)を走ることになります。

そのためレースの枠順による有利不利は少なく実力を発揮しやすいコース設定になっています。

直線は約400mで高低差は1m未満で平坦コースになります。

2024年サウジカップの主な出走予定馬

サウジカップは今年からの日本でも馬券を買う事ができるようになりました。

ここでは今年の日本出走予定馬や海外の有力馬を紹介します。

ホワイトアバリオ

アメリカ国旗

牡5歳 15戦7勝
レーティング:124
R.ダトローJr厩舎 I.オルティスJr騎手
主な勝鞍:23年BCクラシック 23年ホイットニーS 22年フロリダダービー

ホワイトアバリオは去年のBCクラシックの覇者。ウシュバテソーロやデルマソトガケなどの日本有力馬を抑えて見事優勝を果たしました。

ホイットニーSでは今回と同じ1800m戦で6馬身1/4差の圧勝を決めており、アメリカのハイペース競馬を難なく追走できる先行力を持ちながら、最後まで押し切れるだけのスピードの持続力を兼ね備えた強豪です。

英ブックメーカー「William Hill」社のオッズでは3.5倍の1番人気に推されています。

ウシュバテソーロ

日本国旗

牡7 32戦11勝
レーティング:122
高木登厩舎 川田将雅騎手 
主な勝鞍:22年23年東京大賞典 23年ドバイワールドカップ 23年川崎記念 

ウシュバテソーロは昨年ドバイワールドカップを後方一気の豪脚で制した、日本ダート界が誇る最強の1頭です。

昨秋にはアメリカ最高峰のBCクラシックにも果敢に挑戦し、日本調教馬が1番人気に推されるという快挙も達成。結果は不利もあり後方から追い上げるも5着でしたが、世界レベルの実力を証明しました。

7歳ながら未だ能力には陰りが見えず、大舞台でこそ力を発揮する父オルフェーヴルの血に大いに期待が高まる1頭です。

今回は速い展開が予想されますが、ドバイのように後方で脚を溜めるか、BCクラシックのようにある程度追走していくのか川田騎手の手綱捌きにも注目です。

レモンポップ

日本国旗

牡6 14戦10勝
レーティング:120
田中博康厩舎 坂井瑠星騎手
主な勝鞍:23年チャンピオンズC 23年フェブラリーS 23年MCS南部杯

史上4頭目となる同一年JRAダートG1ダブル制覇の偉業を達成したレモンポップ。23年の最優秀ダートホースにも選出されました。

その圧倒的なスピードでMCS南部杯では1:33.8という芝顔負けの時計で後続を2秒以上離しての大差勝ちを収めました。

ウシュバテソーロが中長距離を中心に、レモンポップが短距離を中心に使われてきたこともあって、今まで実現してこなかった2頭の対戦が今回初めて実現する事になります。

1800mという距離はチャンピオンズカップで既に攻略済みだが、逃げ・先行馬が多く揃った今回はペースが鍵になってきそう。

デルマソトガケ

日本国旗

牡4 10戦4勝
レーティング:120
音無秀孝厩舎 C.ルメール騎手
主な勝鞍:22年全日本2歳優駿 23年UAEダービー

日本馬ながらサウジ→ドバイ→アメリカと転戦し、豊富な海外経験を持つ本馬。

特に日本馬最先着となったBCクラシックの2着の偉業は素晴らしく、日本馬のBCクラシック制覇が夢物語でないことを証明しました。

主な勝鞍ではウシュバテソーロやレモンポップにこそ及びませんが、まだまだ伸び盛りの4歳馬。実力は2頭を上回っていても不思議ではない1頭。

BCクラシックの速い展開を前目で追走しながらも2着に残した追走力とスタミナがここでも活きてきそうです。

ナショナルトレジャー

アメリカ国旗

牡4 11戦3勝
レーティング:121
B.バファート厩舎 F.プラ
主な勝鞍:24年ペガサスワールドカップ 23年プリークネスS

ここにきて勢いが増してきたのは去年のプリークネスS覇者のナショナルトレジャー。

昨秋のBCマイルは年度代表馬にも選出されたコディーズウィッシュにハナ差2着。今年初戦のペガサスワールドCは1番人気に応えて2番手から後続を振り切って勝利。

左回り1800mという条件はベストでここも優勝候補の1頭。

ディファンデッド

サウジアラビア国旗

セ6歳 20戦7勝
レーティング:116
A.ミシュレフ厩舎 L.サエス騎手
主な勝鞍:23年ハリウッドゴールドC 22年オーサムアゲインS

地元サウジアラビア勢のディファインデッドが今回のダークホース的存在。

地元勢といっても昨秋まではアメリカで走っており、23年のハリウッドゴールドCや22年オーサムアゲインSなどG1を2勝、23年ペガサスワールドカップ2着などの実績が光る。

日本馬やアメリカのホワイトアバリオなどに人気の集中が予想されるので、オッズ期待値はかなり高そうです。

メイショウハリオ(出走取消)

日本国旗

牡7 24戦9勝
レーティング:117
岡田稲男厩舎 浜中俊騎手
主な勝鞍:23年22年帝王賞 23年かしわ記念 

22年23年と帝王賞を連覇した日本ダート界が誇る古豪が7歳にして海外に初挑戦。

メイショウハリオは中団からの安定した差し脚が最大の武器。通算成績【9-2-4-9】で3着以内率62.5%は堅実そのもの。

今回は強力な先行馬が数多く揃っているので、前がやりあって潰れるような展開なら浮上してもおかしくない。

2/22に出走取消が発表されました。

クラウンプライド

日本国旗

牡5 13戦4勝
レーティング:117
新谷功一厩舎 D.レーン騎手
主な勝鞍:22年UAEダービー 23年コリアカップ

クラウンプライドの強みは去年サウジカップ5着とこのコースを既に経験済みということ。

他にもドバイや韓国など海外遠征経験も豊富で、好位を素早くとることができる実力馬。

前走チャンピオンズカップでは外々を回される厳しい競馬で11着。本来の実力はこんなものではないし、人気薄が予想されるここでは怖い存在。

セニョールバスカドール

アメリカ国旗

牡6 17戦6勝
レーティング:117
T.フィンチャー調教師 J.アルバラード騎手
主な戦績:24年ペガサスワールドカップ2着 23年オーサムアゲインS3着

G1勝ちこそないものの23年のオーサムアゲインS3着や今年のペガサスワールドカップ2着など戦績は【6-2-2-7】と堅実そのもの。

上位実力馬に比べればやや地味だが注目は後方から繰り出す強烈な末脚。ペガサスワールドカップでは道中後方2番手を進み、3、4コーナで一気に捲って勝ち馬ナショナルトレジャーをクビ差まで追い詰めた。

今回は逃げ・先行馬が多く展開利が見込める可能性も十分あるので狙ってみるのも面白いかもしれない。

2024年サウジカップデーの出走予定の全日本馬

サウジカップ以外の馬券の発売はありませんが、サウジカップデーに行われる国際競走に挑戦する全日本馬を紹介します。

サウジダービー(G3)に出走予定の日本馬
ダート1600m 3歳 日本時間(23:00)

・サトノフェニックス 牡3
・セットアップ 牡3
・フォーエバーヤング 牡3

リヤドダートスプリント(G3)に出走予定の日本馬
ダート1200m 3歳上 日本時間(23:40)

・ケイアイドリー 牡7
・ジャスパークローネ 牡5
・リメイク 牡5

1351ターフスプリント(G2)に出走予定の日本馬
芝1351m 4歳上 日本時間(00:25)

・アグリ 牡5
・ウイングレイテスト 牡7
・バスラットレオン 牡6
・ララクリスティーヌ 牝6

ネオムターフカップ(G2)に出走予定の日本馬
芝2100m 4歳上 日本時間(01:10)

・キラーアビリティ 牡5
・スタッドリー 牡6
・ハーツコンチェルト 牡4

レッドシーターフH(G3)に出走予定の日本馬
芝3000m 4歳上 日本時間(01:50)

・アイアンバローズ 牡7
・エヒト 牡7
・ブレークアップ 牡7
・リビアングラス 牡4

サウジカップ(G1)に出走予定の日本馬
ダート1800m 4歳上 日本時間(02:40)

・ウシュバテソーロ 牡7
・クラウンプライド 牡5
・デルマソトガケ 牡4
メイショウハリオ 取消
・レモンポップ 牡6

Keibit

こうしてみると相当な数の日本馬が挑戦していることがわかりますね。
個人的にはサウジダービーに挑戦する無敗の3歳馬フォーエバーヤングに注目です。

まとめ

今回はサウジカップが開催されるキングアブドゥルアジーズ競馬場のコースの特徴や傾向について紹介しました。

今やサウジカップからドバイワールドカップというローテは日本のダート馬にとっても主流になりつつあります。

ウシュバテソーロとレモンポップの対決が実現するというだけでも凄いことですが、ここにアメリカや地元の強豪馬なども参戦し馬券的にも非常に興味深いレースになりそうです。

Keibit

2024年サウジカップは日本時間2月25日(日曜)2時40分の発走です。深夜になりますが日本馬の活躍が見たい方は是非!

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