ジャンタルマンタルが圧勝で3歳マイル王 直線の攻防の振り返りはこちら

【香港国際競走】シャティン競馬の特徴や傾向をわかりやすく解説【香港チャンピオンズデー】

【香港国際競走】シャティン競馬の特徴や傾向をわかりやすく解説【香港チャンピオンズデー】

香港国際競走は12月に香港のシャティン(沙田)競馬場で施行される4つの国際招待競走の総称です。4つの各競走は以下の条件で行われます。

  • 香港ヴァーズ(G1)  2400m
  • 香港スプリント(G1) 1200m
  • 香港マイル(G1) 1600m
  • 香港カップ(G1) 2000m

香港チャンピオンズデーは同じくシャティン(沙田)競馬場で4月に3つのG1が開催される日の総称です。3つの各競走は以下の条件で行われます。

  • チェアマンズスプリントプライズ(G1) 1200m
  • チャンピオンズマイル(G1) 1600m
  • クイーンエリザベス2世カップ(G1) 2000m

毎年各国から強豪馬達が集いますが、特に日本調教馬は輸送距離も近く、各競走に積極的に参戦しています。

Keibit

今回は香港国際競走・香港チャンピオンズデーが開催されるシャティン競馬場のコースの特徴や傾向を詳しく紹介していきます。

目次

シャティン競馬場の特徴

シャティン競馬場 コース形態

右回りの楕円形コースで国際G1のフルゲートは14頭

シャティン競馬場は香港にある2つの競馬場の内の1つで、香港のほぼ全ての重賞が施行されています。

右回りの楕円形のコースで、2コーナーと4コーナーの奥にそれぞれ長いポケットがあるのが特徴的な競馬場です。

メイントラックの1周距離は約1900mで、京都の外回りコースと同じくらいの規模です。

直線の長さは430m。これは京都外回りの直線404mよりは少し長く、阪神外回りの直線473.6mよりは少し短いレベル。芝コースの幅員は30.5m国際G1のフルゲートは14頭に設定されています。

なお内側にはオールウェザーのコースもありますが、こちらはローカル戦でのみ使用されます。

起伏も大きくなく癖のないコース

シャティン競馬場の起伏ですが、2コーナーから3コーナーのかけて緩やかな登り坂、そして3コーナーからゴールにかけて緩やかな下り坂があります。どちらも起伏は大きくなく癖のないコースです。

日本の競馬場なら「直線の急坂のない阪神外回り」といった感じで紛れが少なく実力勝負になりやすい傾向にあります。

芝は洋芝で時計は少しかかる

シャティン競馬場の芝には暖地型の西洋芝であるバミューダグラスが主に使用されており、いわゆる「洋芝」の競馬場です。

香港カップ(2000m)の勝ち時計は2:00:50~2:02:00あたりで日本の馬場より少し時計がかかるとみていいでしょう。(コースレコードはウインブライトの1:58:84)

ちなみにドバイの「メイダン競馬場」も同じバミューダグラスが使われており芝質は非常に似ています。洋芝ではありますが、欧州ほどソフトではないので「野芝」が主戦場の日本馬でも力を発揮しやすい馬場と言えます。

ただ亜熱帯性気候に属する香港は高温多湿で、特に春に行われるレースでは雨が多いので馬場適正に注意が必要です。

香港国際競走の4つのレースの特徴と傾向

ここではシャティン競馬場で行われる香港国際競走で施行される4つのレースとそれぞれのコースの特徴について紹介します。

香港ヴァーズ 芝2400m

シャティン競馬場 2400m
芝2400m

芝2400m 3歳以上 2000万香港ドル 15時10分発走予定

2000年にG1レースに昇格した香港ヴァーズは2400mのレースです。香港の競走日程では2400mは最長距離であり、2400mの重賞もこのレースを含め3つしか行われない。

そのため日本や欧州の馬が特に活躍しやすいレースです。

なお歴代の調教国別の勝ち数は以下のようになっています。(G1昇格後のみ参照)

  • フランス:7勝
  • 日本:5勝
  • イギリス:5勝
  • アイルランド:3勝
  • 香港:2勝
  • UAE:1勝

スタートは4コーナーを回った直線入り口あたり。最初のコーナーまでの距離は500m程あるので、ポジション争いはそこまで激しくならず、スローペースになりやすい傾向にあります。

3コーナーから緩やかな下り坂が最後まで続く事もあって、残り800mからのロングスパート戦になることも多い。

シャティンの時計のかかる馬場も相まってスピードの持続力とスタミナ両方が問われるレースです。

2023香港ヴァーズの日本出走予定馬

ジェラルディーナ  牝5 W.ビュイック騎手 斉藤崇史厩舎
ゼッフィーロ    牡4 D.レーン騎手 池江泰寿厩舎
レーベンスティール 牡3 J.モレイラ騎手 田中博康厩舎

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今年本格化を果たしたゼッフィーロや、前走皐月賞馬ソールオリエンスを負かした3歳馬レーベンスティールなど楽しみなメンツが挑戦します。

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海外勢ではアイルランドのヴェルメイユ賞の勝ち馬でBCフィリー&メアターフクビ差2着のウォームハートが強敵。
なお地元馬で有力視されていたロシアンエンペラーは回避を発表しています。

過去5年の香港ヴァーズの勝ち馬

調教国勝ち馬性齢タイム
2022年日本ウインマリリン牝52:27.53
2021年日本グローリーヴェイズ牡62:27.07
2020年アイルランドモーグル牡32:27.21
2019年日本グローリーヴェイズ牡42:24.77
2018年香港エグザルタントセン42:26.56

香港スプリント 芝1200m

シャティン競馬場 1200m
芝1200m

芝1200m 3歳以上 2000万香港ドル 15時50分発走予定

香港スプリントは日本馬にとって最難関とも言えるレースです。地元香港の短距離レースでの強さは目を見張るものがあり、2012年、2013年とロードカナロアが連覇するまでは全く勝負にならない状態が続きました。一部では「凱旋門賞より難易度が高い」という声もあったほどです。

以下は歴代の調教国別の勝ち数です。(G1昇格後のみ参照)

  • 香港:17勝
  • 日本:3勝
  • 南アフリカ:1勝

コース形態としては向こう正面半ばからのスタートになり、コーナーまでの距離が約300mと短めで序盤から激しいポジション争いが繰り広げられます。

3コーナまでは緩やかながらも坂があるので、スタートダッシュの速さが重要になってきます。

2023香港スプリントの日本出走予定馬

ジャスパークローネ 牡4 川田将雅騎手 森秀行厩舎
マッドクール    牡4 C.デムーロ騎手 池添学厩舎

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マッドクール、ジャスパークローネ共に今秋スプリンターズSの好走馬。
ただ例年ハイレベルな戦いになるだけにやや実績的には心配な面も…

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断然の1番人気は今年【7-2-0-0】と驚異的な成績の地元馬ラッキースワイネス。
去年の香港スプリントの覇者ウェリントンなども要注意。

過去5年の香港スプリントの勝ち馬

調教国勝ち馬性齢タイム
2022年香港ウェリントンセン61:08.76
2021年香港スカイフィールドセン51:08.66
2020年日本ダノンスマッシュ牡51:08.45
2019年香港ビートザクロックセン61:08.12
2018年香港ミスタースタニングセン61:08.85

香港マイル 芝1600m

シャティン競馬場 1600m
芝1600m

芝1600m 3歳以上 2500万香港ドル 17時00分発走予定

香港マイルもスプリントと同じく短距離に定評のある地元香港馬が猛威を振るうレースです。例によって、歴代の調教国別の勝ち数を見てみましょう。(G1昇格後のみ参照)

  • 香港:17勝
  • 日本:4勝
  • ニュージーランド:1勝
  • UAE:1勝

スタートは2コーナーの奥ポケットからのスタートになるため歓声が届きにくく、気性の難しい馬にとってはありがたい。コーナーまで700m以上あるため隊列はスムーズに決まりやすく枠順の優劣はそこまでありません。

純粋なスピード勝負になりやすいですが、やはり時計のかかる馬場の適正は欲しいところ。

2023香港マイルの日本出走予定馬

セリフォス   牡4 川田将雅騎手 中内田充正厩舎
ソウルラッシュ 牡5 J.モレイラ騎手 池江泰寿厩舎
ダノンザキッド 牡5 北村友一騎手 安田隆行厩舎
ディヴィーナ  牝5 C.デムーロ騎手 友道康夫厩舎
ナミュール   牝4 W.ビュイック騎手 高野友和厩舎

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今年はマイルCSにも出走したメンバーが数多く参戦します。
中でも少し時計のかかる馬場にも適性があるソウルラッシュは注目の1頭になりそう。

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地元馬では獲得賞金世界最高記録を持つゴールデンシックスティが3回目の香港マイル制覇に向けて出走予定。
既に8歳とは言え成績に陰りは見られずかなり強力な1頭です。

過去5年の香港マイルの勝ち馬

調教国勝ち馬性齢タイム
2022年香港カルフォルニアスパングルセン41:33.41
2021年香港ゴールデンシックスティセン61:33.86
2020年香港ゴールデンシックスティセン51:33.45
2019年日本アドマイヤマーズ牡31:33.25
2018年香港ビューティージェネレーションセン61:33.52

香港カップ 芝2000m

シャティン競馬場 2000m
芝2000m

芝2000m 3歳以上 3400万香港ドル 17時40分発走予定

香港国際競走の4つのG1の中で香港カップはメインとなるレースです。総賞金額も3400万香港ドル(日本円で約6億1200万円 ※1香港ドル=約18円で換算した場合)とかなりの高額。世界各国から中距離自慢の強豪達が参戦し毎年ハイレベルな戦いになります。

歴代の調教国別の勝ち数は以下になります。(G1昇格後のみ参照)

  • 香港:8勝
  • 日本:6勝
  • フランス:3勝
  • イギリス:2勝
  • UAE:2勝
  • アイルランド:1勝
  • 南アフリカ:1勝

香港競馬のレベルも年々上がってきており、近年では地元香港と日本の馬の活躍が特に目立ちます。

今回紹介する4つのレースのなかで最も注意が必要なのがこの2000mです。ゴール少し手前からのスタートになるため、最初のコーナーまで約200m程しかありません。

そのためポジション争いは激化しやすく、外枠に入った逃げ・先行馬は外々を回らされないためにもスタートが重要になってきます。シャティン競馬場のコースは比較的枠順に左右されないものが多いですが、この2000mでは内枠が有利になります。

2023香港カップの日本出走予定馬

ヒシイグアス   牡7 J.モレイラ騎手 堀宣行厩舎
プログノーシス  牡5 川田将雅騎手 中内田充正厩舎
ローシャムパーク 牡4 D.レーン騎手 田中博康厩舎

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プログノーシスは春のクイーンエリザベス2世カップ2着に続いての香港の参戦です。
ローシャムパークも重賞連勝で本格を果たしここは要注目の存在になります。

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地元香港からは中距離最強馬ロマンチックウォリアーが登場!今秋オーストラリアに遠征し、コックスプレートを制覇するなど勢いはとどまることを知りません。
アイルランドからは22愛チャンピオンSの勝ち馬ルクセンブルクと国際G1にふさわしい強敵が出走予定です。

過去5年の香港カップの勝ち馬

調教国勝ち馬性齢タイム
2022年香港ロマンチックウォリアーセン41:59.70
2021年日本ラヴズオンリーユー牝51:33.86
2020年日本ノームコア牝51:33.45
2019年日本ウインブライト牡51:33.25
2018年香港グロリアスフォーエバーセン41:33.52

香港国際競走歴代日本馬成績まとめ

以下は香港国際競走に挑戦した歴代日本馬の成績です。なお香港カップ、香港マイル、香港スプリント、香港ヴァーズ別でまとめています。

香港ヴァーズ歴代日本馬成績まとめ

香港ヴァーズ:5勝(国際G1格付け以前も含める)

馬名性齢着順前走
22年ウインマリリン牝51エリザベス女王杯2着
グローリーヴェイズ牡73札幌記念6着
21年グローリーヴェイズ牡61オールカマー3着
ステイフーリッシュ牡65福島記念4着
19年グローリーヴェイズ牡51京都大賞典6着
ラッキーライラック牝42エリザベス女王杯1着
ディアドラ牝54英チャンピオンS3着
18年リスグラシュー牝52エリザベス女王杯1着
クロコスミア牝410エリザベス女王杯2着
17年トーセンバジル牡53京都大賞典2着
キセキ牡39菊花賞1着
16年サトノクラウン牝41天皇賞秋14着
ヌーヴォレコルト牝54レッドカーペットH1着
スマートレイアー牝65府中牝馬3着
14年カレンミロティックセ65宝塚記念2着
13年アスカクリチャン牡67アルゼンチン共和国杯1着
12年ジャガーメイル牡82ジャパンカップ10着
11年トレイルブレイザー牡46ジャパンカップ4着
10年ジャガーメイル牡64ジャパンカップ4着
09年ジャガーメイル牡54アルゼンチン共和国杯5着
08年ジャガーメイル牡43アルゼンチン共和国杯2着
06年ソングオブウインド牡34菊花賞1着
アドマイヤメイン牡38菊花賞3着
05年シックスセンス牡32菊花賞4着
01年ステイゴールド牡71ジャパンカップ4着
99年ローゼンカバリー牡67アルゼンチン共和国杯8着
97年エイシンサンサン牝512エリザベス女王杯3着
95年タニノクリエイト牡34菊花賞14着
94年エイシンテネシー牝54ドンカスターS2着
1994年は香港国際ヴァーズという名称で開催、1996年にG2昇格、2000年には香港ヴァーズに変更、G1に昇格

香港スプリント歴代日本馬成績まとめ

香港スプリント:3勝

馬名性齢着順前走
22年メイケイエール牝45スプリンターズS14着
ナランフレグ牡610スプリンターズS3着
ジャンダルム牡712スプリンターズS1着
レシステンシア牝513安田記念11着
21年レシステンシア牝42スプリンターズS2着
ダノンスマッシュ牡68スプリンターズS6着
ピクシーナイト牡3中止スプリンターズS1着
20年ダノンスマッシュ牡51スプリンターズS2着
タワーオブロンドン牡513京王杯スプリングC8着
19年ダノンスマッシュ牡48スプリンターズS3着
18年ファインニードル牡58スプリンターズS1着
17年レッツゴードンキ牡56スワンS3着
ワンナイスムーン牝412スプリンターズS3着
16年ビッグアーサー牡510スプリンターズS12着
レッドファルクス牡512スプリンターズS1着
15年ミッキーアイル牡47スプリンターズS4着
ストレイトガール牝69スプリンターズS1着
サクラゴスペル牡712スプリンターズS2着
14年ストレイトガール牝53スプリンターズS2着
スノードラゴン牡68スプリンターズS1着
リトルゲルダ牝514セントウルS1着
13年ロードカナロア牡51スプリンターズS1着
12年ロードカナロア牡41スプリンターズS1着
カレンチャン牝57スプリンターズS2着
11年カレンチャン牝45スプリンターズS1着
パドトロワ牡414スプリンターズS2着
09年ローレルゲレイロ牡513スプリンターズS1着
08年ローレルゲレイロ牡48マイルチャンピオンシップ5着
トウショウカレッジ牡69オーロC2着
06年シーイズトウショウ牝610スプリンターズS8着
メイショウボーラー牡5中止スワンS9着
05年アドマイヤマックス牡611マイルチャンピオンシップ6着
04年サニングデール牡57JBCスプリント3着
カルストンライトオ牡614スプリンターズS1着
02年ショウナンカンプ牡410スワンS1着
ビリーヴ牝412スプリンターズS1着
01年ダイタクヤマト牡712スワンS7着
メジロダーリング牝513JBCスプリント13着
2000年にG3昇格、2001年にG2昇格、2002年にG1昇格

香港マイル歴代日本馬成績まとめ

香港マイル:4勝(国際G1格付け以前も含める)

馬名性齢着順前走
22年ダノンスコーピオン牡66マイルチャンピオンシップ
11着
シュネルマイスター牡49マイルチャンピオンシップ5着
サリオス牡5取消マイルチャンピオンシップ14着
21年サリオス牡43マイルチャンピオンシップ6着
インディチャンプ牡65マイルチャンピオンシップ4着
ヴァンドギャルド牡56BCマイル12着
ダノンキングリー牡58毎日王冠2着
20年アドマイヤマーズ牡43マイルチャンピオンシップ3着
19年アドマイヤマーズ牡31富士S9着
ノームコア牝44富士S1着
ペルシアンナイト牡55マイルチャンピオンシップ3着
インディチャンプ牡47マイルチャンピオンシップ4着
18年ヴィブロス牝52天皇賞秋8着
ペルシアンナイト牡45マイルチャンピオンシップ2着
モズアスコット牡47マイルチャンピオンシップ13着
17年サトノアラジン牡611マイルチャンピオンシップ11着
16年ロゴタイプ牡65天皇賞秋5着
サトノアラジン牡57マイルチャンピオンシップ7着
ネオリアリズム牡59マイルチャンピオンシップ3着
15年モーリス牡41マイルチャンピオンシップ1着
ダノンプラチナ牡37富士S1着
フィエロ牡69マイルチャンピオンシップ2着
14年グランプリボス牡63マイルチャンピオンシップ6着
ワールドエース牡54マイルチャンピオンシップ8着
フィエロ牡56マイルチャンピオンシップ2着
ハナズゴール牝58ジョッキークラブマイル9着
12年サダムパテック牡46マイルチャンピオンシップ1着
グランプリボス牡512マイルチャンピオンシップ2着
11年アパパネ牝413エリザベス女王杯3着
10年エイシンフォワード牡54マイルチャンピオンシップ1着
08年スーパーホーネット牡55マイルチャンピオンシップ2着
07年コンゴウリキシオー牡59毎日王冠6着
06年ダンスインザームード牝512マイルチャンピオンシップ2着
05年ハットトリック牡41マイルチャンピオンシップ1着
アサクサデンエン牡66天皇賞秋4着
04年デュランダル牡55マイルチャンピオンシップ1着
テレグノシス牡514マイルチャンピオンシップ3着
03年ローエングリン牡43天皇賞秋13着
アドマイヤマックス牡44スプリンターズS3着
テレグノシス牡47マイルチャンピオンシップ14着
02年トウカイポイントセ63マイルチャンピオンシップ1着
アドマイヤコジーン牡64マイルチャンピオンシップ7着
01年エイシンプレストン牡41マイルチャンピオンシップ2着
ゼンノエルシド牡414マイルチャンピオンシップ1着
99年ミッドナイトベット牡48マイルチャンピオンシップ13着
98年ロイヤルスズカ牡54マイルチャンピオンシップ10着
97年シンコウキング牡63マイルチャンピオンシップ16着
96年ドージマムテキ牡62マイルチャンピオンシップ4着
95年ドージマムテキ牡55マイルチャンピオンシップ6着
94年ゴールドマウンテン牡58マイルチャンピオンシップ10着
93年トモエリージェント牡514根岸2着
93年1ホクセイシプレー牡514中山記念14着
1993年は香港国際ボウルという名称で開催、1994年にG3に昇格、1995年にG2に昇格、1999年には香港マイルに変更、2000年以降はG1に昇格
  1. 92年12月開催が93年4月に順延された ↩︎

香港カップ歴代日本馬成績まとめ

香港カップ:8勝(国際G1格付け以前も含める)

馬名性齢着順前走
22年ダノンザキッド牡42マイルチャンピオンシップ2着
ジオグリフ牡36天皇賞秋9着
ジャックドール牡47天皇賞秋4着
レイパパレ牝59毎日王冠4着
パンサラッサ牝510天皇賞秋2着
21年ラヴズオンリーユー牝51BCフィリー&メアターフ1着
ヒシイグアス牡52天皇賞秋5着
レイパパレ牝46エリザベス女王杯6着
20年ノームコア牝51エリザベス女王杯16着
ウインブライト牡62天皇賞秋10着
ダノンプレミアム牡54天皇賞秋4着
19年ウインブライト牡51天皇賞秋8着
18年ディアドラ牝52府中牝馬2着
サングレーザー牡44天皇賞秋2着
ステファノス牡79天皇賞秋9着
17年ネオリアリズム牡63天皇賞秋13着
ステファノス牡64天皇賞秋9着
スマートレイアー牝75エリザベス女王杯6着
16年モーリス牡51天皇賞秋1着
ステファノス牡53天皇賞秋3着
ラブリーデイ牡64天皇賞秋9着
クイーンズリング牝49エリザベス女王杯1着
エイシンヒカリ牡510天皇賞秋10着
15年エイシンヒカリ牡41天皇賞秋9着
ヌーヴォレコルト牝42エリザベス女王杯2着
ステファノス牡410天皇賞秋2着
サトノアラジン牡411マイルチャンピオンシップ4着
14年アルキメデス牡57中山記念2着
13年トウケイヘイロー牡42天皇賞秋10着
09年クイーンスプマンテ牝510エリザベス女王杯1着
07年シャドウゲイト牡55天皇賞秋13着
06年アドマイヤムーン牡32天皇賞秋3着
ディアデラノビア牝47エリザベス女王杯3着
04年ダンスインザムード牝313マイルチャンピオンシップ2着
03年エイシンプレストン牡67天皇賞秋4着
マグナーテンセ713マイルチャンピオンシップ10着
02年エイシンプレストン牡55マイルチャンピオンシップ2着
01年アグネスデジタル牡41天皇賞秋1着
99年エアジハード牡4取消マイルチャンピオンシップ1着
98年ミッドナイトベット牡41カシオペアS1着
97年サイレンススズカ牡35マイルチャンピオンシップ15着
96年シーズグレイス牝39エリザベス女王杯3着
95年フジヤマケンザン牡71富士S1着
94年フジヤマケンザン牡64ジャパンカップ11着
93年ナリタチカラ牡57天皇賞秋5着
1993年は香港国際C(G3)として、1994年~1998年は香港国際C(G2)として、1999年以降は香港C(G1)として開催

2024香港チャンピオンズデーの3つのレースの特徴と傾向

シャティン競馬場では香港国際競走と並んで香港チャンピオンズデーという香港競馬の一大イベントが行われます。

香港チャンピオンズデーとは4月の最終週の日曜日に3つのG1が開催される日の総称です。この時期は香港競馬では下半期にあたるため、各距離の下半期の王者を決めるレースとなる重要なレースとなります。

行われるG1競走の内訳は「1200mのチェアマンズスプリントプライズ」、「1600mのチャンピオンズマイル」「2000mのクイーンエリザベス2世カップ」

コースは香港国際競走と同じなので各レースの特徴について解説します。

チェアマンズスプリントプライズ 芝1200m

シャティン競馬場 1200m
芝1200m

芝1200m 3歳以上 2200万香港ドル 15時50分発走予定

チェアマンズスプリントプライズは2016年にグローバル・スプリント・チャレンジの対象競走になるのをきっかけに国際G1に昇格した香港の下半期のスプリント王者を決めるレースです。

そのため日本の競馬ファンにとってはまだなじみの薄いレースになります。

なお歴代の調教国別の勝ち数は以下のようになっています。(G1昇格後のみ参照)

  • 香港:7勝
  • オーストラリア:1勝

見ての通り香港勢が圧倒的な成績を残しています。香港の一流スプリンターの壁が厚く、日本馬は過去4頭が参戦し、2016年のファインニードルの4着が最高着順となっています。

2024チェアマンズスプリントプライズの日本出走予定馬

マッドクール  牡5 坂井瑠星騎手 池添学厩舎
サンライズロナウド  牡5 D.レーン騎手 安田翔伍厩舎

Keibit

高松宮記念で初G1制覇を果たしたマッドクールが参戦。
昨年の香港カップでは馬体重減も影響して力を出せず。改めて今回に期待です。

Keibit

地元香港馬ではカリフォルニアスパングルに注目!
長らくマイル路線で活躍していた本馬は距離短縮して2連勝。前走メイダンのアルクオーツスプリント(G1)では香港短距離の層の厚さを見せつけています。

過去5年のチェアマンズスプリントプライズの勝ち馬

調教国勝ち馬性齢タイム
2023年香港ラッキースワイネスセ41:08.38
2022年香港ウェリントンセ51:08.09
2021年香港ウェリントンセ41:08.64
2020年香港ミスタースタニングセ71:08.40
2019年香港ビートザクロックセ41:08.26

チャンピオンズマイル 芝1600m

シャティン競馬場 1600m
芝1600m

芝1600m 3歳以上 2200万香港ドル 16時00分発走予定

チャンピオンズマイルは2005年に国際競走になり、2008年に国際G1に昇格した香港の下半期のマイル最強馬決定戦です。

歴代の調教国別の勝ち数は以下のようになっています。(G1昇格後のみ参照)

  • 香港:15勝
  • 日本:1勝
  • 南アフリカ:1勝

こちらも香港馬が圧倒的有利という状況。この圧倒的アウェーの中勝利をもぎ取った馬は過去に2頭のみ。

1頭目は南アフリカのバラエティクラブ。地元で2度年度代表馬に選ばれ、果敢に気海外に挑戦してドバイのゴドルフィンマイルと同レース(2014年)を連勝した名馬。

2頭目は日本のモーリス。日本では安田記念、マイルCS、天皇賞秋、香港では香港マイル、香港カップ、そして同レース(2016年)を勝つなど1600m~2000mで無類の強さを誇っていました。

これらを考えると壁を打ち破るには相当な実力馬でないと厳しいレース。とはいえ日本馬の挑戦は2023年までで4頭とまだまだ少ないのでこれから傾向が変わっていく可能性は大いにある。

2024チャンピオンズマイルの日本出走予定馬

オオバンブルマイ  牡4 D.レーン騎手 吉村圭司厩舎
シャンパンカラー  牡4 坂井瑠星騎手 田中剛厩舎
エルトンバローズ  牡4 西村淳也騎手 杉山晴紀厩舎

Keibit

オオバンブルマイは豪州のゴールデンイーグルを勝利して約5億円の賞金を獲得したのは記憶に新しいところ。
一気のメンバー強化になりますが、香港でも大仕事をやってのけるだけの意外性を秘めた馬です。

Keibit

迎え撃つのはこのレース4連覇がかかる香港最強馬ゴールデンシックスティ。昨年末の怪我明けでぶっつけとなる8歳馬。不安要素はありますが30戦26勝という異次元の成績が示す通り、常識が通用しない馬で当然ここも最有力候補になります。

調教国勝ち馬性齢タイム
2023年香港ゴールデンシックスティセ71:33.34
2022年香港ゴールデンシックスティセ61:32.81
2021年香港ゴールデンシックスティセ51:33.45
2020年香港サザンレジェンドセ71:33.13
2019年香港ビューティージェネレーションセ61:33.63

クイーンエリザベス2世カップ 芝2000m

シャティン競馬場 2000m
芝2000m

芝2000m 3歳以上 2800万香港ドル 16時40分発走予定

クイーンエリザベス2世カップは1999年に国際G2に、2001年に国際G1に昇格した香港の下半期の中距離最強馬決定戦です。このレースの優勝馬の多くが香港年度代表に選出されるなど香港馬にとって非常に重要な1戦です。

歴代の調教国別の勝ち数は以下のようになっています。(G1昇格後のみ参照)

  • 香港:13勝
  • 日本:6勝
  • 南アフリカ:2勝
  • ドイツ:1勝

ホームである香港勢が強いですが、中距離ということもあり日本馬も6勝とかなりの活躍を見せています。

過去の日本の勝ち馬であるネオリアリズム、ウインブライトとなどは超1戦級というわけではありませんが、香港の洋芝に非常にマッチしていたのも大きく馬場適性も重要視されます。

2024クイーンエリザベス2世カップの日本出走予定馬

ヒシイグアス  牡8 D.レーン騎手 堀宣行厩舎
プログノーシス  牡6 川田将雅騎手 中内田充正厩舎
ノースブリッジ  牡6 岩田康誠騎手 奥村武厩舎

Keibit

プログノーシスは去年の香港Cが直線窮屈でやや不完全燃焼の5着。
前走金鯱賞でドゥレッツァ相手に5馬身差をつけたように現役でも屈指の実力の持ち主。期待は大きいです。

Keibit

香港勢ではこのレース3連覇がかかるロマンチックウォリアーが大将格。
2月の香港ゴールドカップ(G1)もしっかり勝ち切って万全の態勢で日本勢を迎え撃ちます。

調教国勝ち馬性齢タイム
2023年香港ロマンチックウォリアーセ52:01.92
2022年香港ロマンチックウォリアーセ42:00.13
2021年日本ラヴズオンリーユー牝52:01.22
2020年香港エグザルタントセ62:00.00
2019年日本ウインブライト牡51:58.81

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は香港国際競走香港チャンピオンズデーが開催されるシャティン(沙田)競馬場のコースの特徴や傾向について紹介しました。

香港国際競走は日本馬にとっては輸送距離も近くすっかりメジャーな競走となりました。短距離路線の馬にとっては秋G1の2戦目としてここを目標にするのがすでに王道となりつつあります。その他の中長距離馬にとっても距離やコース形状の違いから、JCや有馬記念以外の選択肢として重宝されています。

また春の祭典である香港チャンピオンズデーも香港国際競走と全く同じコースで行われます。予想や競馬をより楽しむために香港コースの特徴や傾向を覚えておいて損はないでしょう。

今年も日本や世界各国の強豪馬がどんなレースを見せてくれるのか非常に楽しみですね。

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