ひと昔前は天皇賞秋の前哨戦として使われることが多かった毎日王冠ですが、近年はレース間隔の問題もありマイラー達の秋初戦として選ばれる事が多くなりました。
今年もソングライン、シュネルマイスター、ジャスティンカフェが参戦しマイラー色の強い一戦になりそうです。
過去10年で1番人気が7勝と実力馬が力を発揮しやすいレースになっています。
毎日王冠の過去10年のデータと傾向
年 | 着順 | 馬名 | 人気 | 上がり |
---|---|---|---|---|
良 | 22年1着 | サリオス | 1人気 | 33.8 |
2着 | ジャスティンカフェ | 3人気 | 33.8 | |
3着 | ダノンザキッド | 4人気 | 34.3 | |
良 | 21年1着 | シュネルマイスター | 1人気 | 33.0 |
2着 | ダノンキングリー | 2人気 | 33.7 | |
3着 | ポタジェ | 4人気 | 34.0 | |
稍重 | 20年1着 | サリオス | 1人気 | 34.1 |
2着 | ダイワキャグニー | 4人気 | 34.1 | |
3着 | サンレイポケット | 5人気 | 34.4 | |
良 | 19年1着 | ダノンキングリー | 1人気 | 33.4 |
2着 | アエロリット | 2人気 | 34.5 | |
3着 | インディチャンプ | 3人気 | 34.5 | |
良 | 18年1着 | アエロリット | 1人気 | 33.8 |
2着 | ステルヴィオ | 3人気 | 33.2 | |
3着 | キセキ | 6人気 | 33.9 | |
良 | 17年1着 | リアルスティール | 3人気 | 32.8 |
2着 | サトノアラジン | 5人気 | 32.6 | |
3着 | グレーターロンドン | 4人気 | 32.6 | |
稍重 | 16年1着 | ルージュバック | 1人気 | 33.4 |
2着 | アンビシャス | 3人気 | 33.6 | |
3着 | ヒストリカル | 11人気 | 33.6 | |
良 | 15年1着 | エイシンヒカリ | 1人気 | 34.0 |
2着 | ディサイファ | 4人気 | 33.6 | |
3着 | イスラボニータ | 7人気 | 33.7 | |
良 | 14年1着 | エアソミュール | 8人気 | 33.3 |
2着 | サンレイレーザー | 11人気 | 34.3 | |
3着 | スピルバーグ | 5人気 | 33.2 | |
良 | 13年1着 | エイシンフラッシュ | 4人気 | 32.8 |
2着 | ジャスタウェイ | 6人気 | 32.7 | |
3着 | クラレント | 5人気 | 33.4 |
人気馬に逆らうのは危険?
まず毎日王冠は人気決着になりやすい傾向があります。
- 1番人気(7-0-0-3)
- 2番人気(0-2-0-8)
- 3番人気(1-3-1-5)
- 4番人気(1-2-3-4)
- 5番人気以下(1-3-6-70)
過去10年の勝ち馬を見ると、1番人気は7勝しており、5番人気以下で勝った馬はエアソミュール1頭のみになります。
古馬別定のG2という事もありますが、東京1800mで紛れが起きにくい舞台というのも関係ありそうです。
今年で見てみると、
- 1番人気想定…ソングライン
- 2馬人気想定…シュネルマイスター
- 3番人気想定…ジャスティンカフェ
- 4番人気想定…エルトンバローズ
となります。この馬達から勝ち馬が出る確率が高そうですね。
瞬発力勝負になりやすい舞台
東京芝1800mという事で落ち着いた流れからのキレ勝負になりやすい舞台。
過去10年の1~3着馬30頭の上がりを見てみると
- 上がり32秒台…5頭
- 上がり33秒台…16頭
- 上がり34秒台…9頭(逃げ馬3頭)
となっています。20年が稍重馬場での好位から34秒台決着ですが、逃げ馬以外は概ね33秒台の脚が必要になってくるレースです。
瞬発力勝負になりやすい安田記念組、また同じ条件で行われるエプソムC組も力を発揮しやすいレースです。
今年の上位人気馬は特に瞬発力勝負に強いため、更に後押しという事になりそうです。
有力馬ピックアップ
▲ジャスティンカフェ
少し離れた3番人気ですが、それも納得のポテンシャルを持つ馬。
去年の毎日王冠の2着もいいが、やはりパフォーマンスとしてよかったのがその次のマイルCS。
後方15番手からのインを狙うも大きく詰まっての6着。こういう競馬なのでこの手のリスクは仕方ないのだが、もしスムーズに行っていれば「勝ち馬に迫れたかそれ以上だったかも…」というような内容で能力は非常に高い。
実際これに関しては同じレースでエアロロノアに騎乗していた武豊騎手も勝っていたんじゃないかと発言していた。
重賞初制覇まで若干手間取った感はあるが、現状エプソムCのように後方から脚を溜めて、後はどれだけの脚を使えるかというような競馬が合っているように見える。
横山典弘騎手を配したのもそういう肝の据わったレースに向いているからという事でしょうね。上位2頭と違ってプレッシャーのない立場というのは大きい。
〇シュネルマイスター
現役で瞬発力勝負と言えばという馬その1。
前走安田記念は後方15番手から、メンバー最速の32.8の脚を繰り出しての3着。もう少しレースが流れると読んだのか、直線を向いた時には少々厳しい位置。
国内では中山記念が盛大に前が詰まっての4着だったが、適距離では常に安定したパフォーマンスを発揮できる馬。
状態に関しては調教師のコメントは可もなく不可もなくだが、21年安田記念はもっと微妙なコメントでも2着に来ていたようにそこまで気にするタイプでもないと思っている
大人になって少しのんびりした面も出てきたし東京1800mという舞台はプラスに働きそう。1キロに縮まったハンデ差でソングラインとの逆転は十分考えられる。
ただスッと好位につけれるタイプではないので1枠1番は少々気がかり。後方待機で外を回してとなると、安田記念の再現になってしまう可能性も考えられる。
◎ソングライン
東京マイルを中心に使われているから当然というのもありますが、現役で瞬発力勝負と言えばの1頭その2。
ヴィクトリアマイルはソダシが絶好の展開の中、中団インから見事に差して1着。安田記念はマイル王決定戦というメンバーの中、瞬発力勝負を制しての完勝。
どちらも戸崎騎手が乗ってのG1連勝でここは自信を持ってレースに臨めそう。また安田記念より更に状態が上がってきたと言うように、ここにきて充実期に入ってきたのも心強い。
この馬を語る上でやはり欠かせないのがシュネルマイスター。
対戦したレースの「後先」、「上がり3F」、「通過順位」比較してみると以下のようになります。
23安田記念 | 22安田記念 | 21NHKマイルC | |
ソングライン | 1着 33.1 11-9 | 1着 32.9 10-10 | 2着 34.3 6-7 |
シュネルマイスター | 3着 32.8 15-15 | 2着 32.9 13-13 | 1着 34.0 9-9 |
正直かなり甲乙つけがたい内容です。
ハッキリしている事は「ポジション取りではソングラインが優位」、「上がりではシュネルマイスターは優位」という点。
2勝1敗で勝ち切っている分、僅かにソングラインが優位かな?というレベルです。これは同時にポジション取りの重要性を意味しているとも言えます。
今回は2頭のポジション取りが1つ注目ポイントになりそうです。
初の1800mがどうかだが、東京の1600mを走っている馬が1800mでパフォーマンスを大きく落とすとはあまり思えない。ペースが緩やかに流れる分追走に苦労して差し届かずということはなさそうなので悪くはなさそう。
懸念点としては57キロという斤量。1キロ差が縮まり、シュネルとの力関係がどうなるかといったところは多少気になる。
毎日王冠暫定予想(土曜夜時点)
土曜夜時点でソングラインのオッズが頭一つ抜けていますが、そうなると今度はシュネルマイスターに流れる人も増えると思うので、最終的にはもう少し差は縮まりそうです。
明日、雨予報も出ていてそのあたりは上位人気の馬達にとっては懸念点。
最終的な予想と買い方は日曜昼頃に更新予定です。
◎ソングライン
〇シュネルマイスター
▲ジャスティンカフェ
想定ペース…スロー
毎日王冠最終予想(日曜12:05更新)
天気はなんとか持ちそうで何より。やっぱりこういうレースは良馬場で見たいところです。
買い方は単勝や三連単も考えましたが今回は馬連2点で。
2頭の駆け引きは楽しみですね。
◎ソングライン
〇シュネルマイスター
▲ジャスティンカフェ
馬連 ◎→〇▲
想定ペース…スロー