コースの特徴や傾向をわかりやすく解説【アスコット競馬場】

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アスコット競馬場の特徴や傾向を紹介

アスコット競馬場はイギリス王室が所有し、歴史あるイギリス競馬の中でも特別な競馬場です。

中でも6月に行われる「ロイヤルアスコット開催」は数多くのG1レースが行われ、紳士淑女が集まるイギリスの一大スポーツイベントです。

近年は日本馬招致の動きもあり、今後日本馬の参戦も増えていくと予想されます。

そんなアスコット競馬場ですが日本の楕円型の競馬場とは違い、かなり特徴的なコースとなっています。

Keibit

今回はアスコット競馬場のコースの特徴や傾向を詳しく紹介していきます。

目次

アスコット競馬場で開催される代表的なレース

  • セントジェームズパレスS(G1)芝1600m
  • クイーンアンS(G1)芝1600m
  • キングチャールズ3世S(G1)芝1000m
  • プリンスオブウェールズS(G1)芝2000m
  • ゴールドカップ(G1)芝4000m
  • コロネーションS(G1)芝1600m
  • クイーンエリザベス2世ジュビリーS(G1)芝1200m
  • キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)芝2400m
  • チャンピオンS(G1)芝2000m
  • クイーンエリザベス2世S(G1)芝1600m

など

アスコット競馬場の代表的なレースとしては、7月に行われる欧州の中長距離戦の大一番の「キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス」、ロイヤルアスコット開催の中距離最強古馬決定戦「プリンスオブウェールズS」、同じくロイヤルアスコット開催の古馬最強マイル王決定戦クイーンアンステークスなどが挙げられます。

この他にも数多くの格式高いレースが開催され、競馬の伝統を感じられる競馬場となっています。

ロイヤルアスコット開催とは

ロイヤルアスコット

「ロイヤルアスコット開催」イギリス王室が主催する競馬開催で6月第三週にイギリスのアスコット競馬場で行われます。イギリスでは「ロイヤルミーティング」と呼ばれています。

ロイヤルアスコット開催は5日間に渡って開催され、G1競走8つを含む数多くの重賞競走が行われます。

王室の伝統を受け継ぐ格式高いイベントでイギリスだけでなく世界中の競馬界が注目され、社交界の一大イベントでもあります。

ロイヤルアスコット開催

ロイヤルアスコット 1日目の重賞競走

レース年齢距離
クイーンアンS(G1)4歳以上芝1600m
コヴェントリーS(G2)2歳芝1200m
キングチャールズ3世S(G1)3歳以上芝1000m
セントジェームズパレスS(G1)3歳牡馬芝1600m
ロイヤルアスコット1日目

ロイヤルアスコット 2日目の重賞競走

レース年齢距離
クイーンメアリーS(G2)2歳牝馬芝1000m
クイーンズヴェース(G2)3歳芝2800m
デュークオブケンブリッジS(G2)4歳以上牝馬芝1600m
プリンスオブウェールズS(G1)4歳以上芝2000m
ロイヤルアスコット2日目

ロイヤルアスコット 3日目の重賞競走

レース年齢距離
ノーフォークS(G2)2歳芝1000m
リブルスデールS(G2)3歳牝馬芝2400m
ゴールドカップ(G1)4歳以上芝4000m
ハンプトンコートS(G3)3歳芝2000m
ロイヤルアスコット3日目

ロイヤルアスコット 4日目の重賞競走

レース年齢距離
アルバニーS(G3)2歳牝馬芝1200m
コモンウェルスカップ(G1)3歳芝1200m
コロネーションS(G1)3歳牝馬芝1600m
キングエドワード7世S(G2)3歳牡・セ馬芝2400m
ロイヤルアスコット4日目

ロイヤルアスコット 5日目の重賞競走

レース年齢距離
ハードウィックS(G2)4歳以上芝2400m
クイーンエリザベス2世ジュビリーS(G1)4歳以上芝1200m
ジャージーS(G3)3歳芝1400m
ロイヤルアスコット5日目

アスコット競馬場の特徴

アスコット競馬場 コース形態
コース形態

三角形の周回コースと長い直線コースを持つ広大な競馬場

アスコット競馬場は「右回りのおむすび型のメインコース」「ニューマイルと呼ばれる1マイルの直線コース」で構成されています。

メインコースの一周距離は約2800mで最後の直線は約500mと非常にスケールの大きいコースです。

ちなみに日本で一番大きい東京競馬場の一周距離が2083.1mで直線距離は525mです。一周距離の違いもさることながら、楕円形の東京と同等の長さを持つ直線コースと考えればそのスケールの大きさがわかります。

最大高低差は22メートルの超タフコース

スウィンリー・ボトム

アスコット競馬場最大の特徴は日本とは比較にならないコースの高低差です。

キングジョージなどが行われる2400mのスタート地点がコース内の最高地点となっており、向正面の三角形の頂点付近が「スウィンリーボトム」と呼ばれコース内標高が最も低い地点となっています。

最高地点から最低地点の高低差はなんと約22mもあります。日本の競馬場で最も高低差のある中山競馬(5.3m)のおよそ4倍もの高低差になります。

スウィンリーボトムから直線入り口までは険しい上り坂が、直線入り口から残り200mまでは緩い上り坂、最後の1ハロンが平坦という構成になっています

欧州の洋芝や雨が降ると緩くなりやすい路盤も相まって世界でも屈指のタフコースとなっています。

1600mは「オールドマイル」と「ニューマイル」の2コースが存在する

オールドマイルとニューマイル

アスコット競馬場のもう一つの特徴は「ニューマイルコース」「オールドマイルコース」と1600m戦が可能なコースが2種類ある事です。

「ニューマイルコース」はスタートからゴールまで全て直線で行われるコースで、ロイヤルアスコット開催の初日に行われるクイーンアンSなどで使用されます。

またアスコット競馬場における1000m~1400m戦は全てこのニューマイルコースが使用されます。

スウィンリーボトム付近から始まる「オールドマイルコース」は直線に入るまでの険しい上り坂があるタフコースで、欧州の3歳マイル最強牡馬決定戦となるセントジェームズパレスSなどで使用されます。

Keibit

日本でも新潟の直線1000mがありますが、1600mの直線レースができる競馬場は世界でも稀です。

クイーンエリザベス2世ジュビリーS

クイーンエリザベス2世ジュビリーS

アスコット競馬場 芝1200m
芝1200m

芝1200m 4歳以上 総賞金額100万ポンド 

クイーンエリザベス2世ジュビリーSはロイヤルアスコット開催の5日目の芝6ハロンのG1競走です。

創設から競走名が度々改称されており、エリザベス女王の即位50周年を記念した2002年は「ゴールデンジュビリーS」に、即位60周年には2012年「ダイヤモンドジュビリーS」に、即位70周年には2022年「プラチナジュビリーS」に、女王が崩御した翌年の2023年には「クイーンエリザベス2世ジュビリーS」へと改称されています。

世界中から短距離馬が集結する事でも有名で、2012年にはオーストラリアの最強馬ブラックキャビアが出走し、22戦無敗で優勝しました。

スタートはニューマイルコースと呼ばれる長い直線コースの半ばから。残り200mまでは起伏があり、ラスト200mは平坦となっています。

過去5年のクイーンエリザベス2世ジュビリーSの勝ち馬

調教国勝ち馬性齢タイム
2024年イギリスカーデムセン81:12.42
2023年イギリスカーデムセン71:12.42
2022年イギリスネイヴァルクラウン牡41:12.17
2021年イギリスドリームオブドリームズセン71:14.87
2020年イギリスハローユームザイン牡41:13.42

まとめ

今回はロイヤルアスコットが開催されるアスコット競馬場のコースの特徴や傾向について紹介しました。

2025年にイギリスのアスコット競馬場、グッドウッド競馬場、ヨーク競馬場が「ブリティッシュ・ミッドサマー・ボーナス」というヨーロッパ以外の国で調教された馬を対象にしたボーナス制度を発表しました。

これによりキングジョージ 6 世&クイーンエリザベス S(アスコット)、サセックス S(グッドウッド)、英インターナショナル S(ヨーク)といったイギリス夏の競馬シーズンに日本馬がより挑戦しやすくなりました。

今後、日本馬がこれらの大レースに出走する事で日本での馬券の発売も行われる可能性があるので、アスコット競馬場の特徴や傾向もしっかり覚えておきたいですね。


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