今週はいよいよクラシック最終戦となる「菊花賞」。
今年はなんといっても「ロブチェンが史上9頭目の3冠馬なるか!?」が最大の焦点となります。他にも今年は長く使える脚を持っている馬が多数出走し、長距離らしい1戦が予想されます。
各馬未知となる3000mに加えて週末の雨予報と複雑な予想ファクターが盛りだくさん。非常に難易度の高いレースとなりそうです。
Keibit本記事では【2026年菊花賞】について、過去データやレース傾向を整理しつつ、有力馬の見解を紹介。今年の勝ち馬や狙い馬を探っていきます。
【2026年 菊花賞】今週の結論
本命はロブチェン。ここまで6戦5勝のG1・3勝と圧倒的な勝負強さを見せてきた。
持続力のある末脚が最大の武器だが、ダービーでは早い上がりにも対応してみせるなど、同世代では1枚上のパフォーマンス。
自在性のある脚質に加え、周りの出方を伺える4枠8番や重実績など、死角も少ない点も評価。
| 印 | 馬名 | 評価 | 短評 |
| ◎ | ロブチェン | ![]() ![]() | 既にG1・3勝と同世代では抜けた勝負強さ。持続力、自在性、重馬場実績など死角も少ない。 |
| 〇 | ダノンヒストリー | ![]() ![]() | 夏2戦が共に圧勝。前目で流れに乗りながら、大きなストライドで最後までスピードを持続させることができる点を評価。 |
| ▲ | ゴーイントゥスカイ | ![]() ![]() | 長距離適性・ロングスパート適性に優れる。 苦手のスタートも長距離ならごまかし効くのも〇。 |
| △ | コンジェスタス | ![]() ![]() | ダービーは9着も最後まで伸びて0.4秒差。早い上がりが使えない分、タフな展開で浮上の可能性十分。 |
| △ | アウダーシア | ![]() ![]() | セントライト記念は不利展開も自力で動いて3着。 持続型の馬が多いメンバー構成で、ロンスパ合戦で展開利が見込める。 |
| ☆ | アスクエジンバラ | ![]() ![]() | 道悪実績のあるリオンディーズ産駒で血統的な魅力あり。 本番に向けて申し分ない仕上がりで馬券圏内なら。 |
| ☆ | バステール | ![]() ![]() | 見せ場なく大敗も多く、信頼しにくいが、ダービ3着など能力上位。 前日9番人気の人気下降も魅力。 |
想定ペース:スロー~ロングスパート勝負
馬場想定:稍重~重・内はやや荒れ気味もフラット
重視する要素:ロングスパート戦で能力を発揮できる馬。
各馬のくわしい評価・考察はこちら
【2026年 菊花賞】コースの特徴・レース傾向
コースの特徴(京都芝3000m)


京都芝3000mは外回りをコースを1周半します。向正面半ばの上り坂の途中からのスタートで、3角までは200m程しかなく、外枠の馬は早めにロスのないポジション取りが必要。
最大の特徴は「淀の坂」で、3コーナーから4コーナーにかけて高低差4.3mの大きな滑り台のような構造。3000mでは坂を2回上り下りするためスタミナが要求されます。
各馬スタミナを温存したいため、中盤はペースが極端に緩む傾向にあり、折り合いを欠くことなく上手く流れに乗れるかが最重要のコース。
最後の直線は平坦な403.7mで、スタミナだけでなくスピード能力も求められます。
なお今年の菊花賞はAコース4週目。内側の荒れも目立つものの、土曜日はまだまだ内も伸びる状態。


過去10年から見る菊花賞のレース傾向
※阪神開催だった21年、22年を除いた13年~20年、23年~25年の10年間を参考にしています
- 騎手別成績ではC.ルメールが圧倒的
ルメール騎手は、2015年にJRAの騎手免許を取得してから【5-1-1-2】、馬券圏内には77.8%という驚異的な成績。ロスのない立ち回りなどに長けた騎手で、長距離でより持ち味を発揮できていると考えられる。 - 前走神戸新聞杯組が5勝と最有力
神戸新聞杯からのローテが【5-4-3-52】、最多勝利となる5勝で最有力。セントライト記念組は【2-2-2-38】とやや物足りない。ただ、阪神開催まで含めれば好走確率はグッと高まる点は注意。 - 前走好走組がそのまま結果を出しやすい
過去10年馬券内に入った30頭中28頭は前走3着以内。17年2着クリンチャー(セントライト記念9着)、16年3着エアスピネル(神戸新聞杯5着)。阪神開催を含めればタイトルホルダー1着(セントライト記念13着)もいるが、これは前が壁になるという決定的な不利での敗戦だった。
有力馬ピックアップ



ここからは、2026年菊花賞の有力馬をピックアップして評価・考察していきます。
評価S:ロブチェン
評価A+:ダノンヒストリー
評価A:ゴーイントゥスカイ
評価B:コンジェスタス・アウダーシア
評価C:アスクエジンバラ・バステール・ジャスティンシカゴ


◎ロブチェン(評価S):持続力のある末脚・総合力と弱点の少なさ評価




6戦5勝。内3つがG1という実績が抜けている事は言わずもがな。総合力の高さもこのメンバーでは圧倒的。
ホープフルSではラスト3F11.7-11.4-11.4という加速ラップで差し切り、皐月賞では後半11秒台が連続するラップを逃げて勝利と、持続力のある末脚が最大の武器。
2走前のダービーは8枠17番と非常に難しい枠ながら、中団から終始外目を追走して上がり3F33.2秒の脚で差し切って見せた。4角に差し掛かったところの気持ち早めの仕掛けで、単純な瞬発力勝負にならないような工夫も〇。
前走神戸新聞杯はハナ差と僅差の勝利だったが、2着のアルトラムスが終始インを攻めたのに対して、ロブチェンは安全策で外に持ち出しており悲観要素はない。
週末の雨予報で各馬の道悪適正に悩む中、デビュー戦ではあるものの、重馬場に対応できているのも心強い。
また、自在性のある脚質に加え、4枠8番と無難な枠に収まれたことも3冠達成を後押しする。
個人的には8枠でよーいドンになる可能性もあった日本ダービーよりは不安要素も少ないとみていて、そのダービーでも本命に指名しただけに、ここは人気でも素直に最上位評価としたい。
唯一不安があるとすれば折り合い面。
共同通信杯はここを突かれての敗戦。ただ、このレースは先を考えての位置取りだったし、折り合いに関してはダービーや神戸新聞杯を見ても克服している可能性が高いとみる。
○ダノンヒストリー(評価A+):軌道に乗った素質馬、ルメール騎手に全幅の信頼




春の勢力図に割って入りそうなのがダノンヒストリー。
デビュー戦は前半5F59.8と淀みない流れで逃げながら、ラスト3Fも11.8 – 11.3 – 11.7でまとめて勝利。勝ちタイムの1:46.8は東京芝1800mの新馬戦では当時クロワデュノールに次ぐタイムとしても話題となった。
また、出遅れがあったとはいえ2着アウダーシアや、3着グリーンエナジーは後に重賞を勝利しており、ハイレベルだった可能性が高いとみる。
東スポ杯2歳S(7着)は出遅れに加え上位3頭が上がり32秒台という決着で、その後のレースを見てもこの馬の適正と真逆のものを求められたレース。
自己条件からの出直しとなった夏2戦は共に2600m戦。1勝クラスは2.3秒差、2勝クラスは1.3秒差といずれも後続を大きく離しての勝利。タイムも過去の開催レースと比較しても優秀。
以下は1勝クラスで見せたラップ。
3歳以上1勝クラス 函館芝2600m
12.7 – 10.8 – 11.8 – 12.1 – 11.6 – 12.9 – 12.7 – 13.0 – 12.6 – 11.7 – 12.1 – 11.8 – 11.8(2:37.6)
前半早め→中盤一気に緩んで→後半スパートと菊花賞でもよくある流れ。終始前目で流れに乗りながら最後までスピードを落とすことなく持続して伸びている点を評価したい。
また、菊花賞で【5-1-1-2】と抜群の成績を誇るルメール騎手を確保できたのもかなり大きい。その分人気を背負うことになるが、歴代の騎乗ぶりを見ればとても軽視はできない。
一方、血統面では前進気勢が強いエピファネイア産駒、兄弟がダノンベルーガ・ボンドガールで少々不安が残る。ただ、兄ダノンベルーガも管理した堀調教師は「ベルーガ → 天皇賞秋」、「ヒストリー → 菊花賞」と使い分けているのは長距離適正を判断してのこと。
実際に共同記者会見では、「管理した馬の中で最もストライドが大きい。晩成型のステイヤー」と称しているように広い京都の外回りコースで本領を発揮できるとみる。
一方で不安なのは雨予報の天気。ストライド走法の馬は道悪が苦手な傾向があるので、馬場は当日まで慎重に見て評価の調整をしたいところ。
▲ゴーイントゥスカイ(評価A+):雨不安も長距離適性感じさせる末脚魅力




2走前の日本ダービーは後方15番手からの競馬。これまで武豊騎手が幾度となくダービーを制覇してきた必勝パターン。途中からバステールは動いてくれたが、前半5F60.2とスローの流れが厳しかった。
上がり最速の32.8という数字は東京2400mでみれば限界に近い数字で0.1秒差の4着。
レース後コメントで「直線で1、2着馬に離されてしまいました。一瞬の脚の差が出てしまった。」とあるように、32.8という上がりだけを見ると瞬発力タイプに見られやすいものの、この馬自身は一度伸び始めたらずっと伸び続けるスピードの持続力に長けたタイプ。
前走セントライト記念は6着と人気を裏切ったが、スタートの出遅れで後方からに加えて前半62.5というペースもあって無理に勝ちにいかず、本番を見据えるような乗り方。
今回も後方からになりそうだが、3000mの長丁場ならこの馬の弱点であるスタートをカバーできる可能性は高い。仕掛けのタイミングは難しそうだが、そこは名手武豊を信頼。
不安点も明確にあって、雨予報の天気。前走はどのみち勝てるポジションではなかったが、敗因の1つには馬場も挙げていた。実際最後の伸びはしっかり溜めた割に物足りなさを感じたのも事実。
東京の高速馬場で強いレースをしてきた馬なので、馬場次第では少し評価を下げる可能性も。
△コンジェスタス(評価B):早い上がりが使えない分、タフな展開で浮上




3戦3勝で迎えたダービーは9着も、勝ったロブチェンとの差は0.4秒。直線は進路を探しながらで最後にはしっかり差を詰めてきているように悲観する内容ではなかった。
前走神戸新聞杯(6着)は前半5F61.9というスローペース。京都新聞杯もそうだが流れたペースでしぶとく伸びるタイプで、この凡走は目を瞑れる。減った体重を一気に20キロ戻しての出走だったが、さすがに仕上げ途上感もあった。
今までのレースを見る限りタフな流れが合いそうで、ロングスパート戦が予想される今回浮上してきそうな1頭。
1枠2番は極端だが、ダービー、神戸新聞杯としっかりと馬群でレースをした経験が活きそう。
雨に関しては正直走ってみないとわからないが、上がりがかかるという点では悪くないので、前向きにとらえてもいいかも。
△アウダーシア(評価B):ロンスパ合戦で展開利が見込める




好パフォーマンスだったスプリングSは、途中からクレパスキュラーが捲って先頭に立つ後半5Fのロングスパート戦。
前走セントライト記念はスローで内有利の展開の中、外からグイグイ押っ付けて上がって行っての3着。
今回の菊花賞はパントルナイーフ、ライヒスアドラー、グリーンエナジーといった瞬発力に自身のある馬は軒並み回避。
持続力を活かしたい馬が多く、シートゥサミットのように捲る可能性のある馬もいるメンバー構成。ロンスパ合戦になる可能性は高く、この馬には展開が向きそう。
道悪馬場が得意なキズナ産駒というのも後押し。一方でテンション面には課題を残しており、好走にはそこそこ条件が付く。
その他の注目馬
△アスクエジンバラ:C評価 想定ポジション:先団
ホープフル3着や皐月賞4着など、この世代でも上位に食い込む可能性はあるものの、あと一歩が足りないという現状。
前走セントライト記念は位置的優位がありながらも、4着と敗れたのは少々物足りなさを感じる。
それでも本番を見据えた仕上げを意識してのもので、陣営も調子には太鼓判。
また、リオンディーズ産駒は道悪でもパフォーマンスを落としにくいタイプが多く、テーオーロイヤルなどの長距離馬も輩出しており、血統的な後押しは魅力。
紐として押さえておく選択肢は持っておいてもいいかも。
△バステール:C評価 想定ポジション:中団~後方
成長はまだまだ先としながらも、春は弥生賞1着、日本ダービー3着と上々の結果。
特に日本ダービーはスローの瞬発力勝負を嫌ってマクリ気味に進出し好走。ポテンシャルは非常に高い。
一方で皐月賞や前走セントライト記念のように展開によっては、抵抗もできずに大敗というのも珍しくなく、まだまだ完成には時間がかかりそう。
共同記者会見の川田騎手は馬場悪化には難色を示しており、正直好走は厳しそうだが、皆考える事は同じで、前日9番人気と大きく人気を下げた。
ただ、ダービーも11番人気と人気薄で好走しているように、能力面やポテンシャルだけでみれば保険で押さえておいてもよさそう。
ジャスティンシカゴ:C評価 想定ポジション:逃げ~先団
調教師は長所を聞かれれば「心臓の強さ」と答え、騎手は「3000mは難なくこなせる」と自信をのぞかせるステイヤータイプ。
その分狙っている人も多く前日単勝オッズは4番人気。セントライト記念を勝ち上がってきた馬としてはおかしくはないが、前走12番人気だっただけにやや後追い感が否めない。
前半5F62.5のスローの流れをインの2、3番手でロスなく立ち回った会心の騎乗だっただけに、今回は力を発揮できなかった馬に食指が動く。
もう少し人気がなければ狙いたかったのだが、現状上位人気は軒並み印をつけているだけにここまで抑えてしまうと厳しいというのが本音。
最終予想と買い方の考え方
◎ロブチェンは折り合いに成長が見られ、いよいよ隙の無い馬に。
ダービーより条件は好転し3冠の可能性は高いとみます。
〇▲はいずれも騎手も強力で、厚めに買いたい相手候補。
ただ、共に雨馬場が不安要素のため、ギリギリまで馬場を見極めたいですね。
△はいずれもタフな流れに期待。穴候補として☆まで入れるかも要検討。
◎ロブチェン
〇ダノンヒストリー
▲ゴーイントゥスカイ
△コンジェスタス
△アウダーシア
☆アスクエジンバラ
☆バステール
最後まで読んで下さりありがとうございました!










