今週は春の女王決定戦「ヴィクトリアマイル」。
今年はG1全連対のアスコリピチェーノを筆頭に桜花賞馬ステレンボッシュ、ボンドガール、クイーンズウォークなどの24年牝馬クラシック世代がこぞって参戦。他にもアルジーヌ、シランケド、アドマイヤマツリなど上がり馬も参戦し多彩なメンバー構成となりました。
土曜の雨の影響にBコース替わりと難しい条件でのレースになりそうです。
ここでは「2025年ヴィクトリアマイル」のレース予想をしていきます。

去年の勝ち馬テンハッピーローズはなんと14番人気。
三連単は916,640円の大波乱となりました。
【2025ヴィクトリアマイル】レースのポイント




まずは2025年ヴィクトリアマイルのレースポイントから見てみましょう。
- ワンターンコースで有利不利が少なく実力勝負になりやすい。
- 3コーナーまでは約550mとかなり長めで、ポジション争いには余裕あり。
- 直線の長さは525.9mと非常に長く、高低差2mの上り坂も。総合力の問われる舞台。
- Bコース替わりで3枠が【5-0-1-14】、2枠が【2-1-2-15】と内寄りの枠が活躍。
- 過去10年で前走G1組が【4-1-3-22】、中山牝馬S組が【1-2-0-10】と好走率高め。
- 過去10年の馬券圏内30頭中22頭が上がり3F32秒台。高速馬場適性と瞬発力が求めらる。


【2025ヴィクトリアマイル】有力馬ピックアップ


「総評S」
アスコリピチェーノ・クイーンズウォーク
「総評A」
ボンドガール・アルジーヌ・ステレンボッシュ・クリスマスパレード・サフィラ
「総評B」
ラヴェル・シランケド・アドマイヤマツリ
【総評S】アスコリピチェーノ…マイルでの安定感と高速馬場適性で全面的に信頼
通算成績は【5-2-0-1】で唯一の馬券外は豪のゴールデンイーグル(12着)。これは「外不利のコース形態で19番枠+スタート後前の馬にカットされて後方から」と全くの参考外の内容。
同舞台のNHKマイルも直線進路がなくなって躓きながら強引に割ってきての2着。他馬に迷惑をかける形なったのはいただけないが、強さは十分に示した1戦だった。
前走1351ターフ(1351m)の距離でも好位で追走できたように追走力も申し分ない。
歴代でもハイレベル戦だった阪神JFや桜花賞でも強さを見せており、京王杯AHでも1:30.8の上がり3F32.7と高速決着の上がり勝負でも隙が無い。今回前日雨の影響がどれだけ残るかは一応注意しときたい。
海外遠征帰りもソングラインが結果を出しているように、3カ月としっかりと間隔も取れていて不安はない。
唯一気になる点と言えばBコース替わりでの8枠17番と隣枠に有力候補クイーンズウォークが入った事。まあこれに関しては内枠でマークが厳しくなるよりかは多少マシくらいの気持ちでドンと構えたい。
全体を見回してもやはり堅実な軸候補という立場は揺るがない。妙味は流石にないが、先週のNHKマイルと去年の波乱決着が頭をよぎって多少1番人気が嫌われるのを期待。




【総評S】クイーンズウォーク・・・鞍上から追い切り太鼓判!完成期に入った
チェルヴィニアやステレンボッシュの不振などイマイチ力関係を把握しにくい24年牝馬クラシック世代。
唯一の2桁着順となった秋華賞はレース前から追い切りが良くなかったと川田騎手がキッパリ。
今年の始動戦となった前々走小倉牝馬Sは前半57.7のハイペース。トップハンデながら強気の仕掛けで最後力尽き6着と流石に厳しい競馬だった。
そんな鬱憤を晴らしたのが前走金鯱賞。デシエルトやホウオウビスケッツ、プログノーシスといった中距離戦線のトップクラス相手に見事1着。重馬場やハイペースなど難しいレースを見事に立ち回った。
今回前日の一雨が当日どれくらい影響するかは不明だが、道悪に不安がないこの馬にはパンパンの良馬場よりは間違いなくプラス。
やはり不安点としてはマイルへの対応が問題となる。一貫して騎乗してきた川田騎手が桜花賞時にはマイルはベストではないと言っているので多少割引は必要かも。
とはいえ3歳のクイーンカップでは素晴らしい瞬発力を見せて勝っているのでさほど心配はないと思っている。
なにより今回は追い切りに関して川田騎手自身から非常に状態がいいとのコメントが出ており、ここ最近の充実度は計り知れない。これだけでも評価を上げておく必要があると思っている。
土曜時点では5番人気と思ったより人気はしていないのでこの人気が続くなら単勝も視野。




【総評A】ボンドガール・・・勝ち切れないが臨戦過程と堅実さ評価したい
ボンドガールはここまでマイル戦を中心に使われて【1-5-1-2】と勝ち切れないものの安定感は抜群。ここ狙いの臨戦過程に好感がもてる。
馬券圏外になった1つのNHKマイルカップは直線斜行による致命的な不利を受けてのもので度外視可能。
もう1つは5着に敗れた前走阪神牝馬S。前半47.5後半45.3の緩い流れを後方から外を回ってのもの。上がり32.9と相当な脚を使っているし、本番に向けての肩慣らしは武豊騎手らしくもある。
東京マイルの広いコースもこの馬にとってはレースをしやすい舞台で適性も高そう。馬場も稍重や洋芝もこなしているように問わない
勝ち切るには後一押し欲しいのは正直なところだが、人気といえ相手候補としては外せない。




【総評A】アルジーヌ・・・安定した末脚ロスのない立ち回りで
アルジーヌは条件戦でしっかりと実績を積んだ後、G3→G2と段階的にクラスを上げてきた。ここまで大事に使われてきた甲斐もあって今はまさに充実期。
クイーンSではコガネノソラ、ボンドガール相手にアタマ+クビ差の3着。カシオペアS、ターコイズSは共に手応えよく回ってきて抜け出す完勝。
前走阪神牝馬Sは1枠から器用に立ち回ってラスト3F33.0で2着と、安定した末脚と立ち回りの上手さが目立つ。個人的にこの手のタイプが一番馬券的に安心して買いやすい。
今回は狙いを定めてきたG1で早めにレーン騎手を確保、得意の立ち回りの上手さを活かせる2枠3番と好材料が揃う。
前日の一雨もどちらかというとタフなレースを経験してきたこの馬にはプラスに働きそう。
G1馬も何頭かいるのでそのレベルにどれだけ近づいているかの試金石となる一戦。ただ前日4番人気とやや見込まれた。




【総評A】ステレンボッシュ・・・実績最上位も前走見せ場なしが気がかり
ステレンボッシュはハイレベルだった阪神JF2着、桜花賞1着と実績はアスコリピチェーノと比較しても全く遜色ない。
ただこれまで3着以下のなかった馬が前走大阪杯で13着と大きく崩れたのが気がかり。一応内回りで7枠と厳しい条件ではあったものの課題のスタートはきっちり出ただけに、最後の直線での伸び脚は物足りなかった。
不可解な敗戦からスランプに陥るのは牝馬でよく見かけるパターンだけにここから勝負するのはやはり怖い。
前走にさえ目を瞑れば当然広い東京コースに替わってプラスだし、去年アスコリピチェーノとしのぎを削った2走やオークス、厳しいレース展開ながらも3着とした秋華賞など実力上位は間違いない。
1枠2番はゲート不安のあるこの馬にとってはやや極端で割引で、少し迷ったが今回の総評としてはこの位置に落ち着いた。




【総評A】クリスマスパレード・・・マイル未経験もスピード能力発揮できる舞台
初のマイルながら楽しみなのはクリスマスパレード。
紫苑ステークスでは前半58.8の流れをピッタリと2番手追走。ラスト3Fを11.6 – 11.4 – 11.0と加速ラップでまとめ上げた。9月の時計の出る中山とはいえ1:56.6はコースレコードと早い時計勝負には自信をのぞかせる。
特に前々走中山金杯はホウオウビスケッツと道中突かれる形になってペースが吊り上がる中で4着。簡単には崩れないしぶとさも強み。
前走中山牝馬Sはトップハンデの56キロの影響あってか少々物足りない3着も0.1秒差と大きくは負けていない。
1枠1番はかなり極端だが、個人的には包まれるくらいなら思い切ってハナを取り切っても良いと思っている。
スピードがあるとは言え初のマイルで簡単に先手をとれる保証はないが、今回はハナまで狙っている馬はそれほどいなさそう。アリスヴェリテは前走控える競馬で手応えを感じていたようなので尚更。
Bコース替わりの綺麗な馬場で後続に差をつけるスピード勝負なら。緩いペースをそれなりについていって瞬発力勝負というのは避けたい。




【総評A】サフィラ・・・前走展開利も前日10番人気は流石に妙味あり
阪神JFでは並みいる強敵相手に1番人気に支持されていたサフィラ。
2歳~3歳春は中々増えない体重にも苦労したが、体重が増え始め先行競馬を試すようになった秋からは徐々に成績も安定してきた。
前走阪神牝馬Sはこの先行策がスローの展開にも見事マッチして1着。
展開に恵まれた事もあって今回は2着アルジーヌが4番人気、5着ボンドガールが2番人気、そしてこの馬が10番人気と見事に逆転現象が起こっている。流石に前2頭を評価してこの人気のサフィラを軽視する気にはなれない。
今回好枠を引いて、前走に引き続きこの馬に向く流れになっても驚かないし瞬発力勝負も歓迎タイプ。ポジション有利を活かせる流れになればワンチャンス。




その他の有力馬
【総評B】ラヴェル
アルテミスSでリバティアイランドを破ったのは語り草。
難しい気性などもあって一時期は低迷、その後川田騎手になった事をきっかけにエリザベス女王杯2着、チャレンジカップ1着と見事復活。
金鯱賞は重馬場、大阪杯は牡馬中心のハイレベル戦だったことを考えればまだ目を瞑れるが、久しぶりのマイル戦が不安要素。
3連系の紐でならという評価に落ち着いた。
【総評B】シランケド
前走中山牝馬Sで念願の重賞制覇。通算成績は【5-2-2-1】と新馬戦で9着と負けて以来は全て3着以内と堅実。5勝と勝ち切りが多いのも好印象。
M.デムーロ騎手はG1の舞台も狙えるくらいと好感触。またこれまだの5勝が全て違う競馬場と舞台を選ばない。
やはり不安は一段と上がったレースレベルと初のマイル戦。
こちらも現状買うとしても3連系の紐までかなと。
【総評B】アドマイヤマツリ
【5-3-0-1】で新馬戦で敗れて以降は完全連対。シランケドと同じ上り馬という扱いになる。
前走福島牝馬ステークスはローカル重賞とはいえ2馬身差と思いのほか楽勝。2着は小倉牝馬Sを勝ったフェアエールングとなかなか骨っぽい相手。
こちらも初のマイル戦で一気の相手強化。流石にそろそろ壁に跳ね返されそうな雰囲気。
ただこちらは前日8番人気で3連複なら少額押さえておいても良いライン。
【2025ヴィクトリアマイル】最終レース予想





マイル実績と早くからの目標レースという事を加味して◎アスコリピチェーノが軸。
また○クイーンズウォークが前日5番人気と思ったより妙味があるので保険で単勝も考えています。
荒れるG1の意識が高まっているので、逆に今回は人気どころに旨味を求めたいです。
◎アスコリピチェーノ
〇クイーンズウォーク
▲ボンドガール
△アルジーヌ
△ステレンボッシュ
△クリスマスパレード
△サフィラ
‥‥‥3連系の紐なら‥‥‥
×ラヴェル
×シランケド
×アドマイヤマツリ
展開予想:ミドル



最後まで読んで下さりありがとうございました。