【京都記念】2冠牝馬チェルヴィニアの始動戦 京都芝2200mの特徴はこちら

【大井2000m】コースの特徴や傾向をわかりやすく解説【東京大賞典・帝王賞】

当ページのリンクには一部広告が含まれています。
大井競馬場 ダート2000m コースの特徴・傾向

大井競馬場は地方競馬最大規模の競馬場で、「東京シティ競馬 (TCK)」の愛称で親しまれています。

中でも大井2000mは「帝王賞」を始め「東京ダービー」や「ジャパンダートクラシック」などJpnIのビッグレースが3つも開催されるため、地方の枠を超え日本のダート競馬において非常に重要なコースになります。

Keibit

ここでは、大井競馬場のダート2000mの特徴や傾向をコース図を交えて解説していきます。

目次

大井2000mで開催される代表的なレース

  • 東京大賞典(G1)
  • 東京ダービー(JpnI)
  • 帝王賞(JpnI)
  • ジャパンダートクラシック(JpnI)
  • JBCクラシック(JpnI)(※持ち回り開催)

大井2000mの代表的なレースとしては、ダート競馬の一年を締めくくる「東京大賞典」が挙げられます。2011年に地方競馬として初めてとなる国際G1の格付けがされており、地方競馬の枠に収まらず日本中に注目されるレースになっています。

さらに、上半期のダートチャンピオン決定戦「帝王賞」も有名で、全国のダート強豪馬が集うため毎年ハイレベルな1戦となります。

この他にも、2024年に新たにダート3冠レースとして開催されるようになった「東京ダービー」や「ジャパンダートクラシック(旧ジャパンダートダービー)」などもあり、中央の競馬場を入れても、ここまでダートの大レースが行われる競馬場は存在しません。

大井競馬場のデータ詳細

大井競馬場 コース形態
右回りコース
大井競馬場 コース形態(左回り)
左回りコース
コース・外回り:(左/右)
・内回り:(外)
一周距離・外回り:1600m
・内回り:1400m
直線距離・外回り(右):386m
・内回り(右):286m
・外回り(左):300m
幅員25m
高低差0m
フルゲート・右回り:16頭
・左回り:12頭

まずは大井競馬場全体の特徴を紹介します。

大井競馬場は南関東4場で唯一の「右回り」コースがある競馬場です。またそれだけにとどまらず、2021年には左回りコースも新設され、現在は世界で唯一の左右両周りのコースになっています。

また「外回り」「内回り」があり、外回りは一周距離は1600m、内回りの1周距離は1400mとなっています。これは地方では門別・盛岡と並んで最大規模の大きさを持つ競馬場となります。

コースの高低差はなく平坦なため強気な仕掛けも目立ちます。

大井2000mのコースの特徴

大井ダート2000m 右
ダート2000m コース形態

南関東4場で唯一の右回りの競馬場

大井2000mは右回りコースを使用します。

スタート位置は直線入り口付近で1コーナまでの距離は500m程とかなり長めです。ポジション争いには余裕があり、序盤はスローで入ることが多いコース。

外回りコースは向こう正面も長く、レースの大半は直線ということもあり、他の地方競馬場とは違ってゆったりとしているのが特徴。

前半のスローペースや坂のない平坦コースということもあり、残り1000mあたりから一気にレースが動くことが多い。そのためスピードと持続力を求められる展開になりがち。

外回り(右回り)の直線距離の386mは南関東4場の中では最も長く、見応えは十分です。

枠順による有利不利が少なく、実力が発揮されやすい良コースになっています。

砂の入れ替えによる影響に注意(2023年10月)

大井競馬場はより安全な馬場を目指して2023年10月に本馬場の砂の入れ替えを行いました。

以前までは青森県産の海砂や宮城県産の山砂を使用していたが、今回新しく導入されたのは「オーストラリアアルバニー産の珪砂」という白い砂です。

この砂は説明によると硬度が高くシルト化(粘土質のような状態)しやすい砂質ため、排水性が高く馬場状態の悪化を防ぐ効果が期待できるということです。

また、クッション性を高めるため砂厚を「8センチ→10センチ」に変更しています。(※2024年12月から更なる砂厚変更を実施10センチ→9センチ)

これに伴って以前とレースの傾向が変わっているので注意が必要です。

具体的には排水性が高いため、サラサラな状態が保ちやすく、よりパワーが必要で時計の掛かる馬場になったという点。

タイムは依然と比較して1秒ほど遅くなっています。

同じオーストラリア産の砂を使用してる競馬場は「門別」、「船橋」、「園田」、「姫路」、「高知」でこれらの競馬場の実績で馬場適性を測れる可能性があります。

Keibit

あくまで安全性を重視した変更ですが、求められる適正が変わったので覚えておきたいですね。

(最新!)2024年12月1日から実地された更なる砂厚変更に注意

安全な馬場を目指して砂厚が変更された大井競馬場ですが、2024年12月に砂厚を再度変更されることが発表されました。

今回は「10センチ→9センチ」の変更で、公式の発表によると「排水性の向上と馬の負担軽減の両立を図るため」というものです。

ちなみに、このクッション砂9センチというのは「中央競馬全場のダートコースと同じ厚さ」になります。

変更間もないため傾向はまだまだ掴みにくいですが、極端にパワー寄りの時計のかかる馬場だったのが幾分改善したとみてよさそうです。

Keibit

現場の声なども聞きながら、より良い馬場を模索しているのかもしれませんね。

大井競馬場のコースレコード

以下は大井競馬場で行われるコース別のレコードタイムの一覧です。

距離タイム馬名
1000m57.7ノアヴィグラス
(2023)
1200m1:10.0ドンフランキー
(2023)
1400m1:23.8アガリスピード
(1977)
1500m1:31.5キクマツオー
(1980)
1600m1:37.2アジュディミツオー
(2006)
1700m1:43.2ムツヒカリ
(1977)
1800m1:49.6ミラクルレジェンド
(2011)
2000m2:00.4スマートファルコン
(2010)
2400m2:29.7グツドボーイ
(1977)
2600m2:42.8アグネスヒカリ
(1977)
2024年6月時点
Keibit

大井は時計の掛かる砂や砂厚の変更もあり、かなり昔の時代(1977・1980)のレコードが未だ更新されていないのが特徴ですね。
その当時かなりハイレベルだったことも理由の一つです。

東京大賞典過去10年のデータ

以下は東京大賞典の過去10年の1~3着馬の枠順・年齢・前走・前走着順です。

年/タイム着順年齢馬名前走前着順
23年
2.07.3

1着5牡6ウシュバテソーロBCクラシック5着
2着9牡6ウィルソンテソーロチャンピオンズC2着
3着6牡3ドゥラエレーデチャンピオンズC3着
22年
2.05.0

1着6牡5ウシュバテソーロカノープスS1着
2着2牡3ノットゥルノチャンピオンズC8着
3着5牡5メイショウハリオJBCクラシック5着
21年
2.04.1

1着9牡6オメガパフュームJBCクラシック2着
2着12牡7クリンチャーチャンピオンズC14着
3着5セ9ウェスタールンド浦和記念4着
20年
2.06.9
1着7牡5オメガパフュームJBCクラシック2着
2着14セ7カジノフォンテン勝島王冠競走1着
3着9セ8ウェスタールンド浦和記念3着

19年
2.04.9
稍重
1着9牡4オメガパフュームチャンピオンズC6着
2着10セ7ノンコノユメ勝島王冠競走2着
3着5牡4モジアナフレイバー勝島王冠競走1着
18年
2.05.9
1着5牡3オメガパフュームチャンピオンズC5着
2着13牡5ゴールドドリームMCS南部杯2着
3着2牡5ケイティブレイブチャンピオンズC11着
17年
2.04.2
1着13牡7コパノリッキーチャンピオンズC3着
2着3セ7サウンドトゥルーチャンピオンズC11着
3着12牡4ケイティブレイブチャンピオンズC4着
16年
2.05.8
1着11牡4アポロケンタッキーチャンピオンズC5着
2着8牡6アウォーディーチャンピオンズC2着
3着14セ6
サウンドトゥルーチャンピオンズC1着
15年
2.03.0
1着5セ5サウンドトゥルーチャンピオンズC3着
2着13牡6ホッコータルマエチャンピオンズC5着
3着4牡9ワンダーアキュートチャンピオンズC6着
14年
2.03.0
1着6牡5ホッコータルマエチャンピオンズC1着
2着7牡4コパノリッキーチャンピオンズC12着
3着13牡6サミットストーン浦和記念1着
東京大賞典過去10年の1~3着馬の枠順・年齢・前走・前走着順

中枠に良績傾向も大きな有利不利は感じられない

成績勝率連対率3着内率
1枠0-0-1-130.00%0.00%7.14%
2枠0-2-0-1313.33%13.33%
3枠2-0-2-1411.11%11.11%22.22%
4枠3-1-2-1315.79%21.05%31.58%
5枠2-1-1-1510.53%15.79%21.05%
6枠1-0-2-165.26%5.26%15.79%
7枠2-4-1-1210.53%31.58%36.84%
8枠0-2-1-170.00%10.00%15.00%
東京大賞典過去10年枠順別成績

東京大賞典は「4枠」が3勝、「2枠」、「5枠」、「6枠」が2勝づつ、「7枠」が1勝と、中程の枠が良績傾向。反対に「1枠」、「2枠」、「8枠」といった極端な枠は0勝と不振傾向にあるが、過去10年というデータなら許容範囲のバラつきともとれる。

枠順による評価の上げ下げは危険かもしれない。

前走チャンピオンズカップが30頭中18頭を占める

前走別成績では、過去10年では前走「チャンピオンズカップG1)」が、1~3着馬30頭のうち18頭と半分以上を占め、1着も6勝しています。

次いで「JBCクラシック(Jpn1)」が2勝と続き、東京大賞典のステップレースである「勝島王冠競走(S2)」、「浦和記念(Jpn2)」などは勝利はないものの馬券圏内に入っている。

ただ、近年では23年ウシュバテソーロが「ブリーダーズカップ(G1)」から優勝している。近年ダート実力馬の米国遠征も増えており、今後傾向が変わってくる可能性も十分あるので注意が必要です。

  • URLをコピーしました!
目次