いよいよ春のG1シリーズが開幕。その第1弾は、春のスプリント王者決定戦「高松宮記念」です。
サトノレーヴ、ナムラクレア、ママコチャと昨年の1〜3着馬に加え、レイピアやパンジャタワーといった世代交代を狙う新興勢力も参戦。興味深い一戦となりました。
中でも、このレースがラストランとなるナムラクレアは、悲願のG1制覇がかかるだけに大きな注目を集めます。
本記事では【2026年高松宮記念】について、過去データやレース傾向を整理しつつ、各馬の内容を精査。今年の勝ち馬候補を探っていきます。
2025年はサトノレーヴが初のG1制覇し、新たなスプリント王者に。
管理する堀宣行調教師はこのレース最多となる3勝目をあげました。
中京芝1200mのポイント
まずは高松宮記念が行われる中京芝1200mのポイントから簡単に紹介していきます。




まずは、高松宮記念が行われる中京芝1200mのポイントから簡単に整理していきます。
- 向こう正面半ばからスタートし、2つのコーナーを回るワンターンのコース。
- レースの大半が下り坂。
さらに3〜4コーナーはスパイラルカーブが採用されておりスピードが落ちにくく、全体のペースは速くなりやすい傾向。 - 直線は412.5mと長めで、入り口には高低差約2.0mの急坂。
スピードだけでなくタフな適性も求められる。 - 今年はBコース替わりで内の芝状態は良好。
先週のファルコンSはレースレコード決着と、例年以上に速い馬場になっている可能性が高そう


過去10年から見る高松宮記念のレース傾向
次は過去10年から見る高松宮記念のレース傾向のまとめです。
簡単な傾向ですのであくまで参考程度に見てください。
過去10年の高松宮記念の傾向を紹介します。
一般的な中京芝1200mの傾向とはまた少し違うので注意が必要です。
| 年 | 着順 | 枠 | 馬名 | 性齢 | 通過順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 25年 良 | 1着 | 10 | サトノレーヴ | 牡6 | 7-9 |
| 2着 | 14 | ナムラクレア | 牝6 | 13-13 | |
| 3着 | 15 | ママコチャ | 牝6 | 9-8 | |
| 24年 重 | 1着 | 2 | マッドクール | 牡5 | 2-2 |
| 2着 | 3 | ナムラクレア | 牝5 | 10-10 | |
| 3着 | 10 | ビクターザウィナー | セ6 | 1-1 | |
| 23年 不良 | 1着 | 13 | ファストフォース | 牡7 | 7-5 |
| 2着 | 15 | ナムラクレア | 牝4 | 10-9 | |
| 3着 | 1 | トゥラヴェスーラ | 牡8 | 10-11 | |
| 22年 重 | 1着 | 2 | ナランフレグ | 牡6 | 15-14 |
| 2着 | 9 | ロータスランド | 牝5 | 7-8 | |
| 3着 | 10 | キルロード | セ7 | 3-3 | |
| 21年 重 | 1着 | 14 | ダノンスマッシュ | 牡6 | 10-9 |
| 2着 | 16 | レシステンシア | 牝4 | 6-7 | |
| 3着 | 9 | インディチャンプ | 牡6 | 11-9 | |
| 20年 重 | 1着 | 16 | モズスーパーフレア | 牝5 | 1-1 |
| 2着 | 8 | グランアレグリア | 牝4 | 13-12 | |
| 3着 | 3 | ダイアトニック | 牡5 | 4-4 | |
| 19年 良 | 1着 | 3 | ミスターメロディ | 牡4 | 4-4 |
| 2着 | 4 | セイウンコウセイ | 牡6 | 13-4 | |
| 3着 | 7 | ショウナンアンセム | 牡6 | 13-11 | |
| 18年 良 | 1着 | 9 | ファインニードル | 牡5 | 6-6 |
| 2着 | 8 | レッツゴードンキ | 牝6 | 8-6 | |
| 3着 | 7 | ナックビーナス | 牝5 | 6-6 | |
| 17年 稍重 | 1着 | 6 | メジャーエンブレム | 牡4 | 4-4 |
| 2着 | 3 | レッツゴードンキ | 牝5 | 13-12 | |
| 3着 | 7 | レッドファルクス | 牡6 | 8-6 | |
| 16年 良 | 1着 | 4 | ビッグアーサー | 牡5 | 4-4 |
| 2着 | 6 | ミッキーアイル | 牡5 | 3-3 | |
| 3着 | 8 | アルビアーノ | 牝4 | 8-10 | |
- 過去10年で稍重1回、重4回、不良1回と時期的に重適正が問われることも多いレース。
当日の馬場状態には注意。 - 2枠が【2-3-1-14】で好走率が高め。
基本的には内優勢だが、雨で内が荒れて外伸びの馬場になることも。 - 先行【3-2-2-28】・差し【5-7-7-66】組が無難に強い。
後方一気のレースが目立つ人気馬や外枠に入った馬は疑ってかかる必要あり。 - ミッキーアイル、レッツゴードンキ、グランアレグリア、レシステンシア、インディチャンプ、ナムラクレアなど1600mのG1で3着以内の実力馬がいたら素直に買いたい。
有力馬ピックアップ



ここからは2026年高松宮記念の有力馬をピックアップして評価・考察していきます。
【評価S】
ナムラクレア・サトノレーヴ
【評価A+】
ママコチャ
【評価A】
ウインカーネリアン・エーティーマクフィ
【評価B+】
ヨシノイースター・レイピア
【評価S】◎ナムラクレア・・・3年連続2着、馬場状態問わない安定感
引退レースとなるナムラクレアのスプリントG1成績は【0-3-3-1】。近4走のG1ではすべて上がり32.7〜33.3秒で最速をマークしており、確実に伸びてくる末脚が最大の魅力。
ここ3年での凡走は、マイルのヴィクトリアマイル(8着)、直線で窮屈になったキーンランドC(5着)、競走中止馬の影響を受けた函館S(8着)のみで、いずれも敗因がはっきりしている。
昨年のスプリンターズSは前半33.7秒・後半33.2秒と緩い流れの中、最速32.7秒の末脚を繰り出すも0.3秒差の3着まで。末脚勝負のこの馬としては、ここまでが限界だった。
スプリンターズSの【3着・3着・3着・5着】に対して高松宮記念では【2着・2着・2着】。
単純に直線が約100m長くなる高松宮記念のほうが、末脚を活かせる分だけG1制覇に近い舞台といえる。
不良・重・良と馬場を問わないメンタルも兼ね備えており、この舞台での評価は極めて高い。
懸念点はBコース替わりで内側が有利になる可能性が高いこと。
スタートについてもここ2走はしっかり出ているものの、まだ楽観視はできない。
ただ先行馬は揃っているのでペース面は味方してくれそう。7枠は現在の馬場状態ではやや不利で、浜中騎手のコース取りも重要になる。個人的には悲願のG1制覇を見たいが、馬券は2着・3着も想定しておきたい。




【評価A+】〇サトノレーヴ・・・能力トップクラスも例年以上の高速馬場がやや心配
昨年の高松宮記念では、今回も人気上位のナムラクレア・ママコチャの両頭を完封。
海外遠征にも積極的で、香港では24年香港スプリント(3着)、25年チェアマンズSP(2着)、25年香港スプリント(9着)と上々の成績を残している。
香港スプリント路線には傑出した名馬カーインライジングが常に立ちはだかっており、時代さえ違えばこの成績はさらに見栄えのするものになっていたといえる。
昨年の香港スプリントは出遅れ気味のスタートからいつもの伸びを欠き9着。日本馬が香港スプリントで大敗するケースは珍しくないとはいえ、この馬の力からすれば物足りない内容だった。2025年は欧州を含む海外遠征を3回こなしており、疲労の蓄積の可能性も考えられた。
今回はしっかりと間隔を取っての出走で、本来の走りが期待できる。
不安点を挙げるなら例年より速い今年の馬場傾向。
先週のファルコンSはレースレコードが出るほどの高速馬場で、中京は昨年より開催日数も少ないことからタフな傾向は薄れている可能性がある。
函館・札幌・シャティンの洋芝や、中京のタフな馬場で結果を出してきた馬だけに、現在の馬場状態とは若干噛み合わない懸念がある。
昨年はモレイラ騎手の完璧なエスコートがあってこその結果という面もあり、今回はナムラクレアと評価の順番を入れ替えた。それでもルメール騎手を確保できたこと自体は、かなり心強い材料といえる。




【評価A+】▲ママコチャ・・・昨年より先行力が活きそう
寒い時期を苦手にするなど好不調はそれなりにあるものの、7歳までコンスタントに使い続けて成績も安定しているのは素晴らしい。
昨年のスプリンターズSは6着同着と、23年に優勝しているこの馬としては物足りない内容だった。ポジションは5番手と言い訳のできる位置ではなかったが、スタートから楽に3番手につけられる流れの中でわざわざ下げたことも、敗因のひとつに挙げられそう。
今年の始動戦となったオーシャンSは、典型的な内有利の決着の中、7枠14番から外を回って0.1秒差の4着。むしろ次走に向けて強さが光った。
強い馬には順当に遅れを取るタイプではあるが、昨年ほど外伸び馬場ではない今年は、前目につけて狙ったコースを通れる先行力が大きなアドバンテージになりそう。5枠10番も申し分のない枠といえる。




【評価A+】△ ウインカーネリアン A評価・・・前日8人気の妙味は見逃せない
昨年のスプリンターズSで人馬ともに待望のG1制覇を果たしたのは記憶に新しい。レースはロケットスタートから武豊騎手騎乗のジューンブレアが緩めに逃げる展開(前半33.7秒)を2番手で追走と、展開もバッチリ嵌まった。
とはいえ本格的にスプリント路線へ切り替えた24年末からは【1-2-1-2】と安定感は十分で、24年高松宮記念も上位2頭には離されたものの4着。サウジのアルクオーツスプリント(G1)でも2着と、実力は随所で示している。
仮にスプリンターズSを「展開が上手くいきすぎた」と見たとしても、現状のスプリント成績を踏まえれば抑え評価は妥当なところ。9歳という字面のインパクトは強いが、それも妙味と割り切れるなら面白い一頭。




その他有力馬
本命・対抗クラスを脅かす存在はどの馬か。配当妙味も含めて注目したい有力馬を何頭か紹介します。
△ パンジャタワー A評価・・・キーンランドCのパフォーマンス+内枠の恩恵
昨年のNHKマイル王者ではあるが、当時のメンバーレベルはハイレベルとは言いにくく、その時点では高い評価はしていなかった。
ただ、次走キーンランドCを57キロの王道の競馬でしっかり勝ち切ったことは、ここは今回において評価すべきレース。
この時のメンバーにはウインカーネリアン、ペアポルックス、エーティーマクフィ、レイピアと、その後スプリント路線で活躍する馬が多数出走しており、レースの価値は高い。
1枠1番と極端な内枠を引いたが、自在性のある脚質なので上手く立ち回ればチャンスは十分。現在のトラックバイアスも味方しており、軽視しにくい一頭。
前日3番人気で旨味が少ないのは残念なところではある。
△ エーティーマクフィ A評価・・・内枠有利、ペース流れれば
キャリアのほとんどがダートだったが、夏の青函Sで行きっぷりが激変したとのことで、芝で頭角を現してきた。
この馬で特に評価したいのが京阪杯。前半32.7秒・後半34.7秒のハイペースで持続力のある末脚を発揮し、ルガルに1馬身差で快勝。一転して前走シルクロードSは前半34.5秒・後半33.5秒のスローと真逆の展開で、前目にはつけられたものの道中でごちゃついて接触するなどちぐはぐな競馬を強いられ8着に終わった。58.5キロという斤量を考えれば、そこまで悲観する必要はないだろう。
2枠3番と内を引けたことは好材料で、ペースが流れてインからロスなく伸びられれば、京阪杯のような末脚を再現できるかも。すべての条件が噛み合う必要はありそうだが、展開ひとつで面白い存在。
× ヨシノイースター B+評価・・・17番人気なら押えておきたい実力馬
早い時期からスプリント路線で力を見せてきた大ベテラン。昨年はついにスプリンターズSでG1初挑戦を果たし、サトノレーヴと差のない5着と健闘した。
京阪杯3着、前走オーシャンSも8枠16番から0.2秒差の競馬を見せており、内を通ったレイピアとの実力差はそこまで感じられない。
現状17番人気と、まあここまでは手が回らないという人が大半。
得意の中山・スプリンターズSでは絶好枠を引いていたことを考えると、今回は条件が多少落ちるのも事実だ。妙味を加味しても、3連複の紐として押さえておく程度が妥当なところ。
× レイピア B+評価・・・やや過剰人気気味も器用さ評価
スプリント界の勢力図に大きな動きがない中で、期待されるのが4歳世代のレイピア。
昨年は堅実に自己条件を勝ち上がってきて、直近3走は京阪杯(4着)、シルクロードS(2着)、オーシャンS(2着)と充実ぶりが目立つ。
とはいえシルクロードSは8枠17番とロスの多い枠で良く追い込んできたが、メンバーがやや手薄、オーシャンSはメンバーレベルは高いが最内を上手く抜けてきており、初G1でそこまで高い評価は与えにくい。
またBコース替わりで器用さを活かしてインをロスなく立ち回りたいが、7枠14番とイマイチ噛み合わない。
こちらも3連複の紐までという評価で、オッズ的に抑えるのが厳しそうなら消しの候補。
高松宮記念最終レース予想
現在のスプリントカテゴリを支えてきた◎の安定感を素直に評価。
昨年とは馬場傾向も違うが◎〇▲の牙城を崩すのは簡単でないと見ています。
買い方はまだ決まっていませんが、◎〇▲は厚めで買って、3連複は紐荒れに期待するみたいな勝負の仕方になりそうです。
◎ナムラクレア
〇サトノレーヴ
▲ママコチャ
△ウインカーネリアン
△パンジャタワー
△エーティーマクフィ
—–3連複の紐なら—–
×ヨシノイースター
×レイピア
想定ペース:ミドル~ややハイ
最後まで読んで下さりありがとうございました!









