船橋競馬場は南関東4場の一つ。
2019年に約100億円を投じる大規模改修が発表され、2022年にはスタンドの改修や本馬場の砂・路盤材の全面入替、2025年には新パドックビジョンが完成するなど、見違えるように美しい競馬場に生まれ変わりました。
更に2025年はダート競馬の祭典JBC(ジャパンブリーダーズカップ)が船橋競馬場で行われることもあって、大きな注目を集めています。

ここでは、船橋競馬場の特徴や傾向をコース図を交えて解説していきます。
船橋競馬場で開催される代表的なレース
船橋競馬場の代表的なレースは2005年にJpnIに格上げされた「かしわ記念」です春のダートマイルの頂上決戦ということもあって、地方・中央からこぞって強豪が集まります。
また、国内ダート最長距離距離のグレード競走となる「ダイオライト記念」やJBCクラシックの前哨戦として重要なレースとなる「日本テレビ盃」なども有名です。



2025年には持ち回り開催となるJBC(ジャパンブリーディングファームズカップ)が船橋で開催されます。
船橋競馬場のデータ詳細


コース | ・左回り |
一周距離 | ・外回り:1400m ・内回り:1250m |
直線距離 | ・308m |
幅員 | ・外回り:25m ・内回り:20m |
高低差 | 平坦 |
フルゲート | ・14頭 |
船橋競馬場は南関東4場の一つで「左回り」の競馬場です。
また「内回り」と「外回り」の2種類のダートコースが存在します。中央の競馬場でも内回りと外回りはありますが、完全に独立した2本のダートコース(内外)となっており日本では非常に珍しいコースとなっています。
ただ、2006年以降は外回りコースのみでレースが行われています。(内は現在調教用コース)。
その外回りコースの1周距離は1400m。大井競馬場の内回りの1周距離と同じ大きさになります。
南関東で唯一のスパイラルカーブ採用コース
最大の特徴は南関東4競馬場で唯一スパイラルカーブを採用していること。
コーナーの入り口は緩やかで、出口にかけて段々と急で小回りになってくる形状のカーブ。出口で外に膨らみやすいため馬群がばらけ易く、差し馬不利の軽減や枠順の有利不利などの軽減が期待できると言われている。
このため騎手からは非常に乗りやすいと好評で、先行・逃げ一辺倒ではない良コースとなっています。
またゴールまでの直線距離は308mと平均的で、平坦なため強気な仕掛けも目立ちます。
2022年に新しい砂に入れ替え砂厚も変更
船橋競馬場では2022年に安全性の向上と馬場状態の改善のために、本馬場のクッション砂をこれまでの宮城県産の山砂から「オーストラリア産の陸砂(けいさ)」という白い砂に変更されました。
この砂は説明によると硬度が高くシルト化(粘土質のような状態)しやすい砂質ため、排水性が高く馬場状態の悪化を防ぐ効果が期待できるということです。
また砂厚は12センチ(2022年3月以前は10センチ)となっています。これら影響によって、以前とは傾向が変わっています。
具体的には排水性が高いため、サラサラな状態が保ちやすく、よりパワーが必要で時計の掛かる馬場になったという点。
タイムは依然と比較して1秒ほど遅くなっています。
同じオーストラリア産の砂を使用してる競馬場は「大井」、「門別」、「園田」、「姫路」、「高知」でこれらの競馬場の実績で馬場適性を測れる可能性があります。



この白い砂は競馬関係者から非常に好評で、JRAの京都、阪神、小倉でもでも近年馬場の砂にブレンドする形で使用されるようになりました。
中央・地方ともに同じような馬場になりつつあるかもしれませんね。
船橋競馬場のコースレコード
以下は船橋競馬場で行われるコース別のレコードタイムの一覧です。
距離 | タイム | 馬名 |
800m | 48.0 | シユウレイ (1965) |
1000m | 57.5 | スパロービート (2008) |
1200m | 1:11.5 | スカーレットオペラ (2008) |
1400m (内コース発走) | 1:29.4 | ダイニマーテイン (1984) |
1,500m | 1:32.2 | ダイジユボーイ (1979) |
1,500m (内コース発走) | 1:34.1 | アポロダンサー (1984) |
1600m | 1:35.4 | アブクマポーロ (1998) |
1700m | 1:43.3 | マークシート (1982) |
1800m | 1:47.8 | ボンネビルレコード (2008) |
2000m | 2:02.9 | ヒリユウシンザン (1982) |
2200m | 2:22.5 | ヒルノバーゼル (2021) |
2400m | 2:29.6 | カネツフルーヴ (2003) |



船橋ではかなり昔のレコードがありますが、これは現在施行されていないので記録更新の機会が少ないためです。
また2022年には砂厚を厚くするなどの改修もおこなっており、時計は掛る傾向になりつつあります。

