2025年凱旋門賞にクロワデュノールが挑戦する事が正式に発表されました。
数々の日本馬が挑戦してきて未だ勝利に手が届かない凱旋門賞だけあって、これまで様々なローテが組まれてきました。
今回クロワデュノールは9月14日に行われる「プランスドランジュ賞(G3)」をステップにして凱旋門賞に挑みます。日本では凱旋門賞の前哨戦といえばニエル賞(G2)やフォア賞(G2)などが思い浮かぶ人が多いと思いますが、「プランスドランジュ賞(G3)」は一体どういったレースなのでしょうか?

今回はクロワデュノールが挑戦する「プランスドランジュ賞」について詳しく紹介していきます。
プランスドランジュ賞とは?


レース名 | プランスドランジュ賞 ( The Prix du Prince d’Orange ) |
競馬場 | パリロンシャン競馬場(フランス) |
格付け | G3 |
距離 | 芝2000m(10ハロン) |
出走条件 | 3歳以上 |
負担重量 | 定量 ・3歳(55kg) ・4歳以上(58kg) ・牝馬は1.5kg減 |
開催日 | 9月中旬(2025年は9/14〈日〉) |
賞金総額 | 7万3200ユーロ (1着賞金:3万6600ユーロ) |
プランスドランジュ賞はフランスのパリロンシャン競馬場で行われる芝2000mのG3競走です。
9月の中旬(2025年は9/14〈日〉)に開催され、凱旋門賞の前哨戦の一つとして地元フランスでも注目度の高いレースです。
去年までは3歳限定のレースでしたが、今年からは3歳以上の混合戦に変更され、より凱旋門賞の前哨戦としての意味合いは大きくなったと言えます。
日本では今回クロワデュノールが前哨戦として「プランスドランジュ賞」を選択したことで一躍注目が集まっています。



プランスドランジュ賞を前哨戦として凱旋門賞を制した馬は多くはありませんが、1990年にはソーマレズがこのローテーションで勝利を収めています。
他の前哨戦との比較
他に前哨戦との条件の違いも見てみましょう。
コース | 出走条件 | 凱旋門賞まで | 斤量 | |
(G3) | プランスドランジュ賞芝2000m | パリロンシャン3歳以上 | 中2週 | 4歳以上:58kg 牝馬:1.5kg減 | 3歳:55kg
ニエル賞 (G2) | パリロンシャン 芝2400m | 3歳 | 中3週 | 58kg 牝馬1.5kg減 |
ギヨームドルナノ賞 (G2) | ドーヴィル 芝2000m | 3歳 | 中7週 | 58kg 牝馬1.5kg減 |
フォア賞 (G2) | パリロンシャン 芝2400m | 4歳以上 | 中3週 | 58kg 牝馬1.5kg減 |
ヴェルメイユ賞 (G1) | パリロンシャン 芝2400m | 3歳以上 牝馬 | 中3週 | 3歳:55kg 4歳以上:59kg |
ここでは主に同じパリロンシャン競馬場で行われる前哨戦を中心に比較していますが、凱旋門賞は各国から強豪集まるため、前哨戦のローテーションは多岐に渡ります。
「天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念」のように格の高いG1を転戦する馬もいます。
プランスドランジュ賞の斤量はG3勝利馬は1kg、G2勝利馬は2kg、G1勝利馬は3kg増なので、クロワデュノールは58kgでの出走となります。ニエル賞も58kgなので斤量の差はありません。
では違いをいくつか見てみましょう。
「凱旋門賞までの期間が中2週」
他の前哨戦と比較すると、ややタイトな日程になりますが向こうでの滞在期間は短くなるというメリットも。
「出走条件が3歳以上」
これは2025年からの変更で3歳限定のニエル賞との違いとなっています。本番でいきなり古馬と激突するよりは前哨戦で一足先に古馬と対戦しておけるのはプラスに働くかも?
「芝2000m」
クロワデュノールがここを選んだ最大の理由として考えられそうなのが2000mという距離。凱旋門賞までのタイトな日程より、前哨戦を含め2400mを2走する消耗度を重く見た可能性は高そうです。



ちなみに日本のアロヒアリイが出走したギヨームドルナノ賞(G2)はドーヴィル競馬場の芝2000mという条件。
2023年にはエースインパクトがこのレースをステップに、無敗で凱旋門賞を制覇したことから、その位置づけが徐々に高まりつつあります。
過去5年の勝ち馬
年 | 調教国 | 勝ち馬 | 性齢 | タイム |
2024 | イギリス | オンブズマン | 牡3 | 2:11.42 |
2023 | フランス | オリゾンドレ | セ3 | 2:04.62 |
2022 | イギリス | ウエストウインドブローズ | 牡3 | 2:04.13 |
2021 | フランス | サイダバド | 牡3 | 2:06.09 |
2020 | フランス | シャシュナック | 牡3 | 2:06.09 |



今年(2025年)欧州中距離路線でトップクラスのオンブズマンもこのプランスドランジュ賞の勝ち馬です。
過去の日本馬の成績
年 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 着順 | 1着馬 |
1985 | シリウスシンボリ | 牡3 | A.レグリ | 6着 | ・カリエロール ・ロミルド (同着) |
プランスドランジュ賞に出走した日本馬は1985年シリウスシンボリの1頭のみです。
シリウスシンボリは日本ダービーを勝利したあとに約2年間にわたって欧州で戦った馬で、遠征して3戦目のレースでした。
残念ながら6頭中の6着と最下位でしたが、当時まだまだ珍しかった長期の海外遠征に挑戦した名馬です。
2025年の主な出走予定馬


ここでは2025年にプランスドランジュ賞に出走予定の有力馬を紹介します。
クロワデュノール


牡3 5戦4勝【4-1-0-0】
斉藤崇史厩舎
主な戦績
25年:日本ダービー(G1)1着
24年:ホープフルS(G1)1着
25年:皐月賞(G1)2着など
カランダカン


セ4 12戦6勝【6-5-1-0】
F.グラファール厩舎
主な戦績
25年:キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)1着
25年:サンクルー大賞(G1)1着
25年:ドバイシーマクラシック(G1)2着
24年:英チャンピオンS(G1)2着
24年:英インターナショナルS(G1)2着など
ロンシャン芝2000mのコース形態


ロンシャン芝2000mは向こう正面中程からのスタート。
スタートから高低差7mの上り坂(最大傾斜2.4%)が続き、更に3コーナの坂の頂点(1000m通過地点)までに3m上るため、前半の高低差は10mにも及びます。
3コーナーの坂の頂点(残り1400m地点)からは300m程下り坂(最大傾斜3%)。
3、4コーナー中間からパリロンシャン競馬場の名物であるフォルスストレート(偽りの直線)と呼ばれる250m程の直線が最後の直線前に待っています。
パリロンシャン競馬場の直線は坂こそありませんが、東京競馬場のほぼ同じくらいの533mの直線が待っています。
タフな坂越え、スピードが出過ぎると最後に響く下り坂、そしてこの長い直線とパリロンシャン競馬場はまさに馬の総合力が求められる舞台です。



凱旋門賞の芝2400mとは向こう正面の直線を走る距離が違うだけで、前哨戦としては十分だと考えられそうです。
より詳しいロンシャン競馬場の特徴は以下で紹介しています。参考にどうぞ。


まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はクロワデュノールが凱旋門賞の前哨戦として出走する「プランスドランジュ賞」について紹介いたしました。
凱旋門賞は世界最高峰の競走の1つだけあって、そのローテーションは多岐に渡ります。その中でプランスドランジュ賞をクロワデュノール陣営が選んだのは非常に興味深いですね。
これまでホープフルSに向けた「東京スポーツ杯2歳S」や日本ダービーに向けた「皐月賞」など、一度使って大一番に万全に持っていくのがこの馬のパターン。勝ち負けというより本番への試走という意味合いが大きそう。
いずれにしても本番に向けて夢が膨らむレースを期待見せて欲しいですね。



プランスドランジュ賞は2025年9月14日(日)に行われます。
今から当日が楽しみですね!