今週は、3歳牝馬と古馬牝馬が激突する「エリザベス女王杯」。
今年は、有馬記念という輝かしい勲章を引っ提げてレガレイラが去年のリベンジに燃えています。2冠馬のエンブロイダリーこそ参戦していませんが、秋華賞の2着エリカエクスプレスと3着パラディレーヌは参戦。
人気薄にも油断ならない面子がズラリ。1強ムードに待ったをかける馬がいるのか、非常に楽しみな1戦となりました。
ここでは「2025年エリザス女王杯」のレース予想をしていきます。
2024年はスタニングローズが2年1カ月ぶりの勝利をG1で飾りました。
鞍上のC.デムーロ騎手の積極的なレースも印象的。


【2025エリザベス女王杯】レースのポイント




まずは「2025年エリザベス女王杯」のレースポイントから軽く見てみましょう。
- スタートから1コーナーまで約400mと長め。過去10年で8回がスローペースとゆったり流れやすい。
- 3~4コーナーにかけて一気に下る大きな坂。残り800m地点をきっかけにレースが動きやすい。
- 直線は403.7mと長めだが平坦。スピードの持続力が問われやすいコース。
- Bコース3週目で内側はやや痛みが目立つ馬場。
- 過去10年で最多の4勝のアイルランドT組【4-6-1-42】。オールカマー【2-1-0-13】、札幌記念【1-1-1-1】も好走率は高め。
- 過去10年で3歳【2-2-3-22】、4歳【6-5-5-48】と4歳馬がやや優勢。
- エリカエクスプレスの淀みない逃げが予想される。ただ距離2200mを意識して気持ち遅くなる可能性も。
更に詳しいコース傾向を知りたい場合は以下の記事を参考にしてみて下さい。


【2025エリザベス女王杯】有力馬ピックアップ


「★4.5」
レガレイラ
「★4.0」
エリカエクスプレス・パラディレーヌ
「★3.5」
ステレンボッシュ・ココナッツブラウン
「★3.0」
リンクスティップ・フェアエールング・セキトバイースト・シンリョクカ・カナテープ・ヴェルミセル


レガレイラ
10戦4勝 【4-0-1-5】と断然1番人気としてはやや物足りない成績に見えるが、これは積極的に牡馬クラシック路線へとチャレンジしてのもの。
ただ、スタート面で後手を踏みやすいため取りこぼしているレースも。
全てが噛み合ったとはいえ3歳での有馬記念制覇はこのメンバーでは抜きん出た実績。10戦中8戦が上がり最速という強烈な末脚も魅力。
中山に良績が集中しているものの、他競馬場の敗因はコース適正以外に依るものが大きい。
- ローズS(5着):最後方から脚を確かめるような競馬
- エリザベス女王杯(5着):直線で他馬と接触し窮屈に
- 宝塚記念(11着):骨折明け半年ぶりのレースでプラス10キロの過去最高体重
前走オールカマーはドゥラドーレスやヨーホーレイクといった骨っぽい相手に完勝。抜群の調教で、ここにきて充実期に入ったとみて良さそう。
エンブロイダリー、チェルヴィニア、シランケド、ブレイディヴェーグ辺りの強豪が別路線に回った事も追い風。
ただ、大舞台での1番人気で好走歴の少ない戸崎騎手や、当てにしづらいスタートといった不安要素もあるので、期待値としては物足りなさは正直ある。
エリカエクスプレス
秋の始動戦京成杯AHでは11着と人気を裏切ったが、着差は0.5秒差で古馬とのマイルのスピード勝負という事を考えれば許容範囲内。
前走、秋華賞では淀みないペースでレースを引っ張り2着と見事に巻き返した。今回も前走に引き続き武豊騎手の騎乗とペースコントロールが重要なこの馬としてはかなり心強い。
現状1800m~2000mのスピードの持続力勝負で最もパフォーマンスを出せそう。それゆえ200mの延長は不安要素ではあるが、単騎で行けそうなメンバー構成もあってここも軽視はできない。
前走でもずっと力んで走っていたとのことで、ここが多少なりとも改善するなら、前回以上の着順も取れてもおかしくないポテンシャルの持ち主。
パラディレーヌ
前走は課題だったスタートをクリアしたものの、腹を括っての後方待機勝負。8枠18番という事を考えれば有効な選択肢ではあったものの、やはり京都内回りコースのため上手く立ち回った2頭には及ばなかった。
今回は1枠1番で前走とは正反対の枠順。スタート次第ではリスクのある枠順。
2走前ローズS(8着)は「出遅れ+イン突き失敗」でのもので実力通り走れば3歳世代では上位の実力の持ち主。
鞍上の岩田望来騎手はつばき賞以来のコンビになる。当時はG1馬のアルマヴェローチェを優先していたが、故障したこともあり、ここで再度騎乗のチャンスが巡ってきた。
ある程度ペースが流れてくれれば、外に持ち出すチャンスも出てきそう。
ココナッツブラウン
古くは3歳のローズSの5着(勝馬はマスクトディーヴァ)などもあるココナッツブラウンが、圧巻だったのが3勝クラスの錦ステークス。
稍重馬場の中上がり32.8で2着に2馬身1/2差の快勝。騎乗していたの岩田望来騎手からも「末脚は一級品で、上のクラスでも通用する」とこのコメントも。
事実それを証明するかのようにクイーンSではアルジーヌにアタマ差の2着、札幌記念でもトップナイフの2着と重賞に入っても全く見劣らない。
Bコース3週目で内側の馬場が荒れてきているので、外から末脚を伸ばしたいこの馬にとってはプラス。
体重の増減が激しいため当日の様子には注意したい。おそらく輸送で減るだろうが、450キロ台までの馬体減ならあまり気にしなくて良さそう。
ステレンボッシュ
アスコリピチェーノとマイルで互角に渡り合い、オークスや香港ヴァーズでも好走するなど能力の非常に高い馬。
ゆったり走れる京都外回りも歓迎の口で、本来評価4.5くらいでも全くおかしくない馬なのだが、やはり今年になっての3戦が全て凡走と精彩を欠いているのが大きな不安点。
騎乗したジョッキーからはメンタル面を敗因に挙げられるなど、牝馬にありがちなスランプに陥っている印象。
バッサリも一つの選択肢だが、自分としてはこの馬の本来の競馬ができれば勝ちまで狙えると思っているので、現状の状態でも一定の敬意は払いたい。
去年は2年1カ月ぶりにスタニングローズが復活した舞台。この馬にもトンネルを抜けて欲しい。
その他の有力馬
評価3.0【★★★☆☆】
抑え候補の評価3.0はリンクスティップ、シンリョクカ、カナテープ、フェアエールング、セキトバイースト
、ヴェルミセルあたり。中にはかなり人気薄の馬もいるのでその辺りに期待したい。
リンクスティップは2歳時にも騎乗していたC.デムーロ騎手。乗り難しい馬のイメージだが力を出し切れば3歳世代の上位に迫れる存在。
フェアエールングはクイーンS(3着)もオールカマー(4着)も共に健闘。それらのレースで先着した馬が入るので影に隠れがちだが前日14番人気なら妙味は十分。
シンリョクカはしぶとくしわじわと伸びるタイプでポジション取りも重要になってきそう。去年は2番手から0.5秒差の4着。馬券圏内に入るか入らないかの微妙なラインにいる事が多いが、10番人気となれば抑え候補で一考。
カナテープは既に6歳だが、今年に入って力をつけてきて重賞に入っても即活躍。2200mという距離不安はあるので得意の末脚をいつ発揮させるのかが重要になってきそう。海外ジョッキーと相性のいいレースでもあるし、D.レーン騎手の手腕に期待。
セキトバイーストは淀みないペースになれば強みが出る。エリカエクスプレスの作り出すペースはマッチしそう。展開の助けは欲しい。
ヴェルミセルは古馬の長距離重賞路線で戦い続けている馬。前走3着は稍重馬場もこの馬にマッチしたが、京都大賞典という格の高いレースの素直に3着は評価したい。正直ここまで抑えるかは好みになりそう。
【2025エリザベス女王杯】最終レース予想


◎レガレイラは去年に引き続きの本命。馬券もリベンジと行きたい。
◎以外は人気薄でも十分通用しそうな混戦模様。
できるだけ期待値の高い馬が絡んで欲しいですね。
◎レガレイラ
〇エリカエクスプレス
▲パラディレーヌ
△ステレンボッシュ
△ココナッツブラウン
△リンクスティップ
△フェアエールング
×シンリョクカ
×カナテープ
×セキトバイースト
×ヴェルミセル
想定ペース:ミドル
最後まで読んで下さりありがとうございました。









