今週は上半期の大一番「宝塚記念」。
今年は、ミュージアムマイル・メイショウタバル・レガレイラ・ダノンデサイルといった昨年の有馬記念を沸かせた馬達に加えて、史上初の春の古馬3冠をかけて王者クロワデュノールが参戦。
春のグランプリに相応しい超豪華メンバーが揃いました。
本記事では【2026年宝塚記念】について、過去データやレース傾向を整理しつつ、各馬の内容を精査。今年の勝ち馬候補を探っていきます。
2025年はメイショウタバルが後続に3馬身差をつけての快勝。
三嶋牧場、松本好隆オーナー、武豊騎手、石橋守調教師と人と馬の縁を感じさせる感動的な勝利となりました。


【2026 宝塚記念】コースの特徴・レース傾向
まずは宝塚記念が行われるコースの特徴・レース傾向から見ていきましょう。




コースの特徴(阪神芝2200m)
- 内回りコースを使用。
おむすび型のコンパクトなコースで器用さも求めらる。 - 最初のコーナーまでは525mとかなり長めで最初のコーナーまでに隊列が決まりやすく、
枠順の有利不利は発生しにくい。 - 「3~4コーナーから直線にかけて下り坂が続くこと」と「内回りからの直線は356.5mと短いこと」
から直線までにある程度前目に進出しておきたい。 - マクリが決まりやすく、3~4コーナーの下り坂から積極的に動いていける機動力のある馬や持続力のある馬に注目。
- ゴール前に設けられた急坂は高低差は1.8m、最大勾配は1.5%と中山程ではないもののきつめ。
最後の最も苦しい局面で坂を上る構造でスタミナとパワーが要求される。


宝塚記念の傾向
- 過去10年(京都開催を除く)で8枠【5-0-1-17】が5勝と非常に高い勝率。
2、3、3、8、6番人気と人気馬がたまたま8枠に偏ったとも言いにくく、注意が必要な枠。 - 4歳【4-1-5-31】、5歳【6-5-4-40】が圧倒的。
また、牝馬は【4-2-4-15】と少数精鋭のため好走率が高め。 - タフな消耗戦になりやすく、上がり35秒~36秒台の決着になりやすい。
ただし、昨年から2週開催が早まり、以前より良好な馬場になりやすいことには注意。 - Bコース2週目。
内の馬場状態はやや傷みも見えるが良好で、インからの立ち回りの有利が予測される。


有力馬ピックアップ



ここからは2026年宝塚記念の有力馬をピックアップして評価・考察していきます。
【評価S】
クロワデュノール
【評価A+】
ミュージアムマイル・ダノンデサイル・レガレイラ
【評価A】
メイショウタバル
【評価B+】
マイユニバース
【評価S】◎クロワデュノール・・・阪神内回り大阪杯での完勝を素直に評価
近走からみるクロワデュノール
2走前大阪杯は 前58.1 後59.5 の前傾ラップ。
メイショウタバルの淀みない逃げを、大外枠から中団の8番手追走。3角~4角でじわっと進出し、最後はしぶとく粘るタバルを捉えての勝利。
終始外を回りながらも、自分から勝ちに行ってねじ伏せる強い内容だった。
前走天皇賞春は1周目がややかかり気味もすぐに落ち着きを取り戻し、先頭集団から少し離れた5~6番手の外追走。
直線は早めに抜け出すも、後方からヴェルテンベルクが猛追。写真判定の大接戦をものにした。
初めての2周のレースだったので、序盤折り合いを欠いたのは賢い馬なら珍しくない。
ミステリーウェイが刻んだラップは緩んだ区画が少な目で、先行馬には苦しい展開。
この馬自身はそこまで深追いはしていないが、初の長距離で早め先頭から押し切るのは地力の証明。
ただ、メンバーレベルに助けられた面は少なからずあった。
宝塚記念でのクロワデュノールの評価
宝塚記念は200mの距離の違いこそあるが、大阪杯と同じ阪神内回りコース。
開催暑熱対策で昨年から2週早まったことで、雨の影響を受けにくい時期になり、比較的似た適性のレースに変わった。
そのため大阪杯で外々を回りながら、メイショウタバルに完勝したパフォーマンスを素直に評価すべき。
今回は3枠5番。それなりに流れるペースが予想されるので、縦長の展開で中団やや前目あたりに難なく収まれそう。
できるだけ内からロスなく立ち回りつつ、上手くタイミングを見計らって進出することができれば、大阪杯の再現は可能と見る。
不安点はやはり今季G1レースのみを使い続けての3戦目という点。
特に天皇賞春は想像以上にタフなレース。しっかり休みは取ったとはいえ、今季3度目のG1仕様の仕上げとなると簡単ではなさそう。
調教師の物足りないという発言をどこまで予想に反映するかは各個人の判断に委ねられそう。
それでも、文句なく仕上がったというのはダービーくらいだったと記憶しているし、全く別の適性が求められた凱旋門賞以外は崩れておらず、恰好はつけるとみる。
ローテに関しては、3歳での海外遠征を含んだ「プランスドランジュ賞(9月)→凱旋門賞(10月)→ジャパンカップ(11月)」よりは流石に厳しくはないとみる。
個人的には連戦を考慮しつつ、いつものような「S+評価」は避けたが、トップ評価は揺るがない。






【評価A+】〇ミュージアムマイル・・・適性面・展開面は抜群も臨戦過程に不安アリ
近走からみるミュージアムマイル
2走前天皇賞秋は 前62.2後56.6 という超後傾ラップで、G1としてはかなりスローなレース。
この流れを中団の外目追走、最後は勝ち馬マスカレードボールと同じ、32.3という上がりを見せて2着に食い込んだ。
かなり極端なレースだが、ダービー後左回りが不安視される中で、上がり勝負にも対応して見せた。
前走有馬記念は、自慢の末脚を活かす後方待機策。
2枠4番だが必要以上にインにこだわりすぎず、前に有力馬のダノンデサイルを置く盤石の立ち回り。
4角から一気に進出を開始し、直線は皐月賞を彷彿させる豪快な末脚(34.6)を発揮しての勝利。
宝塚記念でのミュージアムマイルの評価
前半は中団~後方あたりで脚を溜め、直線で爆発的な末脚を発揮するというのがこの馬の勝ちパターン。
また、C.デムーロ騎手は天皇賞秋の時に「パッと切れるというよりも、ジリジリと加速するのに時間がかかるタイプ」とコメントを残しているように加速しきってからの爆発力が大きな強み。
これに加えて、中山など小回りコースのコーナーからでも加速していける器用さも兼ね備えている。
今回は「淀みないペースで逃げるメイショウタバルを、捉えにかかるクロワデュノール」という展開が予想されるので、差し馬向きの流れになりそうな点はプラス要素。
クロワデュノールが大阪杯のようなポジションでレースを進めるなら、ダノンデサイルをマークした有馬記念の再現も期待できる。
一方で、前半からある程度流れるレースは意外に経験しておらず、序盤でスタミナを消耗して思ったより伸びないという可能性は捨てきれない。
2歳時のような極端な出遅れは解消しているが、スタート不安も依然残る。
また、ドバイは中東情勢の影響で回避、香港は歩様チェックで落とされる可能性が高く回避と、昨秋と比べて順調度では一段落ちる。






【評価A+】▲ダノンデサイル・・・右回り不安もプラス要素も目に付く
近走からみるダノンデサイル
2走前有馬記念は中団9番手を追走し、折り合い面では進展を見せたレース。
直線はモタれてしまいかなり追いにくいそうで、この結果コスモキュランダを捉えられずミュージアムマイルにも差されての0.1秒差3着。
着差はわずかながらも右回りでの乗り難しさが露呈した。
前走大阪杯は初コンビの坂井瑠星騎手とのコンビ。
道中6番手で折り合いもばっちりついたが、外に持ち出したいタイミングで外からがっちりガードされていたので、追い出せたのは直線に入って少したってから。
0.3秒差の3着と流石の安定感は見せたものの、クロワデュノールに迫る脚は見せれなかった。
宝塚記念でのダノンデサイルの評価
ジャパンカップはベスト条件もかかって3着、有馬記念は直線もたれて3着、大阪杯はスムーズに追い出せず3着。
常に安定した走りは見せているものの、更に上の着順を求めると乗り難しさがネックになってくる。
近走はそれらの細かいマイナス要素で、コスモキュランダを交わしきれなかったり、タガノデュードに迫られたりと多少物足りなさも感じる。
それでも、ここに至る臨戦過程は上位人気馬の中でも理想的。
クロワデュノールは今季G1レース3戦目、ミュージアムマイル・レガレイラは半年ぶりのレースとやや不安を残す。
また、この馬に惚れ込んだ戸崎圭太騎手に再度戻ってくるのはプラス要素。
有馬記念ではドバイでの乗り味が忘れられず、レガレイラよりこちらを選択した経緯もある。
あくまで4歳時の話だが、能力面での一つの指標となる。
1枠1番はやや極端で大阪杯のように包まれるリスクは当然あるが、Bコース2週目の馬場でインを上手く立ち回れるメリットに目を向けたい。
右回りはもちろんベストではないが、しっかり馬券圏内に来ているので軽視はできない。
前日5番人気と近走よりは人気も落ちて妙味は出た。




【評価A】△レガレイラ・・・展開面、クッション値の高い今の阪神は追い風
近走からみるレガレイラ
エリザベス女王杯では、牝馬同士なら敵はいないと思わせるレース。
中団からのどっしりした立ち回りと決め手は完成の域に入った。
前走有馬記念は出遅れ気味のスタートで、後方でじっくり脚を溜める作戦。
それでも前にミュージアムマイルを置く展開は悪くなく、ラスト3F34.6も勝ち馬と同じで0.2秒差の4着。
レース後「緩い馬場でエンジンがかかるまでに時間がかかった」とのことで、実際4角での反応の差が明暗を分けた。
宝塚記念でのレガレイラの評価
例年に比べてクッション値の高い今の阪神の馬場は追い風。
ミュージアムマイル同様、差し有利の展開なのもプラス。
ルメール騎手なのである程度ポジションを取りに行く可能性もあるが、ガッツリタフな展開につき合うよりは、言い方は悪いが後方で漁夫の利を狙うような立ち回りが理想。
不安点を挙げるなら8枠17番と極端な外枠に入った点。
中途半端なポジションになると外々を回されるリスクも。




【評価A】△メイショウタバル・・・阪神内回りに厚い信頼も以前より警戒高まり
近走からみるメイショウタバル
2走前有馬記念は距離不安もあって序盤はミステリーウェイにハナを譲っての2番手追走。
1000mを過ぎたあたりのミステリーウェイがペースを落としたあたりでハナを奪ったが、途中からかかったとのことで、最後は失速。天皇賞秋でスローで逃げた経験は活きずに悔しい13着となった。
距離適性と単騎で行けなかった時の脆さがもろに出た形。
前走大阪杯は得意の阪神コース。12.4 – 11.0 – 11.5 – 11.7 – 11.5 – 12.1 – 11.9 – 11.8 – 11.6 – 12.1と大きく緩めないで後続の体力もじわじわと削る得意の形に持ち込んだ。
最後はクロワデュノールに差し切られたものの2着と健闘。スタートがイマイチで前半やや無理をした影響も最後のひと踏ん張りに影響した。
宝塚記念でのメイショウタバルの評価
阪神コースは【3-1-0-0】とほぼパーフェクト。
昨年のこのレースで後続を寄せ付けず2着ベラジオオペラに3馬身差をつけての完勝。唯一の敗戦も前走大阪杯のみとなれば当然このコースでは期待は高まる。
大阪杯→宝塚記念というローテは理想的で仕上がりも万全。
マイペースで行ければ持ち前のしぶとさを発揮できそう。
他の有力馬達が本調子でない可能性も高め。
一方で、昨年と比較するとメンバーは1段階強力に。
稍重から一転して、高速馬場のレースが予測され、後続の切れ味のある馬も台頭してきそう。
また強豪馬からも警戒されるレベルになったことや同型馬の動向にも注意が必要。
それでも天皇賞(秋)のようなスローに落としての逃げはしないだろうし、いつもの淀みない逃げならそれを制してまで絡んでくる馬がいるとは考えにくい。
レジェンド武豊のペースコントロールも頼もしい。
去年と比較すると流石に旨味はないので、ここを思い切って削って上位評価に厚みを持たせるのも一つの手。
ただこの得意条件で軽視はしたくない存在で非常に難しい判断。




その他有力馬
その他注目したい有力馬を何頭かピックアップして紹介します。
マイユニバース:B+評価
昨年の菊花賞では武豊騎手で出足がつかず、早めに捲る形で失速したが、今年に入って着々と力をつけてきた。
前走日経賞は8枠15番ながら慌てずインでジッと脚をためる好騎乗。ここまで横山典弘騎手が手塩にかけてレースを教え込んできた甲斐があった。
早い流れもあったとはいえ2:30.7は歴代の有馬記念でも上位に入るタイム(リスグラシュー、シンボリクリスエスが2:30.7)。
前走後は無理せず天皇賞春をスキップここに向けて調整を続けてきた。
横山典弘騎手なのでどう乗るか予測するのは難しいが、メイショウタバルが逃げる以上前走同様ワンチャンスを狙って脚を溜める競馬に徹するとみる。
体重増減の激しい馬なので、当日の体重には惑わされないように注意。
宝塚記念最終レース予想
◎クロワデュノールはここまでの1番人気で受けて立つレースでの安定感を支持したい。
〇ミュージアムマイル、▲ダノンデサイル、△レガレイラはほぼ横並びの評価。状態面や少しの立ち回りの差で着順が変わりそうです。
◎クロワデュノール
〇ミュージアムマイル
▲ダノンデサイル
△レガレイラ
△メイショウタバル
☆マイユニバース
想定ペース:ミドルからややハイのスピードの持続力勝負
最後まで読んで下さりありがとうございました!









