東京競馬場は日本ダービーを初めとして数多くのG1レースが開催される日本で最も有名な競馬場です。
ダートの1周の長さは1899mで、日本一の大きさを誇るコースとなっています。

ここでは、東京競馬場のダート160mの特徴や傾向をコース図を交えて解説について図を交えて解説していきます。
東京ダート1600mで開催される代表的なレース
- フェブラリーステークス(G1)
- 武蔵野ステークス(G3)
- ヒヤシンスステークス(L)
- オアシスステークス(L)
- グリーンチャンネルカップ(L)
東京ダート1600mの代表的なレースはやはり「フェブラリーステークス」です。中央競馬でその年の最初に行われるG1競走で、ダート重賞の中では最も歴史のあるレースです。
この他にはチャンピオンズカップ(G1)の前哨戦となる「武蔵野ステークス」が行われるコースでもあります。
東京ダート1600mのコースの特徴




芝スタートが最大の特徴


東京ダート1600mの最大の特徴は芝スタートであるということです。なお中央競馬のダートコースで芝スタートのコースは8つ存在しますが、東京は1600mのみになります。
この芝コースは150m程続きます。また芝の2コーナーを横切る形になるため、外枠の走る芝コースが内枠に比べやや長くなっています。これにより芝部分でスピードに乗りやすい外枠が有利と言われています。
この特殊な序盤以外はオーソドックで、広いダートコースを利用したワンターンコースになっています。最初のコーナーまでは640mとかなり長め。向正面中ほどまでは下り坂が続くため早いペースになりやすいのも特徴です。
最後の坂は芝コースより大きくよりさらにタフ
最後の直線は501.6mで日本一の長さを誇ります。これは2番目に長い中京の410.7mより90m程長いことになります。
また、芝コース同様直線には坂があり、その高低差は2.4mと一段階大きくさらにタフです。
これらの要素もあって、他のダートコースに比べて、差しや追い込みが決まりやすいのが特徴です。
スピードに乗りやすい序盤と、直線の大きな坂が待ち受けるコースで、スピードとタフさの総合力が問われる舞台となっています。



G1も行われるだけあって王道のコースと言えますね。
東京芝1600mデータ詳細
コース | 左回り |
一周距離(外回り) | 1899m |
直線距離 | 501.6m |
高低差 | 2.5m |
コースレコード | 1:33.5(デシエルト 2022 グリーンチャンネルC) |
東京ダート1600mで注目の枠順・脚質
枠 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
1枠 | 52-54-46-760 | 5.70% | 11.62% | 16.67% |
2枠 | 57-63-60-787 | 5.89% | 12.41% | 18.61% |
3枠 | 62-56-61-832 | 6.13% | 11.67% | 17.70% |
4枠 | 53-59-66-879 | 5.01% | 10.60% | 16.84% |
5枠 | 73-82-68-862 | 6.73% | 14.29% | 20.55% |
6枠 | 88-83-90-845 | 7.96% | 15.46% | 23.60% |
7枠 | 85-76-80-882 | 7.57% | 14.34% | 21.46% |
8枠 | 96-91-96-837 | 8.57% | 16.70% | 25.27% |
東京ダート1600mで注目の枠は「8枠」。勝率・連対率・3着内率全てでトップとなっています。「6枠」、「7枠」も優秀で芝コースを多く走れる外枠優勢の傾向にあります。ただクラスが上がるにつれ、この傾向も弱まるので注意。
脚質は「逃げ」、「先行」が優勢ですが、クラスが上がるにつれて「差し」も決まるようになってきて、重賞ではほとんど差は見られません。実力を発揮しやすいコース条件と言えそう。
枠順 | 8枠・6枠・7枠 |
脚質 | 逃げ・先行 |



重賞クラスでは内外それほど差はないので、内枠だからと嫌いすぎないようにしたいですね。
その他の東京競馬場のコース
フェブラリーS過去10年のデータと傾向
以下はフェブラリーSの過去10年の1~3着馬の枠順と前走・前走着順です。
年 | 着順 | 枠 | 馬名 | 人気 | 前走 | 前着順 |
---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 9 | ペプチドナイル | 11人気 | 東海S | 6着 | |
2着 | 7 | ガイアフォース | 5人気 | チャレンジC | 6着 | |
3着 | 8 | セキフウ | 13人気 | 兵庫GT | 5着 | |
1着 | 7 | レモンポップ | 1人気 | 根岸S | 1着 | |
2着 | 15 | レッドルゼル | 3人気 | JBCスプリント | 4着 | |
3着 | 6 | メイショウハリオ | 4人気 | 東京大賞典 | 3着 | |
1着 | 6 | カフェファラオ | 2人気 | チャンピオンズC | 11着 | |
2着 | 15 | テイエムサウスダン | 5人気 | 根岸S | 1着 | |
3着 | 11 | ソダシ | 4人気 | チャンピオンズC | 2着 | |
21年 | 1着 | 3 | カフェファラオ | 1人気 | チャンピオンズC | 6着 |
2着 | 10 | エアスピネル | 9人気 | チャンピオンズC | 7着 | |
3着 | 7 | ヴェルトライゼンデ | 8人気 | 根岸S | 2着 | |
20年 | 1着 | 12 | モズアスコット | 1人気 | 根岸S | 1着 |
2着 | 15 | ケイティブレイブ | 16人気 | 川崎記念 | 6着 | |
3着 | 9 | サンライズノヴァ | 3人気 | 武蔵野S | 5着 | |
19年 | 1着 | 6 | インティ | 1人気 | 東海S | 1着 |
2着 | 3 | ゴールドドリーム | 2人気 | 東京大賞典 | 2着 | |
3着 | 2 | ユラノト | 8人気 | 根岸S | 2着 | |
18年 | 1着 | 12 | ノンコノユメ | 4人気 | 根岸S | 1着 |
2着 | 14 | ゴールドドリーム | 1人気 | チャンピオンズC | 1着 | |
3着 | 6 | インカンテーション | 6人気 | 東京大賞典 | 7着 | |
17年 | 1着 | 3 | ゴールドドリーム | 2人気 | チャンピオンズC | 12着 |
2着 | 9 | ベストウォリアー | 5人気 | 根岸S | 2着 | |
3着 | 10 | カフジテイク | 1人気 | 根岸S | 1着 | |
16年 | 1着 | 14 | モーニン | 2人気 | 根岸S | 1着 |
2着 | 7 | ノンコノユメ | 1人気 | チャンピオンズC | 2着 | |
3着 | 4 | アスカノロマン | 7人気 | 東海S | 1着 | |
15年 | 1着 | 4 | コパノリッキー | 1人気 | 東海S | 1着 |
2着 | 14 | インカンテーション | 5人気 | 東海S | 3着 | |
3着 | 10 | ベストウォリアー | 3人気 | チャンピオンズC | 11着 |
1番人気が10回中8回は馬券圏内に入り信頼度高め
成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
1番人気 | 5-2-1-2 | 50.00% | 70.00% | 80.00% |
2番人気 | 3-1-0-6 | 30.00% | 40.00% | 40.00% |
3番人気 | 0-1-2-7 | 0% | 10.00% | 30.00% |
4~6番人気 | 1-4-3-22 | 3.33% | 16.67% | 26.67% |
7~9番人気 | 0-1-3-26 | 0% | 3.33% | 13.33% |
10番人気~ | 1-1-1-65 | 1.47% | 2.94% | 4.41% |
フェブラリーSの特徴としては1番人気、2番人気の信頼度が高いことです。
特に1番人気は過去10年で【5-2-1-2】で勝率は50%、連対率なら70%、3着以内なら80%と非常に高い割合で好走しています。ちなみに馬券圏外となったのは、24年オメガギネス(14着)と22年レッドルゼル(6着)です。
2番人気も【3-1-0-6】で勝率は30%と高め。1番人気2番人気どちらも馬券に絡まなかった年は24年のみとなっています。
直近の24年が「11番人気→5番人気→13番人気」とかなり人気薄決着のため、やや印象は薄れたが基本的には上位人気が実力を発揮しやすいレースになっています。
勝ち馬が出ているのは「根岸S」「チャンピオンズC」「東海S」の3レースのみ
成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
根岸S | 4-2-3-42 | 7.84% | 11.76% | 17.65% |
チャンピオンズC | 3-3-2-9 | 17.65% | 35.29% | 47.06% |
東海S | 3-1-1-15 | 15.00% | 20.00% | 25.00% |
東京大賞典 | 0-1-2-16 | 0% | 5.26% | 15.79% |
川崎記念 | 0-1-0-13 | 0% | 7.14% | 7.14% |
JBCスプリント | 0-1-0-3 | 0% | 25.00% | 25.00% |
チャレンジC | 0-1-0-0 | 0% | 100% | 100% |
武蔵野S | 0-0-1-2 | 0% | 0% | 33.33% |
兵庫GT | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
まず注意しておきたいのが2025年から東海SとプロキオンSの開催時期や条件が実質入れ替えとなっている事。そのため2025年からは東海Sの前走別成績はプロキオンSの前走別成績として見る必要があります。
過去10年の前走別成績を見てみると、勝ち馬が出ているのは「根岸S」、「チャンピオンズC」、「東海S」の3レースのみ。その他のレースは2着、3着馬が出るのみにとどまっています。
この中で最注目は「チャンピオンズC組」の好走率の高さ。3着内率は47.06%と高い確率です。根岸Sや東海Sとは違い少し間隔が空きますが、割り引きは殆ど必要なさそう。
1400mという距離もあって「根岸S組」からは過去10年で51頭とかなりの数が出走しています。ただ、根岸S組は1着か2着と好走した馬だけしか馬券圏内にきていないため、前走根岸S組の1着・2着馬に注目と言ってもいいかも。
「東海S組」は同じくらいの出走数の東京大賞典や川崎記念と比較しても、好走率はかなり高めになっています。