今週はサマーマイルシリーズの最終戦となる「京王杯オータムハンデ」。
マイルシリーズのチャンピオンを狙う馬も多く出走するが、9月初旬という時期もありマイルチャンピオンシップのステップレースとして春から久しぶりに出走してくる馬もいます。
今年は3歳アスコリピチェーノが春のG1シリーズからの参戦で圧倒的な主役候補となっています。
ここでは2024年の京王杯オータムハンデのレース予想をしていきます。
2023年はソウルラッシュが59キロのハンデをものともせず勝利。
続くマイルチャンピオンシップでもクビ差の2着になりました。
京王杯オータムハンデのコース形態
中山芝1600mのポイント
- 中山芝1600mはおむすび型の「外回り」コースを使用。
- コースの大半は下り坂だが最後には中山名物の急坂が待ち構える。
- 9月は野芝主体とした馬場。高速決着でスピード馬が有利。
より詳しい中山芝1600mの特徴は以下の記事で解説しているのでよければ参考にしてみて下さい。
京王杯オータムハンデの過去10年のデータと傾向
以下は京王杯オータムハンデ過去10年の1~3着馬の枠順・性齢・斤量です(14年は新潟での開催となっています)
年 | 着順 | 枠 | 馬名 | 性齢 | 斤量 |
---|---|---|---|---|---|
2023年 | 1着 | 2 | ソウルラッシュ | 牡5 | 59.0 |
2着 | 10 | ウイングレイテスト | 牡6 | 57.0 | |
3着 | 3 | ミスニューヨーク | 牝6 | 56.0 | |
2022年 | 1着 | 11 | ファルコニア | 牡5 | 56.0 |
2着 | 12 | ミッキーブリランテ | 牡6 | 56.0 | |
3着 | 13 | クリノプレミアム | 牝5 | 54.0 | |
2021年 | 1着 | 2 | カテドラル | 牡5 | 56.0 |
2着 | 9 | コントラチェック | 牝5 | 55.5 | |
3着 | 1 | グレナディアガーズ | 牡3 | 56.0 | |
2020年 | 1着 | 10 | トロワゼトワル | 牝5 | 55.0 |
2着 | 16 | スマイルカナ | 牝3 | 52.0 | |
3着 | 2 | ボンセルヴィーソ | 牡6 | 55.0 | |
2019年 | 1着 | 10 | トロワゼトワル | 牝4 | 52.0 |
2着 | 11 | ディメンシオン | 牝5 | 53.0 | |
3着 | 2 | ジャンダルム | 牡4 | 55.0 | |
2018年 | 1着 | 10 | ミッキーグローリー | 牡5 | 55.0 |
2着 | 14 | ワントゥワン | 牝5 | 53.0 | |
3着 | 2 | ロジクライ | 牡5 | 56.5 | |
2017年 | 1着 | 6 | グランシルク | 牡5 | 56.0 |
2着 | 3 | ガリヴァルディ | 牡6 | 57.0 | |
3着 | 13 | ダノンリバティ | 牡5 | 56.0 | |
2016年 | 1着 | 10 | ロードクエスト | 牡3 | 55.0 |
2着 | 3 | カフェブリリアント | 牝6 | 54.0 | |
3着 | 5 | ダノンプラチナ | 牡4 | 58.0 | |
1着 | 12 | フラアンジェリコ | 牡7 | 53.0 | |
2着 | 8 | エキストラエンド | 牡6 | 57.0 | |
3着 | 13 | ヤングマンパワー | 牡3 | 54.0 | |
新潟 | 2014年1着 | 3 | クラレント | 牡5 | 58.0 |
2着 | 6 | ブレイズアトレイル | 牡5 | 55.0 | |
3着 | 7 | ミトラ | セ6 | 56.0 |
枠別で見ると大きな偏りはないが「10番」と「2番」が好成績
- 1枠(1-0-3-12)
- 2枠(2-2-1-13)
- 3枠(1-1-2-15)
- 4枠(0-1-1-17)
- 5枠(3-1-0-14)
- 6枠(2-1-0-16)
- 7枠(1-1-2-15)
- 8枠(0-3-1-16)
枠別の成績で見ると大きな偏りがなく、特別に内枠が有利といった事はない。
ただし馬番で見ると10番が【4-1-0-2】、2番の【2-0-3-2】で過去10年で半分以上がこの2つの枠から出ている。
そこまで信用度の高いデータではないが注目してみても良さそう。
2024年京王杯オータムハンデの10番と2番
- アスコリピチェーノ【5枠10番】
- ディスペランツァ【1枠2番】
5歳馬が【7-4-3-38】と圧倒的!
成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
3歳 | 1-1-2-16 | 5.00% | 10.00% | 20.00% |
4歳 | 1-0-2-22 | 4.00% | 4.00% | 12.00% |
5歳 | 7-4-3-38 | 13.46% | 21.15% | 26.92% |
6歳 | 0-5-3-28 | 0.00% | 13.89% | 22.22% |
7歳以上 | 1-0-0-14 | 6.67% | 0.00% | 0.00% |
年齢別成績では5歳が【7-4-3-38】と圧倒的で真っ先に注目したいポイントです。
その他は大きな差はありませんが7歳以上は2015年のフランアンジェリコが勝ったのみで、やはり高齢馬は厳しくなっています。
2024年京王杯オータムハンデの5歳馬
- ディオ(牡5)
- ショウナンマグマ(牡5)
- サンライズロナウド(牡5)
- セルバーグ(牡5)
成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
牡・セン | 8-5-8-93 | 7.02% | 11.40% | 18.42% |
牝 | 2-5-2-25 | 5.88% | 20.59% | 26.47% |
性別別成績では勝率こそ牡馬・セン馬の方が高めだが、連対率・3着内率は牝馬の方が高め。
牝馬は出走自体そこまで多くないが、出てきたら好走率が高いので注目しておきたい。
2024年京王杯オータムハンデの5歳馬
- キャットファイト(牝3)
- キタウイング(牝4)
- アスコリピチェーノ(牝3)
- コラソンビート(牝3)
有力馬ピックアップ
◎アスコリピチェーノ
ダイワメジャーを父に持ちマイルに絶対の自信を持つ3歳牝馬。
これまでの通算成績は【3-2-0-0】。桜花賞はモレイラ騎手のステレンボッシュに上手く出し抜かれる形で2着、NHKマイルカップでは直線での一連のごちゃ付きで落馬寸前まで行きながらジャンタルマンタルの2着と負けても十分に強さを感じられる内容だった。
中団から直線で爆発させる末脚は瞬発力とスピードの持続力を兼ね備えており、古馬相手にも引けをとらない。
5枠10番と絶好枠に入った事もあり断然人気ではあるが、現状逆らうポイントが見つからない。
あえて粗を探すなら、開幕週の中山で極端な前残りの展開になった場合。土曜日はコースレコードも出る超高速馬場だっただけにペースには十分警戒したい。
〇ディオ
通算成績は【5-9-3-4】で馬券圏内80.95%の抜群の安定感を誇る。
ほぼ毎回4番手あたりの好ポジションを確保できるのがこの馬の強みで、これが安定した成績に繋がっている。また全21戦中20戦はマイルを使っていて、この距離のスペシャリストといってもいい。
久しぶりの重賞挑戦となったダービー卿CTでは1番人気に推されながら11着と思わぬ大敗を喫したが、かなり使い詰めて使っていたの疲労も原因の一つだったように思う。
仕切り直してからの米子S→関屋記念は続けて2着でこの馬らしさが戻ってきた。
2枠4番と立ち回りの上手さを活かせる内枠もよく、開幕週で前が止まりにくいここは展開利も見込める。インからの競馬に慣れた岩田康誠騎手もいい方に出そう。
▲ディスペランツァ
乗る騎手乗る騎手に瞬発力を絶賛されるディスペランツァ。それが特に色濃く出たのがマイル路線に転向してからの2戦。
3歳1勝クラス
ホープフルSでの結果を受けてのマイル転向。前半47.3後半46.1の流れを最後方11番手から。直線入った時点でもまだ最後方で絶望的な位置。ここから33.1の脚で一気に差し切り、他馬が止まって見える程で最後は流す余裕すらあった。
アーリントンカップ
前半48.8後半45.3はマイルの重賞としては超スローペース。8番手を進んで直線進路ができるまで手間取ったこの馬にはかなり厳しい競馬だったが、上がりも32.4という並外れたキレを見せ勝利。一躍注目の的となった。
前走関屋記念は前残りの展開という事もあって6着。デムーロ騎手は左回りに敗因を求めていたように、右回りのここでもう一度見直したい。
ポテンシャルではもう少し上位の印をつけたいところだが、後方から行くタイプのため、どこかで上手く外に持ち出す必要があるし、開幕週で前が止まらないケースも考えてこの位置に。
★セルバーグ
スローに落とし込んでの逃げというより、早めにペースで逃げて後続に脚を使わせて自身はしぶとく粘るタイプ。
中京記念1着や小倉記念3着などはまさにそういうレースで好走した。(小倉記はかなりのハイペースだったが)。
ここ最近は大敗も多く、ハナが取れずに見せ場なく終わるか、取れても粘り切れずというレースも多く8番人気と伏兵的な扱いとなっている。
開幕週だけあって前を狙う馬は何頭かいるが、オーキッドロマンスは1600mという距離もあって消極的なレースでお茶を濁す可能性があるし、エエヤンもどちらかというと2番手でレースをしたいタイプ。
武豊騎手を配したこともあって、自分のレースができる可能性はある。この人気なら押えておきたい。
その他の注目馬
△サンライズロナウドは前走関屋記念はスタート今一つで後方からとなり、前残りの展開が厳しかった。今回は引き続き横山典弘騎手。中山重賞での頼もしさは随一でここは騎手の面でも推したい。
×オーキッドロマンス、×コラソンビートの3歳勢はマイルという事で人気を落としているが、実力自体は高く余裕があるなら押えておきたい。オッズ的に余裕がない場合は切りで検討。
京王杯オータムハンデ(土曜21時0分更新)
◎アスコリピチェーノが断然人気で馬券妙味は正直乏しいがその分信頼できる1頭。
◎-〇▲で堅実に待ち構えつつ、☆セルバーグあたりで楽しみたいです。
◎アスコリピチェーノ
〇ディオ
▲ディスペランツァ
△サンライズロナウド
☆セルバーグ
×オーキッドロマンス(オッズが許せば…)
×コラソンビート(オッズが許せば)
馬連:◎ー〇▲△穴××
想定ペース:ややハイ
最後まで読んでくださりありがとうございました!